推し活・ゲームをやめたいのにやめられない|依存的になる心理と行動パターンの整え方

「今日は早く寝ようと思っていたのに、またゲームを続けてしまった」「今月はグッズを控えようと決めたのに、限定商品を見ると買ってしまう」「SNSを閉じても、少しするとまた推しの情報が気になってしまう」。
そんな経験が続くと、「どうして自分はやめられないんだろう」「意志が弱いのかな」と、自分を責めたくなることがあります。
けれど、同じ行動を何度も繰り返してしまう背景には、単なる意志の強さだけでは説明できない心の動きがあります。
たとえば、仕事で疲れた日にゲームをすると気持ちが楽になる。寂しい夜に推しの投稿を見ると安心できる。欲しかったグッズを買った瞬間だけ気分が上がる。こうした経験が重なることで、「つらい気持ちになったら、この行動をすれば楽になれる」という流れが少しずつ身についていくことがあります。
すると、本当は控えたいと思っていても、疲れや不安を感じた瞬間に、いつもの行動へ自然と手が伸びるようになります。
大切なのは、「やめられない自分」を責めることではなく、どんな気持ちのときに、どんな考えが浮かび、そのあと何をしているのかを見つけていくことです。
この記事では、推し活やゲームなどがやめたいのにやめられなくなる心理を、「感情・考え方・行動」のつながりから整理していきます。
完全にやめることを目標にするのではなく、「やる・やらないを自分で選べる状態」に戻していくにはどうすればよいのか。自分の行動パターンを振り返りながら、一緒に考えていきましょう。

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投稿者プロフィール

- 心理カウンセラー
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■ 一言キャッチコピー
ストレス・人間関係・自己肯定感の悩みに寄り添い、“話を聴いてもらえる安心”から考え方のクセを整える心理カウンセラー
■ 経歴・実績
心理カウンセラーとして、ストレス、不安、うつ傾向、人間関係、自己肯定感の低さ、仕事やキャリアの悩みなど、幅広いご相談に対応しています。
オンラインを中心にカウンセリングを提供し、安心して本音を話せる時間を大切にしています。
また、人材紹介会社にてキャリアコンサルタントとして転職相談に従事してきた経験もあり、仕事の悩みやキャリアの迷い、職場での人間関係についても、現実的な視点を持ちながらサポートしています。
■ 保有資格
産業カウンセラー
■ 主な相談内容
ストレス・メンタル不調
不安・うつ・気分の落ち込み
職場・家族・恋愛などの人間関係の悩み
自己肯定感の低さ・自己否定
HSP気質・繊細さによる生きづらさ
仕事の悩み・キャリアの迷い
本音が言えない・自分の気持ちが分からない悩み
誰かに話を聴いてほしい時の気持ちの整理
■ カウンセリングの特徴・強み
私が大切にしているのは、まず安心して話せることです。
悩みを抱えている時、人はすぐに答えがほしいとは限りません。アドバイスよりも先に、「まずは話を聴いてほしい」「分かってほしい」と感じていることがあります。
そのため、否定せず、急かさず、話がまとまっていなくても受け止めることを大切にしています。
そのうえで、ストレスや不安の背景にある気持ちを一緒に整理し、自分でも気づきにくい“考え方のクセ”や“認知の歪み”に気づけるようサポートします。
ただ聴くだけで終わるのではなく、話すことで心を整え、必要に応じて日常で実践できる具体的な対処法も一緒に考えていきます。
■ アプローチ方法
クライアント中心療法、来談者中心療法を大切にしながら、認知行動療法、CBTの考え方も取り入れています。
特に、感情・思考・行動のつながりを一緒に見える化し、ストレスや不安が強くなるパターンを整理していきます。
「なぜ同じことで悩みやすいのか」
「どうして自分を責めてしまうのか」
「人間関係で疲れやすい理由は何か」
そういった部分を、無理に決めつけるのではなく、対話を通して一緒に見つけていきます。
■ カウンセラーになったきっかけ
子どもの頃から、自分の気持ちや「嫌だ」という思いをうまく言えない環境で育ちました。
本当はつらいと感じていても、それを言葉にすることが難しく、気持ちを飲み込んでしまうことが多くありました。
