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一人っ子ママがつらい…2人目ができない劣等感とママ友との距離感を整理した相談事例

一人っ子ママがつらい…2人目ができない劣等感とママ友との距離感を整理した相談事例

周りのママ友が、2人目、3人目を出産していく。

その報告を聞くたびに、素直に「おめでとう」と思いたいのに、心のどこかがきゅっと苦しくなる。

そんな気持ちを、誰にも言えずに抱えている方もいるのではないでしょうか。

今回ご相談くださったのは、30代女性のLさんです。

相談方法は対面で、相談テーマは「一人っ子ママの憂鬱(自己肯定感)」でした。

Lさんは、1人目を出産してから1年半ほど経った頃、周りのママ友たちが次々に2人目の妊娠や出産をするようになり、自分だけが取り残されているような気持ちを抱えるようになりました。

上の子と下の子が同学年のママたちが、いつも仲良く遊んでいる。

その輪の中に入りたいのに、自分には子どもが1人しかいない。

さらに数年が経つと、3人目を出産するママも出てきて、Lさんの中にはますます複雑な気持ちが広がっていきました。

本当は、自分も2人目を生みたかった。

子どもが2人くらいいたら、共通の会話も増えて、もっと子育てを楽しめたのではないか。

そんな思いがありながらも、ご主人と2人目の妊娠について話し合っても、「自然に任せよう」と言われるだけで、不妊治療などを検討できないまま時間が過ぎていきました。

そして、Lさんは2人目をあきらめることになりました。

心の中では「どうしてうちだけ一人っ子なんだろう」と何度も考えてしまい、涙が出ることもありました。

2人目、3人目を産んで育てているママ友と距離を置くようにもなっていきました。

私はまず、Lさんが今まで溜め込んできた気持ちを、急いで整理しようとせず、そのまま聴かせていただくことを大切にしました。

「なぜ周りは次々と生まれるのに、うちは生まれないんでしょうか……」

その言葉には、うらやましさだけではなく、みじめさ、悲しさ、悔しさ、そして誰にもわかってもらえなかった寂しさが含まれていたように感じます。

話がまとまっていなくても大丈夫です。

前向きになれない気持ちがあっても大丈夫です。

まずは、ずっと心の中にしまってきた思いを、安心できる場所で言葉にしていくこと。

そこから少しずつ、自分を責める気持ちや「一人っ子はかわいそう」という思い込みを、一緒にほどいていく時間になりました。

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投稿者プロフィール

田中はる
田中はるよりびと
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※土日祝対応(枠が埋まりやすいため、事前予約をお勧めします)
※シフトは2週間単位で掲載します、詳しくは待機カレンダーを確認ください。

■ 年齢:40代

■ キャッチコピー:安心できる雰囲気でゆっくり丁寧にお聴きします。

■ 得意なテーマ

- ペットロス・グリーフケア(死別や離別による悲嘆反応)
- 身近な人間関係の悩み(親子・配偶者やパートナー・女性同士など)
- とにかく話を聴いてほしいとき

■ 聴き方・スタイル

- お相手のペースに合わせてゆっくり聴きます
- 話がまとまっていなくても大丈夫
- 否定せず、穏やかに受け止めます
- 沈黙も気まずくしないスタイルです

■ 経験

- 自分自身のペットロスとグリーフの経験によりグリーフケアを学び、対象別自助グループ傾聴ボランティアに参加(ペット・配偶者やパートナー・子ども・親・きょうだいを亡くされた方々が参加する会)
- 死別経験(妊娠後期流産・義父・義母・父・愛犬)
- 病気で介護状態になった父の身元引受人の経験
- 結婚生活20年以上
- 犬の飼育経験
- 子育て経験
- 両親の離婚や母の再婚により複雑な家庭環境で過ごした経験
- 資格・認定:認定傾聴カウンセラー/グリーフケア心理カウンセラー/ペットロス専門士/グリーフ専門士/グリーフケア・アドバイザー/心のサポーター/かかわり愛サポーター

