環境の変化で体調不良が出る理由|がんばりすぎる人ほど気づきにくいサイン

環境が変わるときって、思っている以上に心や体に負担がかかるものですよね。
「大丈夫」「ちゃんとやれている」
そう思っていても、ふとしたタイミングで体にサインが出ることがあります。
今回は、私の娘の体験を通して、
「がんばりすぎてしまう人」にこそ伝えたいことを書いてみようと思います。
少し前のことになりますが、家族で海外赴任に帯同したときのことです。
慣れない環境の中で、娘は新しい学校生活をスタートしました。
一見すると、特に困っている様子もなく、
いつも通りに過ごしているように見えていました。
でも、ある日。
初めての中間テストを前にして、突然、全身にじんましんが出たんです。
「え?どうして?」
そう思ったのが、正直な気持ちでした。
それまで大きな不調もなく、
何でもそつなくこなしてきた子だったので、なおさらでした。
そしてそのとき、私は少しずつ気づいていきます。
「がんばれていること」と「無理をしていないこと」は、
必ずしも同じではないんだな、ということに。


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■ これまでの経験
子育て支援や相談支援の現場で、多くの方の悩みや不安に寄り添ってきました。
また、海外での子育て経験があり、文化や環境の違いの中で感じる戸惑いや孤独感も経験してきました。
私自身、子どもの頃は自分の気持ちを十分に話せない環境で育ちました。だからこそ、「気持ちを聞いてもらえない苦しさ」や「本音を言えないつらさ」に寄り添いたいと思っています。
■ こんな方におすすめ
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・誰かに話を聴いてほしい
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■ メッセージ
気持ちを話すことは、決して弱いことではありません。
誰かに話すことで、自分でも気づかなかった気持ちが見えてきたり、心が少し軽くなったりすることがあります。
うまく話そうとしなくても大丈夫です。言葉がまとまっていなくても大丈夫です。
あなたのペースを大切にしながら、安心して話せる時間をご一緒できればうれしく思います。
目次
- ○ 環境が変わったとき、体に出る“見えない負担”
- ・「大丈夫そう」に見えるときほど見落としやすい
- ・体のサインは「気づいてほしい」というメッセージ
- ・「がんばれる子ほど無理をしてしまう」こともある
- ○ 「ストレスを感じていない」という言葉の奥にあるもの
- ・言葉だけでは見えない本当の気持ち
- ・「ストレスはない」と思ってしまう理由
- ・気づいていない負担にどう寄り添うか
- ○ 「大丈夫」と思い込んでいた私の気づき
- ・「できている子ほど無理をする」という視点
- ・「もっと気づけたかもしれない」という後悔と向き合う
- ・今できる関わりは「見守りながら話を聞くこと」
- ○ 環境の変化の中で見えてきた「自分との向き合い方」
- ・「がんばりすぎない」という選択を持っていい
- ・親としてできるのは「気づくきっかけをつくること」
- ・自分に優しくすることは、弱さではない
- ○ 読者へのメッセージ
環境が変わったとき、体に出る“見えない負担”
環境が変わるタイミングは、思っている以上に大きなエネルギーを使います。
新しい場所、新しい人間関係、これまでとは違うルールや空気感。頭では「大丈夫」と思っていても、心や体はその変化に一生懸命ついていこうとしているんですよね。
私の娘もそうでした。海外赴任に帯同し、新しい学校に通い始めたときのことです。慣れない環境の中でも、特に困った様子はなく、普段通りに過ごしているように見えていました。むしろ「順応できているな」と安心していたくらいです。
けれど、初めての中間テストを控えたある日、突然、全身にじんましんが出ました。それまでそんな症状が出たことは一度もなく、驚きと同時に「何が起きているんだろう」と不安になったのを覚えています。
本人は「特にストレスは感じていない」と話していました。でも、体は正直でした。目には見えない緊張やプレッシャーが、形を変えて表に出てきていたのだと思います。
このとき感じたのは、「がんばれている=負担がない」わけではないということ。むしろ、がんばれる人ほど、自分の限界に気づきにくいのかもしれません。
「大丈夫そう」に見えるときほど見落としやすい
親として一番戸惑ったのは、娘がとても落ち着いて見えたことでした。