その経験から、「自分の気持ちを安心して話せる場所があること」「否定されずに話を聴いてもらえること」が、人にとってどれほど大切なのかを、身をもって感じるようになりました。
大人になってからは、人材紹介会社でキャリアコンサルタントとして転職相談に携わりました。
そこでは、仕事の悩みやキャリアの迷いだけでなく、職場の人間関係、将来への不安、自信のなさなど、さまざまな思いを抱えた方のお話を聴く機会が多くありました。
相談を受ける中で感じたのは、多くの方が「答え」だけを求めているわけではないということです。
まずは自分の気持ちを整理したい。誰にも言えなかった不安を聴いてほしい。否定されずに、今の思いを受け止めてほしい。
そういった気持ちを抱えながら、一人で頑張っている方がたくさんいることを実感しました。
話を聴いてもらうことで、表情が少し和らいだり、自分の本音に気づいたり、次の一歩を考えられるようになったりする姿を見て、傾聴には人の心を支える力があると感じました。
子どもの頃に感じていた「うまく言えない苦しさ」と、キャリア相談の現場で出会った「誰かに聴いてほしい思い」。
その両方の経験が重なり、安心して本音を話せる場所をつくりたい、一人で抱え込んでいる方の力になりたいと思うようになったことが、心理カウンセラーを目指したきっかけです。
■ 大切にしていること
安心して本音を話せる場づくり
否定せず、そのままを受け止めること
一人ひとりの価値観やペースを尊重すること
話すことで心を整える時間を大切にすること
「話してもいいんだ」と感じられる経験を積み重ねること
■ メッセージ
ストレスや不安、人間関係の悩みの多くは、自分でも気づかない“考え方のクセ”が影響していることがあります。
ただ、そのクセに気づくためには、まず安心して話せることが大切です。
整体で身体を整えるように、心もまた、話すことで少しずつ整っていくことがあります。
「こんなことで相談していいのかな」
「うまく話せるか分からない」
「誰かに聴いてほしいけれど、身近な人には話しにくい」
そんな段階でも大丈夫です。
話がまとまっていなくても、同じ話を繰り返しても、途中で言葉に詰まってもかまいません。
安心して話せる場所として、そして自分の本音に気づき、少しずつ自分らしく生きるための時間としてご利用ください。
目次
- ○ 「今日はやめよう」と思っているのに、なぜまた繰り返してしまうのか
- ・「少しだけ」のつもりが、気づけばいつもの時間になっている
- ・「今しかない」と思うと、予定になかったものまで欲しくなる
- ・後悔しているのに繰り返すなら、行動の前後を一度つなげてみる
- ○ ストレスや不安が強いほど、「すぐ楽になれる行動」を選びやすくなる
- ・疲れた日の夜ほど「これくらいはいいよね」と思いやすい
- ・不安を感じた瞬間に、スマホを確認する習慣ができていく
- ・「退屈だから」が、いつの間にか刺激を探す合図になる
- ○ 「やめたい」だけでは変わりにくい。まずは考え方のクセに気づいてみる
- ・「今しかない」と思ったとき、本当に今決める必要がある?
- ・「ここまでやったから」が、さらに続ける理由になっていないか
- ・「みんなやっている」に引っ張られたとき、自分の基準へ戻ってみる
- ○ 完全にやめるより、「自分で選べる状態」を少しずつ取り戻していく
- ・まずは「やめる」ではなく、「10分待つ」から始めてみる
- ・自分が繰り返しやすい「タイミング」を知っておく
- ・「できなかった日」も、自分を知る材料にしていく
- ○ 「やめたいのに繰り返してしまう」を、一緒に整理してみませんか
「今日はやめよう」と思っているのに、なぜまた繰り返してしまうのか

「今日はゲームを早めに終わらせよう」「今月はグッズを買わないようにしよう」「寝る前はSNSを見ないようにしよう」。そう決めたはずなのに、気づけばいつもと同じ行動をしていた。そんな経験が続くと、「自分は意志が弱いのではないか」と感じることがあります。
けれど、実際の行動は、その場の意思だけで決まっているわけではありません。疲れた、寂しい、イライラした、暇になった。その瞬間に頭に浮かぶ考えや、「これをすれば少し楽になれる」というこれまでの経験が重なって、いつもの行動へ自然と向かうことがあります。
特に推し活やゲームは、楽しい気持ちや安心感をすぐに得やすいものです。だからこそ、疲れているときほど手が伸びやすくなることもあります。