■ 大切にしていること

- どんなお話も否定しません
- 話したくないことは無理に聞きません
- 気持ちが整理されていなくてもそのままで大丈夫
- 泣いても沈黙してもOK

■ 人柄・ユニークポイント

- 好きなもの:犬/お花/映画やドラマ鑑賞
- よく言われる性格:「やさしい」「落ち着いている」「話しやすい」「頼もしい」
- ちょっとしたこだわり:自分時間を大切にしてコーピングを増やすこと
- 聴き手としての密かな強み:「お相手の気持ちを受け止め共感すること」

■ メッセージ

今おひとりで抱えているつらいお気持ちや社会では理解されにくいことなど、どのようなお話でも大丈夫です。うまく言葉にならなくても泣いてしまっても問題ありません。あなたのペースで、安心してお話しくださいね。

目次

周りのママ友が2人目・3人目を出産し、ひとり取り残されたように感じた

Lさんの悩みが強くなり始めたのは、1人目を出産してから1年半ほど経った頃でした。

周りのママ友たちが、少しずつ2人目を妊娠したり、出産したりするようになったのです。

最初は「おめでとう」と言いたい気持ちもあったと思います。

けれど、その報告を聞くたびに、心の奥では「どうしてうちは……」という思いが大きくなっていきました。

子どもが1人であること自体が悪いわけではない。

頭ではそう思おうとしても、上の子と下の子が同学年のママたちが仲良く遊んでいる姿を見ると、自分だけがその輪の外にいるように感じてしまう。

さらに数年が経つと、3人目を出産するママも出てきました。

そのたびに、Lさんの中には、うらやましさ、みじめさ、寂しさ、悔しさが混ざったような複雑な気持ちが広がっていきました。

「本当は自分も2人目を生みたかった」

「子どもが2人くらいいたら、もっと共通の会話も増えて、子育てを楽しめたのではないか」

そんな思いがありながらも、ご主人は「自然に任せよう」と話すだけで、不妊治療などを具体的に検討できないまま時間だけが過ぎていきました。

気づけば、Lさんは2人目をあきらめるしかない状況になっていました。

私はまず、Lさんが今まで言えずに抱えてきた気持ちを、否定せずにそのまま聴かせていただきました。

「なぜ周りは次々と生まれるのに、うちは生まれないんでしょうか……」

その言葉には、誰かを責めたい気持ちだけではなく、自分でもどう扱えばいいかわからない深い悲しさが含まれていたように感じます。

2人目の報告を聞くたびに、心がざわついてしまう

周りのママ友から「2人目ができたんだ」と聞いたとき、素直に喜べない自分に戸惑う方は少なくありません。

本当は、おめでたいことだとわかっている。

相手を傷つけたいわけでもない。

でも、その報告を聞いた瞬間、自分の中にある寂しさや焦りが一気に動き出してしまうことがあります。

Lさんも、周りのママ友たちが次々に2人目を妊娠し、出産していく中で、心がざわつくようになっていきました。

「どうして周りは自然に次の子を授かれるのだろう」

「どうしてうちはうまくいかないのだろう」

そんな思いが、頭の中で繰り返されていたそうです。

2人目を望んでいた気持ちがあるからこそ、周りの報告がまぶしく見えてしまう。

自分だけが止まっているように感じてしまう。

これは、性格が悪いからではありません。

それだけLさんにとって、2人目を持ちたかった気持ちが大切だったということだと思います。

私は、Lさんが感じていたうらやましさやみじめさを、無理にきれいな言葉に変えようとはしませんでした。

人には、人に言いづらい感情があります。

「うらやましい」

「つらい」

「見たくない」

「どうして私だけと思ってしまう」

そんな気持ちが出てくることもあります。

でも、その感情があるからといって、Lさんが悪いわけではありません。

むしろ、ずっと我慢して、平気なふりをしてきたからこそ、涙が出るほど心が苦しくなっていたのだと思います。

まずは、そう感じていた自分を責めないこと。

そこから、少しずつ気持ちを整理していくことが大切だと感じました。

ママ友の輪に入れないことで、孤独感が強くなっていった

Lさんがつらさを感じていたのは、妊娠や出産の報告だけではありませんでした。

上の子と下の子が同学年のママたちが、いつも仲良く遊んでいる。

その中で、自分だけ子どもが1人しかいないため、自然と話題や関わりの輪に入りづらくなっていったことも、大きな苦しさになっていました。

子どもの人数が違うだけで、会話の内容が変わることがあります。

「下の子が同じ学年だね」

「上の子も一緒に遊ばせよう」

「きょうだいで連れて行ける場所、どこがいいかな」

そうした何気ない会話が、Lさんには少しずつ刺さっていきました。

相手に悪気があるわけではない。

でも、自分だけが共有できない話題が増えていく。

そのたびに、輪の外に立たされているような寂しさを感じていたのだと思います。

さらに、数年経って3人目を出産するママも出てきたことで、Lさんの気持ちはより複雑になっていきました。

「私は2人目も叶わなかったのに」

「周りは3人目まで進んでいる」

そんなふうに、子どもの人数で自分の立ち位置を比べてしまうようになったのです。

その結果、Lさんは2人目、3人目を産んで育てているママ友と距離を置くようになりました。

本当は、関係を切りたいわけではなかったかもしれません。