学校の話も普通にしてくれるし、嫌がる様子もない。だからこそ、「きっと大丈夫なんだろう」と思い込んでいたんですよね。
でも今振り返ると、「大丈夫そうに見えること」と「本当に大丈夫であること」は、まったく別のものだったと感じます。
特に、もともと何でもそつなくこなせるタイプの子は、自分のしんどさを表に出さないことがあります。無意識のうちに「ちゃんとやらなきゃ」と頑張ってしまうんです。
だからこそ、周りの大人は「問題がなさそうだから大丈夫」と判断するのではなく、少し立ち止まって見ることが大事なんだと思います。元気そうに見えても、実は無理をしていることは少なくありません。
体のサインは「気づいてほしい」というメッセージ
じんましんが出たとき、最初は原因がわからず戸惑いました。
でも時間が経つにつれて、「これは体からのサインなんだ」と思うようになりました。
人は、心で感じきれないストレスを、体で表現することがあります。
特に、自分では「ストレスを感じていない」と思っているときほど、そのサインはわかりにくい形で現れることがあるんですよね。
娘も「特に何も感じていない」と話していましたが、実際には新しい環境でたくさんのことに気を張っていたはずです。周りのレベルの高さや、慣れない環境への適応など、目に見えない負担が積み重なっていたのだと思います。
そのとき私は、「体に出ているなら、それはちゃんと受け取ってあげよう」と考えるようになりました。無理に気持ちを言葉にしなくても、体が教えてくれていることは確かにあるんですよね。
「がんばれる子ほど無理をしてしまう」こともある
娘の姿を見ていて、改めて気づいたことがあります。
それは、「がんばれる力があること」と「無理をしないこと」は別だということです。
これまで大きな壁にぶつかることなく、自然と物事をこなしてきた子ほど、自分の限界に気づく機会が少ないのかもしれません。だからこそ、気づかないうちに無理を重ねてしまうこともあるんだと思います。
親としては「この子は大丈夫」と思いたくなりますよね。でも、その思い込みが、気づくタイミングを遅らせてしまうこともあると感じました。
だからこそ大切なのは、「できているかどうか」ではなく、「どんな状態でやっているか」に目を向けることなのかもしれません。
がんばっている姿の裏に、少しでも無理が隠れていないか。
そんな視点で見守ることが、これからは必要なんだと感じています。
「ストレスを感じていない」という言葉の奥にあるもの
娘に体調のことを聞いたとき、返ってきたのは「特にストレスは感じていないよ」という言葉でした。
その言葉を聞いて、少し安心した気持ちと同時に、どこか引っかかるものもありました。
というのも、体には明らかに変化が出ているのに、本人はそれを「ストレス」として認識していない様子だったからです。
普段からよく話す関係ではあったので、何気ない会話の中で少しずつ気持ちを探っていきました。でも、やっぱり本人は「大丈夫」と言うんですよね。
そのとき感じたのは、「ストレス=自覚できるもの」とは限らないということでした。
むしろ、がんばりすぎているときほど、自分のしんどさに気づきにくくなるのかもしれません。
言葉に出てくる気持ちだけで判断するのではなく、言葉になっていない部分や、体に出ているサインも含めて見ていくことの大切さを、このとき改めて感じました。
言葉だけでは見えない本当の気持ち
「大丈夫」「平気だよ」
そう言われると、ついそのまま受け取ってしまいそうになりますよね。
私も最初はそうでした。でも、何度か会話を重ねるうちに、「本当にそう思っているのかな?」と感じる瞬間が出てきました。
たとえば、話している途中で少し間があったり、話題を変えるタイミングが早かったり。ほんの小さな変化ですが、そういうところに気持ちのヒントが隠れていることもあります。
だからこそ、「答えを引き出そう」とするのではなく、ただ一緒に話す時間を持つことを意識しました。無理に深掘りするのではなく、自然な会話の中で、安心していられる時間をつくること。
そうしているうちに、少しずつですが、その子なりのペースで気持ちが表に出てくることもあるんだと感じました。
「ストレスはない」と思ってしまう理由
娘の話を聞きながら、「どうしてストレスを感じていないと思うんだろう」と考えました。
一つは、「これくらい普通」と思っている可能性です。
周りも頑張っているし、自分もやれている。だから「これをストレスと感じるほどではない」と無意識に判断してしまうことってありますよね。
もう一つは、「ストレスを感じてはいけない」という思い込みです。