まずは「やめられない自分」を責めるのではなく、自分がどんな流れでその行動を繰り返しているのかを見てみること。それだけでも、今まで見えなかったパターンが少しずつ分かってきます。
「少しだけ」のつもりが、気づけばいつもの時間になっている
仕事から帰ったある夜、「今日は疲れたから、ゲームを30分だけしよう」と思って始めた人がいました。
最初の30分は純粋に楽しく、「いい気分転換になった」と感じます。しかし、ちょうど区切りの時間になったところで次のイベントが始まりました。「ここまでやったから、あと少しだけ」。そのイベントが終わると、今度は新しいアイテムが気になります。
気づけば時計は深夜1時でした。
翌朝になると、「またやってしまった」と後悔します。そして「今日は絶対早く寝よう」と決めます。それなのに夜になると、また同じ流れが始まってしまう。
ここで起きているのは、単純な我慢比べではありません。「疲れた→ゲームをする→気分が楽になる」という経験が何度も続くことで、疲れを感じたときにゲームを始めることが自然な選択肢になっている場合があります。
私は、こうしたときほど「どうして止められないのか」ではなく、「始める直前に何を感じていたのか」を振り返ることが大切だと考えています。行動の入り口が分かれば、変えられる場所も見つけやすくなるからです。
「今しかない」と思うと、予定になかったものまで欲しくなる
推しの新しいグッズが発表された日。
「今月はもう十分買ったから、今回は見るだけ」と思って通販ページを開いた人がいました。
ところが、商品ページには「期間限定」「予定数に達し次第終了」という文字があります。
「後から欲しくなっても買えないかもしれない」
「みんなが持っているのに、自分だけ持っていなかったら嫌だな」
そんな考えが浮かび、数分後には購入ボタンを押していました。
買った瞬間は嬉しくなります。ところが数日後、カードの利用明細を見ると急に現実へ戻されます。「やっぱり買わなければよかった」と後悔し、「次は我慢しよう」と思います。
それでも、次の限定商品が出ると同じことを繰り返してしまう。
このとき注目したいのは、「グッズが欲しい」という気持ちだけではありません。「今買わないと後悔する」「持っていないと取り残される」といった考えが、行動を強く後押ししていることがあります。
自分の中で何が購入ボタンを押させているのかが分かると、「欲しいから買う」のか、「不安だから買う」のか、その違いにも気づきやすくなります。
後悔しているのに繰り返すなら、行動の前後を一度つなげてみる
「夜更かしして後悔する」
「課金して後悔する」
「SNSを見続けて時間を使ったことを後悔する」。
後悔しているなら、次はやめられそうな気もします。それでも同じことが続くのは、その行動によって一時的に得られているものがあるからかもしれません。
ある人は、毎晩SNSで推しの情報を長時間見ていました。「時間の無駄かもしれない」と思い、ある日スマホを別の部屋に置いてみます。
すると急に落ち着かなくなりました。
静かになると、翌日の仕事のことや最近うまくいっていない人間関係が頭に浮かんできます。そのとき初めて、「私は推しの情報が見たいだけじゃなくて、この時間だけ嫌なことを考えずに済んでいたんだ」と気づきました。
行動だけを見ると「SNSを見すぎている」という話ですが、その前には不安があり、その後には一時的な安心があったわけです。
「何をしたか」だけではなく、その直前に何を感じ、何を考え、行動したあとどうなったのかまでつなげてみる。すると、繰り返している行動には、自分なりの理由があったことが見えてきます。
理由が分かることは、行動を正当化することではありません。これまで「我慢するしかない」と思っていたところから、「ほかにできることはないかな」と考えられるようになるための第一歩です。
ストレスや不安が強いほど、「すぐ楽になれる行動」を選びやすくなる

推し活やゲーム、SNS、動画などを「少し控えたい」と思っているのに、疲れた日ほど長く続けてしまうことがあります。
朝には「今日は早く寝よう」と思っていたのに、仕事で嫌なことがあった夜になると、気づけばいつものアプリを開いている。そんな経験が重なると、「結局またできなかった」と自分を責めたくなるかもしれません。
けれど、その瞬間に起きているのは、単純な意志の弱さだけではありません。