でも、会うたびに自分の傷が刺激されるなら、距離を置きたくなるのは自然なことです。

私はLさんにとって、その距離の取り方が「冷たい行動」ではなく、心が限界になる前に自分を守ろうとした行動だったのではないかと感じました。

人と比べて苦しくなるときは、無理にその場に居続けなくてもいい。

まずは、自分の心が落ち着ける距離を探してもいいのだと思います。

「一人っ子はかわいそう」という思い込みが、自分を苦しめていた

Lさんのお話を聴いていく中で、少しずつ見えてきたものがありました。

それは、「一人っ子はかわいそう」という思い込みです。

Lさんは、自分も2人目を生みたかったという気持ちを持ちながら、同時に「子どもが1人しかいないこと」に対して、どこか申し訳なさも感じていました。

周りにきょうだいのいる家庭が多いと、「きょうだいがいるのが普通」のように見えてしまうことがあります。

一緒に遊べる相手が家の中にいる。

親が忙しいときも、きょうだい同士で関われる。

将来、親のことを一人で背負わなくていい。

そうしたイメージがあると、一人っ子であることを欠けているように感じてしまうことがあります。

でも、本当に一人っ子はかわいそうなのでしょうか。

私は、そこをLさんと一緒にゆっくり整理していきました。

一人っ子だからこそ、両親の愛情や世話をたっぷり受けられることもあります。

親子でじっくり向き合える時間があることもあります。

きょうだいがいない分、友人関係や学校でのつながりを大切に育てていくこともできます。

そして何より、お子さん自身は、一人っ子であることをLさんが思うほど気にしていないかもしれません。

Lさんは「一人っ子はかわいそう」と思い込むことで、自分自身を責め続けていました。

でも、子どもの幸せは、きょうだいの人数だけで決まるものではありません。

大切なのは、今いるお子さんが、安心して愛されていると感じられること。

そして、Lさん自身が「私は足りない母親ではない」と少しずつ思えるようになることでした。

Lさんはお話の中で、自分がいつも同じグループのママたちにばかり目を向けていたことにも気づいていきました。

視野を少し広げれば、一人っ子のお母さんも実は身近にいる。

その気づきは、Lさんの心を少し軽くしてくれる大切な一歩になりました。

「どうしてうちだけ一人っ子なんだろう」と比べるほど、自己肯定感が下がっていった

Lさんが一番つらかったのは、周りのママ友たちが当たり前のように2人目、3人目を出産していく中で、「自分だけができていない」と感じてしまったことでした。

本当は、誰かと競争しているわけではありません。

子どもの人数で、母親としての価値が決まるわけでもありません。

それでも、身近な人たちが次々と妊娠や出産をしていくと、自分の生活だけが止まっているように感じることがあります。

Lさんも、頭の中で「どうしてうちだけ一人っ子なんだろう……」という言葉を何度も繰り返していました。

子どもが1人であることに、誰かから直接責められたわけではないかもしれません。

でも、周りの会話や空気、SNSで目にする家族写真、きょうだいで遊ぶ子どもたちの姿が、少しずつLさんの心に刺さっていきました。

さらに、子どもが複数いるママ友や知り合いから「そのうちできるよ」と言われたことも、深く残っていました。

言った側に悪気はなかったのかもしれません。

けれど、結果的に2人目をあきらめることになったLさんにとって、その言葉は「できなかった自分」を突きつけられるような苦しさにつながっていました。

私は、Lさんが感じていたみじめさや涙が出るほどのつらさを、無理に励まそうとはしませんでした。

「気にしなくていいですよ」と簡単に言われても、気にしてしまうから苦しいのです。

まずは、比べてしまうほどつらかったこと。

一人っ子であることを、どこかで申し訳なく感じていたこと。

その気持ちを、安心して外に出せる時間が必要だと感じました。

「そのうちできるよ」という言葉が、あとから苦しさになって残った

Lさんにとって、特にしんどかったことの一つが、子どもが複数いるママ友や知り合いから言われた「そのうちできるよ」という言葉でした。

その言葉をかけた人は、励ましたつもりだったのかもしれません。

「きっと大丈夫だよ」

「まだ可能性はあるよ」

そんな気持ちで言ってくれたのかもしれません。

でも、受け取る側の状況によって、その言葉はやさしさではなく、痛みとして残ることがあります。

Lさんは2人目を望んでいました。

けれど、ご主人と話し合っても「自然に任せよう」と言われるだけで、不妊治療などを検討できないまま時間が過ぎていきました。

自分ひとりの気持ちだけでは進められない。

でも、周りからは「そのうちできる」と言われる。

その間で、Lさんはずっと苦しかったのだと思います。

そして結果的に、2人目をあきらめることになりました。

そうなると、以前に言われた「そのうちできるよ」という言葉が、まるで「できなかった現実」を思い出させる言葉になってしまいます。

言葉そのものは短くても、そこに積み重なった時間や期待、あきらめが重なると、とても大きな傷になります。

私は、Lさんがその言葉に傷ついていたことを、まず大切に聴かせていただきました。

「励ましの言葉だったかもしれないのに、つらく感じる自分が嫌だ」と思う方もいるかもしれません。

でも、つらいと感じたなら、それはその人にとって本当の気持ちです。