せっかくの環境、チャンスをもらっているのに弱音を吐いてはいけない。そんな気持ちがあると、自分の中のしんどさを感じないようにしてしまうこともあります。
でも実際には、ストレスがあること自体はとても自然なことです。むしろ、環境が変われば誰でも多少なりとも負担は感じるもの。
そのことを「当たり前」として受け止められるかどうかで、心のラクさは大きく変わるのだと思います。
気づいていない負担にどう寄り添うか
では、本人が気づいていない負担に対して、どう関わればいいのか。これはとても難しいところだと感じています。
無理に「ストレスあるでしょ?」と決めつけてしまうと、かえって心を閉じてしまうこともありますよね。だからこそ大切にしたのは、「気づきを押しつけないこと」でした。
私は、「人はストレスがゼロということはないよ」と、あくまで一般的な話として伝えるようにしました。そして、「もし体に何か出ているときは、それも一つのサインかもしれないね」と、少しだけ視点を添えるような形で話しました。
そうすると、「自分は大丈夫」と思っていたとしても、「もしかしたら…」と考えるきっかけにはなるんですよね。
大事なのは、答えを与えることではなく、本人が自分で気づける余白を残すこと。
そのための関わり方を、少しずつ学んでいった時間でもありました。
「大丈夫」と思い込んでいた私の気づき
娘の様子を見ながら、少しずつ自分の中で変化していったことがあります。
それは、「この子は大丈夫」という思い込みに気づいたことでした。
小さい頃から、娘は比較的スムーズに物事をこなしてきました。大きくつまずくこともなく、周りとも自然にやっていけるタイプ。だから私はどこかで、「この子は環境が変わっても大丈夫」と決めつけていたのかもしれません。
でも実際には、体に症状が出ていました。しかも本人はそれをストレスだとは思っていない。そのギャップを前にしたとき、「見えていなかった部分があったんだな」と感じました。
できているように見えることと、無理をしていないことは違う。
その当たり前のことに、私はこのときやっと気づいた気がします。
そして同時に、「もっと早く気づいてあげられたらよかった」という思いも出てきました。けれど、それも含めて今の自分にできることを考えていこうと思えるようになりました。
「できている子ほど無理をする」という視点
これまでの私は、「困っていない=問題ない」と考えていました。
でも娘の様子を見ていて、「むしろ逆のこともあるんだ」と気づかされました。
一見うまくやれている子ほど、周りに気を遣っていたり、自分の中でハードルを上げていたりすることがあります。「ちゃんとやらなきゃ」「迷惑をかけたくない」そんな思いが強いほど、自分に負荷をかけてしまうんですよね。
娘もきっと、新しい環境の中で無意識に頑張っていたんだと思います。周りが優秀な人ばかりという状況もあり、「自分も同じようにやらなきゃ」と思っていたのかもしれません。
そう考えると、「問題が起きてから気づく」のではなく、「普段からどんな頑張り方をしているか」に目を向けることが大切なんだと感じました。
「もっと気づけたかもしれない」という後悔と向き合う
正直に言うと、「もっと早く気づいてあげられたのでは」と思う気持ちは今もあります。
あのとき、もう少し違う関わり方ができていたら…そんなふうに考えてしまうこともありました。
でも、その気持ちにとらわれすぎると、今できることが見えなくなってしまいます。だから私は、「あのときの経験があったから、今の関わり方がある」と少しずつ思えるようになりました。
子どもの気持ちは、どれだけ近くにいても完全にはわからないものです。話を聞いてきたつもりでも、すべてを受け取れていたわけではない。そう気づいたことで、逆に「これからどう関わるか」を考えるきっかけになりました。
過去を責めるのではなく、これからの関わり方に活かしていく。そんなふうに気持ちを切り替えていきました。
今できる関わりは「見守りながら話を聞くこと」
あの経験を経て、関わり方も少しずつ変わっていきました。
何かを教えたり、正しい答えを伝えたりするよりも、「安心して話せる時間をつくること」を大切にするようになりました。
離れて暮らすようになった今でも、時間をつくって話をするようにしています。特別な話でなくてもいいんです。日常のちょっとしたことでも、気軽に話せる関係でいることが大事だと感じています。
また、体を動かすことも一つの助けになっていました。運動することで気持ちが少し軽くなったり、リズムが整ったりすることもありますよね。無理のない範囲で、自分を整える習慣を持つことも大切だと感じました。