無理に「相手は悪気がなかったから」と飲み込まなくてもいいのです。

Lさんの中には、2人目を生みたかった気持ちと、それが叶わなかった悲しさがありました。

その気持ちを置き去りにしたまま前向きになることは、簡単ではありません。

まずは「本当はほしかった」と言っていい。

「できなかったことが悲しい」と感じていい。

その気持ちを認めることから、少しずつ心の整理が始まっていくのだと思います。

夫婦の問題なのに、自分だけの責任のように感じていた

Lさんのお話の中で大切だったのは、2人目の妊娠や出産は、Lさんひとりの問題ではなかったということです。

Lさんは、ご主人と2人目について話し合っていました。

けれど、ご主人からは「自然に任せよう」という言葉が返ってくるだけで、不妊治療などを具体的に考えるところまでは進められませんでした。

妊娠や出産は、女性の体に起こることです。

だからこそ、どうしても女性だけが抱え込んでしまいやすいテーマでもあります。

「私がもっと早く動けばよかったのかな」

「私の体の問題なのかな」

「私が強く言えなかったからなのかな」

そんなふうに、自分を責める方向へ気持ちが向いてしまうことがあります。

でも、2人目をどう考えるかは、夫婦で向き合う必要があることです。

妻だけが悩み、妻だけが決め、妻だけがあきらめるものではありません。

そこには、ご主人の理解や協力も必要です。

Lさんの場合も、本当は2人目を望んでいました。

でも、ご主人が「自然に任せよう」という姿勢だったことで、現実的な選択肢を広げられないまま時間が過ぎていきました。

それなのに、周りのママ友たちと比べる中で、Lさんはどこか「自分ができなかった」という感覚を抱えていたように感じます。

私は、Lさんと一緒に「これはLさんひとりの責任として抱えなくてもいいこと」だと整理していきました。

妊娠や出産は、努力だけで思い通りになるものではありません。

そして、夫婦の方向性がそろわなければ、動きたくても動けないこともあります。

その現実を見ないまま、自分だけを責め続けると、心はどんどん苦しくなってしまいます。

Lさんに必要だったのは、「私は足りない母親だ」と思うことではありませんでした。

夫婦の問題として整理すること。

自分だけの責任として背負わないこと。

そこに気づいていくことが、自分を責める気持ちを少しゆるめるきっかけになっていきました。

他の家庭と比べるほど、自分の幸せが見えにくくなる

Lさんは、いつも同じグループのママたちに目が向いていました。

そこには、上の子と下の子が同学年のママたちがいて、2人目、3人目を育てながら仲良くしている人たちがいました。

その中にいると、「子どもが複数いる家庭」が普通のように見えてしまいます。

一人っ子の家庭は少ない。

自分だけが違う。

そう感じてしまうのも無理はありません。

でも、見えている世界が狭くなっているとき、人はその小さな範囲だけで自分を判断してしまうことがあります。

Lさんも、同じママ友グループの中に一人っ子のお母さんがいなかったことで、「うちだけ一人っ子」という感覚が強くなっていました。

けれど、少し視野を広げてみると、社会全体には一人っ子の家庭もたくさんあります。

たまたま今よく関わっているグループの中に少ないだけで、一人っ子家庭が特別に珍しいわけではありません。

実際にLさんも、相談後に旧友や学校内の他の保護者に目を向けてみると、一人っ子のお母さんが自分以外にもちらほらいることに気づきました。

その気づきは、とても大きな変化だったと思います。

人は、近くにいる人たちと自分を比べやすいものです。

でも、近くにいる人たちが、世の中のすべてではありません。

たまたま周りに2人目、3人目を育てているママが多かっただけかもしれません。

自分と似た立場の人にまだ出会っていなかっただけかもしれません。

私はLさんに、今見えている範囲だけで「自分だけ違う」と決めつけなくてもいいのではないかと感じました。

比べる相手が変わると、見え方も変わります。

自分と似た立場の人がいるとわかるだけで、孤独感が少しやわらぐこともあります。

そして何より、他の家庭と比べるより、今の親子にあるものへ目を向けていくことが大切です。

子どもが1人だからこそ、じっくり向き合える時間があります。

小さな変化に気づける距離があります。

たっぷり愛情を注げる日々があります。

他の家庭の形と比べるほど見えにくくなっていた幸せを、少しずつ取り戻していくことが、Lさんにとって大切な一歩になりました。

「一人っ子はかわいそう」という思い込みに気づき、見えている世界を広げていく

Lさんのお話を聴いていく中で、少しずつ大切なことが見えてきました。

それは、Lさんが「子どもが1人であること」そのものに苦しんでいたというより、「一人っ子はかわいそうなのではないか」という思い込みに、長いあいだ苦しめられていたということです。

もちろん、Lさんの中には「本当は2人目を生みたかった」という気持ちがありました。

その願いが叶わなかった悲しさは、簡単に消せるものではありません。

周りのママ友たちが2人目、3人目を育てている姿を見るたびに、胸が痛くなるのも自然なことです。

でも、その痛みの奥には、「自分の子どもにきょうだいを作ってあげられなかった」「自分は母親として足りないのではないか」という、自分を責める気持ちも重なっていました。

私は、Lさんが今までため込んできた思いをゆっくり聴きながら、「一人っ子だからかわいそう」と決めつけなくてもいいのではないかと、一緒に整理していきました。

子どもの幸せは、きょうだいの人数だけで決まるものではありません。

親からたっぷり愛情を受けること。

安心して自分らしく過ごせること。

家の中で大切にされていると感じられること。

そうした毎日の積み重ねも、子どもにとって大きな支えになります。

Lさんは、相談の中で「いつも同じグループのママたちにしか目が向いていませんでした」と気づかれました。

その気づきは、とても大切な一歩でした。

目の前のママ友グループだけを見ると、自分だけが違うように感じてしまう。

でも、少し視野を広げてみると、一人っ子のお母さんも実は身近にいる。

そのことに気づくことで、Lさんの心は少しずつやわらいでいきました。

一人っ子だからかわいそう、とは限らない

Lさんは、周りにきょうだいのいる家庭が多かったこともあり、「一人っ子はかわいそうなのではないか」と感じていました。

きょうだいがいれば、家の中で一緒に遊べる。

親が忙しいときも、子ども同士で関われる。

将来、親のことを一人で抱えなくて済むかもしれない。

そう考えると、きょうだいがいる家庭がうらやましく見えてしまうことがあります。

その一方で、自分の子どもにはきょうだいがいない。

そう思うたびに、Lさんは「申し訳ない」という気持ちを抱えていたのだと思います。

でも、一人っ子だから必ず寂しい、必ずかわいそう、というわけではありません。

一人っ子には、一人っ子だからこその良さもあります。

両親の愛情や世話を、たっぷり受けられること。

親子でじっくり向き合う時間があること。

子どもの小さな変化に気づきやすいこと。

家庭の中で、自分のペースを大切にしながら育っていけること。

もちろん、どんな家庭の形にも良い面と大変な面があります。

きょうだいがいる家庭にも、楽しさがある一方で、きょうだい喧嘩や親の負担、子ども同士の比較など、別の悩みがあるかもしれません。

だからこそ、「きょうだいがいるから幸せ」「一人っ子だからかわいそう」と、単純に決めることはできません。

私はLさんと一緒に、お子さん自身が本当に一人っ子であることをつらく感じているのか、それともLさんの中にある不安が大きくなっているのかを、ゆっくり見つめていきました。