すぐに大きく変わるわけではなくても、少しずつ「自分で気づいて、自分で整える力」が育っていく。そんな関わり方を、これからも大事にしていきたいと思っています。
環境の変化の中で見えてきた「自分との向き合い方」
あのときの経験から少し時間が経ち、娘はまた新しい環境の変化を迎えようとしています。
以前であれば「また体調を崩すのでは」と心配が先に立っていたと思いますが、今は少し違った気持ちで見守ることができています。
というのも、本人なりに自分の状態に気づいたり、対処したりする力が少しずつ育ってきているように感じるからです。以前のように無意識に頑張りすぎるだけでなく、「ちょっと疲れているかも」と立ち止まれる場面も増えてきました。
環境の変化は避けられないものですが、その中でどう自分と向き合うかは、少しずつ身につけていけるものなのだと感じています。
そしてそれは、特別なことをするというよりも、「自分の状態に気づくこと」や「無理をしすぎないこと」といった、シンプルな積み重ねなのかもしれません。
「がんばりすぎない」という選択を持っていい
これまでの娘を見ていると、「がんばること」が当たり前になっていたように思います。
でも、そのがんばりが知らないうちに負担になっていたことも事実でした。
だからこそ今は、「がんばる」だけでなく、「がんばりすぎない」という選択も大切にしてほしいと思っています。
何かをやりきることだけが正解ではなく、途中で休むことやペースを落とすことも、同じくらい大事なこと。むしろ長く続けていくためには、そちらのほうが必要な場面も多いのではないでしょうか。
つい「もう少し頑張ろう」と思ってしまうときこそ、一度立ち止まって、「今の自分はどう感じているかな」と問いかけてみる。その小さな習慣が、自分を守ることにつながっていくのだと思います。
親としてできるのは「気づくきっかけをつくること」
子どもが成長していく中で、すべてを把握することはできません。
どれだけ近くにいても、本当の気持ちは本人にしかわからない部分があります。
だからこそ親としてできるのは、「気づかせる」ことではなく、「気づくきっかけをつくること」なのだと感じています。
「無理していない?」と聞くことも一つですが、それ以上に大切なのは、普段から安心して話せる関係でいること。何気ない会話の中で、自分の状態を言葉にできるような空気をつくることだと思います。
そして、体に出ているサインを否定せず、「それも一つのサインかもしれないね」と受け止めること。その関わりが、本人が自分自身に目を向けるきっかけになっていくのではないでしょうか。
自分に優しくすることは、弱さではない
「自分に優しくする」というと、どこか甘えているように感じる人もいるかもしれません。
でも実際には、自分の状態に気づき、無理を調整することは、とても大切な力だと思います。
環境の変化の中で頑張ることは素晴らしいことです。
ただ、その頑張りが続くためには、「休むこと」や「ゆるめること」も必要になります。
自分の体が出しているサインを無視せず、「ちょっと疲れているんだな」と認めてあげること。それだけでも、心と体は少しずつ整っていきます。
がんばることと同じくらい、自分を大切にすることも選んでいい。
そんなふうに思える人が増えたらいいなと、今回の経験を通して感じています。
読者へのメッセージ
ここまで読んでくださってありがとうございます。
環境の変化の中で、「ちゃんとやらなきゃ」「迷惑をかけたくない」と思って、気づかないうちにがんばりすぎてしまうことってありますよね。
でも、本当は少し立ち止まってもいいし、うまくできない日があっても大丈夫です。体に出るサインや、なんとなくの違和感も、あなたからの大切なメッセージです。
「これくらい大丈夫」と流してしまう前に、
「ちょっと疲れてるのかも」と、自分に優しく声をかけてあげてください。
もし、ひとりで抱えるのがしんどいときは、誰かに話してもいいんです。
答えをもらうためじゃなくても大丈夫。
ただ話すだけで、少し気持ちが軽くなることもあります。
傾聴ラウンジ「ここより」では、そんなふうに安心して話せる時間を大切にしています。
うまく言葉にできなくても大丈夫。あなたのペースで、ゆっくり話していただけたらと思います。
「ちょっと話してみようかな」
そんな気持ちになったときに、ふと思い出してもらえたらうれしいです。
あなたが、少しでも自分に優しくいられる時間が増えますように。
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