お子さん自身は、Lさんが思うほど一人っ子であることを気にしていないかもしれません。

今ある親子の時間を楽しんでいるかもしれません。

「かわいそう」と決めつける前に、目の前のお子さんがどんなふうに過ごしているのかを見ること。

そこに意識を向けるだけでも、Lさんの気持ちは少し変わっていきました。

いつものママ友グループだけが、すべてではない

Lさんは、いつも同じママ友グループに目が向いていました。

そのグループには、2人目、3人目を育てているママたちが多くいました。

上の子も下の子も同じ学年で、自然と会話が盛り上がる。

子どもたち同士も一緒に遊びやすい。

その輪を見ていると、Lさんは自分だけが外にいるような寂しさを感じていました。

自分には子どもが1人しかいない。

だから会話に入れない。

同じように子育てをしているはずなのに、どこか違う場所にいるように感じる。

そうした孤独感が、Lさんの心を苦しめていたのだと思います。

でも、そのママ友グループが、世の中のすべてではありません。

たまたま今よく関わっている人たちの中に、一人っ子家庭が少なかっただけかもしれません。

学校全体を見れば、地域を見れば、昔からの友人関係まで広げてみれば、一人っ子のお母さんは他にもいるかもしれません。

実際にLさんは、相談後に旧友や学校内の他の保護者に目を向けてみました。

すると、一人っ子のお母さんが自分以外にもちらほらいることに気づきました。

そのとき、Lさんは「そうですね、いつも同じグループのママたちにしか目が向いていませんでした」と話されました。

この言葉には、少し心の視界が広がったような変化があったと思います。

人は、近くにいる人と比べてしまいやすいものです。

毎日のように会う人。

SNSでよく見る人。

子ども同士のつながりで関わる人。

そういう人たちが、自分の基準になってしまうことがあります。

でも、近くにいる人たちだけを基準にすると、自分の家庭の形を狭く見てしまうことがあります。

Lさんにとって大切だったのは、「自分だけ違う」と思い込んでいた場所から、少し外に目を向けてみることでした。

似た立場の人がいるとわかるだけで、孤独感は少しやわらぎます。

そして、「うちだけではなかった」と思えることが、自分を責める気持ちをゆるめるきっかけにもなっていきました。

子どもの人数ではなく、今ある親子の時間に目を向けていく

Lさんは、「子どもが2人くらいいたら、もっと共通の会話も増えて、子育てを楽しめたのではないか」と感じていました。

その気持ちは、とても自然なものだと思います。

望んでいた未来があったからこそ、叶わなかった現実を見るのは苦しいものです。

「もし2人目がいたら」

「きょうだいで遊んでいたら」

「ママ友との会話にも入りやすかったら」

そんなふうに考えてしまうこともあると思います。

でも、どれだけ考えても、過去に戻ることはできません。

そして、過去に戻れないからこそ、今ある親子の時間をどう見つめ直すかが大切になっていきます。

子どもが1人だからこそ、ゆっくり向き合える時間があります。

話をじっくり聴ける時間があります。

その子の好きなこと、苦手なこと、小さな成長に気づきやすい距離があります。

親の愛情や関心を、たっぷり受け取れる環境もあります。

それは、決して足りない家庭ではありません。

一人っ子だからこそ育まれる安心感や、親子の深いつながりもあります。

私は、Lさんが「子どもが1人しかいない」と見るのではなく、「この子にしっかり向き合える時間がある」と見られるようになることが大切だと感じました。

もちろん、すぐに気持ちが切り替わるわけではありません。

2人目、3人目を育てている人を見ると、今でも胸がざわつくことはあると思います。

SNSで子どもの人数をアピールしている投稿を見ると、マウントされているように感じてしまうこともあるかもしれません。

でも、そのたびに「また比べてしまった」と自分を責めなくてもいいのです。

比べてしまう気持ちは出てきてもいい。

そのうえで、少しずつ自分の家庭に目を戻していく。

目の前のお子さんとの時間に、ちゃんと価値があることを思い出していく。

それが、Lさんにとって自己肯定感を取り戻していく大切な道だったのだと思います。

一人っ子はかわいそうではなく、愛情をたっぷり受けられる親子の形

Lさんは、お話を重ねていく中で、少しずつ「一人っ子はかわいそう」と決めつけなくてもいいのかもしれない、と感じられるようになっていきました。

それまでのLさんは、周りのママ友たちが2人目、3人目を育てている姿を見るたびに、自分の家庭だけが足りないように感じていました。

子どもが1人しかいないことを、どこか申し訳なく思っていたのかもしれません。

けれど、子どもの幸せは、きょうだいの人数だけで決まるものではありません。

一人っ子だからこそ、両親の愛情や世話をたっぷり受けられることがあります。

親子でじっくり話せる時間もあります。

その子の小さな変化に気づきやすく、好きなことや苦手なことに寄り添いやすい距離もあります。

もちろん、Lさんの中にあった「本当は2人目を生みたかった」という気持ちが、すぐになくなるわけではありません。

2人目、3人目を育てている女性を見ると、今でもマウントされているような気持ちになることがある。

SNSで子どもの人数をアピールしている人が苦手。

そうした気持ちも、まだ残っていました。

でも、それはLさんが弱いからではありません。

それだけ長いあいだ、自分の気持ちを押し込めながら過ごしてきたということです。

私は、Lさんが今まで言えなかった思いを吐き出しながら、自分の家庭の形を少しずつ受け入れていく時間を大切にしました。

他の家庭と同じ形でなくても、今ある親子の時間には、ちゃんと価値があります。

Lさんがそのことに少しずつ気づいていけたことは、とても大きな変化だったと思います。

一人っ子だからこそ、親の愛情を深く受け取れることもある

一人っ子と聞くと、「寂しいのではないか」「きょうだいがいなくてかわいそう」と感じる方もいるかもしれません。

Lさんも、まさにその思い込みに苦しんでいました。

周りにきょうだいのいる家庭が多いと、どうしてもその形が普通のように見えてしまいます。

家の中に一緒に遊べる相手がいる。

ママ友同士も、上の子と下の子の話で盛り上がれる。

そんな場面を見るたびに、自分の子どもには足りないものがあるように感じてしまっていたのだと思います。

でも、一人っ子には一人っ子の良さがあります。

親の目が届きやすいこと。

その子の話をじっくり聴けること。

習い事や学校生活、友人関係の小さな変化にも気づきやすいこと。

そして、親からの愛情や関心をたっぷり受け取りやすいこと。

これは、一人っ子だからこそ育ちやすい安心感でもあります。

もちろん、きょうだいがいる家庭にも良さがあります。

でも、きょうだいがいるから必ず幸せ、一人っ子だから必ずかわいそう、というわけではありません。

どちらにも良さがあり、どちらにも悩みがあります。

大切なのは、家庭の形を比べることではなく、目の前のお子さんが安心して過ごせているかどうかです。

私はLさんと一緒に、お子さん自身が本当に一人っ子であることを気にしているのかを考えていきました。

もしかすると、お子さんはLさんが思うほど気にしていないかもしれません。

むしろ、お母さんとゆっくり過ごせる時間や、じっくり向き合ってもらえることを、自然に受け取っているかもしれません。

「一人っ子だから足りない」と見るのではなく、「一人っ子だからこそ大切にできている時間がある」と見方を変えていく。

その視点が、Lさんの心を少しずつ楽にしていきました。

比べてしまう自分を責めずに、視野を広げてみる

Lさんは、相談後に旧友や学校内の他の保護者にも少し目を向けてみました。

すると、今まで気づいていなかっただけで、一人っ子のお母さんは自分以外にもちらほらいることがわかりました。

この気づきは、Lさんにとって大切な一歩でした。

それまでは、いつも同じママ友グループにばかり目が向いていました。

そのグループには、2人目、3人目を育てているママが多くいました。

だからこそ、「うちだけ一人っ子」「私だけ違う」と感じやすくなっていたのだと思います。

でも、少し視野を広げてみると、見える景色は変わります。

今いるグループの中に一人っ子家庭が少ないだけで、世の中には一人っ子の家庭もたくさんあります。

自分と似た立場の人に出会うと、「私だけじゃなかった」と感じられることがあります。

それだけで、孤独感が少しやわらぐこともあります。

ただ、視野を広げられたからといって、すぐに比べる気持ちが消えるわけではありません。

Lさんも、子どもが2人、3人いる女性を見ると、どうしてもマウントされているような気持ちになることがあると話していました。

SNSで子どもの人数をアピールしている人を見ると、苦手だと感じることもありました。

その気持ちも、無理に消そうとしなくていいと思います。

比べてしまう自分を責めると、さらに苦しくなってしまいます。

大切なのは、「また比べてしまった」と気づいたときに、自分を責めるのではなく、心が傷ついているサインとして受け止めることです。

今は見なくていい投稿から距離を置く。

会うとつらくなる相手とは、少し距離を取る。

自分と似た立場の人や、安心して話せる人に目を向ける。

それは逃げではなく、自分の心を守るための自然な選択です。

Lさんも、少しずつ見る世界を広げていくことで、自分の家庭だけが特別に足りないわけではないと感じられるようになっていきました。

今ある親子の時間を大切にすることが、自分を認める一歩になる

Lさんが持ち帰った大切なメッセージは、「一人っ子はかわいそうじゃない」ということでした。

そして、お子さん自身は、一人っ子であることをLさんが思っているほど気にしていないかもしれない、という視点もありました。

これは、Lさんにとって大きな支えになったと思います。

今までLさんは、子どもが1人であることを、どこか欠けているように感じていました。

2人目を生めなかったこと。

ママ友の輪に入りづらかったこと。

周りから「そのうちできるよ」と言われたのに、結局できなかったこと。

そうした経験が重なって、自分自身の価値まで下がってしまったように感じていたのかもしれません。

でも、子どもの人数で、お母さんとしての価値が決まるわけではありません。

家族の幸せの形も、一つではありません。

2人、3人の子どもがいる家庭には、その家庭の幸せがあります。

そして、一人っ子の家庭には、一人っ子の家庭だからこそ育てられる時間があります。

Lさんは、今まであまり言えなかった気持ちを吐き出せたことで、少し気持ちが楽になってきたと話されました。

それは、無理に前向きになったからではありません。

つらかった気持ちをなかったことにせず、きちんと言葉にできたからだと思います。

人は、抱え込んでいる思いを外に出すことで、自分の気持ちを少しずつ見つめ直せるようになります。

「私は本当は2人目がほしかった」

「うらやましかった」

「みじめで悲しかった」

そうした気持ちを認めたうえで、今ある親子の時間にも目を向けていく。

それが、Lさんにとって自分を少しずつ認め直す一歩になりました。

一人っ子だから足りないのではありません。

目の前のお子さんに愛情を注ぎ、安心できる毎日を一緒に作っていること。

それ自体が、かけがえのない親子の形なのだと思います。

一人っ子ママのつらさを、ひとりで抱え込まないで

周りのママ友が2人目、3人目を出産していく中で、素直に喜べない自分を責めてしまうことがあります。

「どうしてうちだけ一人っ子なんだろう」
「私だけ取り残されている気がする」
「一人っ子はかわいそうなのかな」

そんな気持ちが出てきても、それはあなたが悪いからではありません。

本当は2人目を望んでいた気持ち。
周りと比べて苦しくなった気持ち。
ママ友の輪に入りづらくなった寂しさ。

どれも、なかったことにしなくていい感情です。

一人っ子は、かわいそうと決まっているわけではありません。

両親の愛情や世話をたっぷり受けられることもあります。
親子でじっくり向き合える時間もあります。

大切なのは、子どもの人数で自分を責め続けることではなく、今ある親子の時間を少しずつ大切にしていくことです。

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