人は不安や緊張、寂しさ、退屈などを感じたとき、その気持ちを少しでも早く軽くしてくれる行動へ向かいやすくなります。ゲームを始めれば仕事のことを考えずに済む。推しの動画を見れば気分が上がる。SNSを開けば誰かとつながっている感覚が得られる。
こうして「つらい気持ち→いつもの行動→一時的に楽になる」という流れが何度も続くと、その行動が自分にとっての定番の対処法になっていきます。
だからこそ、「やめる」だけを目標にするのではなく、まずはその行動が自分に何を与えているのかを知ることが大切です。
疲れた日の夜ほど「これくらいはいいよね」と思いやすい
ある人は、平日はゲームを1時間までと決めていました。
仕事が順調だった日は、そのルールをそれほど苦労せず守れます。ところが、上司から強く注意された日や残業が続いた日は違いました。
帰宅してソファに座ると、「今日は本当に疲れた」「こんな日くらい好きなことをしてもいいよね」と思います。
ゲームを始めると、仕事で感じていたモヤモヤが少し薄れていきました。いつの間にか1時間が過ぎても、「今日は特別だから」と続けます。気づけば深夜になり、翌朝には寝不足です。
すると次の日はさらに疲れやすくなり、夜になるとまた「少し楽になりたい」とゲームを始めます。
ここでは、ゲームそのものだけを見ても行動の理由は分かりません。
「今日はつらかった」「少しくらい自分を甘やかしてもいい」という考えと、ゲームをしたことで実際に気分が軽くなった経験がつながっています。
私は、こうしたときに必要なのは自分を厳しく管理することより、「今日は何がそんなに疲れたんだろう」と入り口を見ることだと思っています。
不安を感じた瞬間に、スマホを確認する習慣ができていく
朝起きてSNSを見る。電車を待ちながら見る。仕事の休憩時間にも見る。
それほど見たい情報があるわけではないのに、気づくとスマホを開いている人もいます。
ある人は、推しの活動が忙しくなってからSNSを見る回数が増えました。「急な発表があるかもしれない」「限定情報を見逃したくない」と思うようになったからです。
最初は情報収集のつもりでした。
ところが次第に、仕事で少し嫌なことがあったときや、何となく落ち着かないときにもスマホを開くようになりました。
新しい投稿が見つかれば少し嬉しくなります。何もなくても、一通り確認すると「見逃していなかった」と安心できます。
つまり、SNSを見ることが情報を得るためだけではなく、不安を落ち着かせる行動にもなっていたのです。
問題なのはスマホを見ること自体ではありません。
「不安になる→確認する→安心する」という流れが強くなると、不安を感じるたびに確認したくなります。
そんなときは、見る回数だけを減らそうとするより、「今、何が気になってスマホを開こうとした?」と一度自分に聞いてみると、いつもの行動に少しだけ間を作れるようになります。
「退屈だから」が、いつの間にか刺激を探す合図になる
休日の午後、特に予定がない。
以前なら音楽を聴いたり、ぼんやりテレビを見たりして過ごしていたのに、最近は何もしない時間が落ち着かない。そんな変化が起こることもあります。
ある人は、暇になるとすぐ動画アプリを開くようになっていました。
最初は一本だけ見るつもりでも、おすすめ動画が次々に表示されます。気になるものを開いているうちに2時間が過ぎ、「今日も何もしなかった」と少し落ち込みます。
すると気分転換のためにゲームを始め、今度は夜まで続けてしまいました。
この人にとって「暇」という感覚は、ただ時間が空いている状態ではなく、「何か刺激がないと落ち着かない」という合図になっていたのかもしれません。
刺激の多い時間が日常になると、静かな時間を物足りなく感じることがあります。
だからといって、何もしない時間を無理に我慢する必要はありません。
散歩をする、飲み物をゆっくり飲む、誰かと少し話すなど、強い刺激ではなくても気持ちが落ち着く選択肢を増やしていくことが役立ちます。
いつもの行動を一つ禁止するより、「ほかにも気分を整える方法がある」と分かること。その方が、少しずつ自分で選べる余地を広げていきやすくなります。
「やめたい」だけでは変わりにくい。まずは考え方のクセに気づいてみる

同じ行動を繰り返してしまうと、「今度こそ我慢しよう」「もう見ないようにしよう」と、つい行動そのものを止めることばかり考えがちです。
でも実際には、その直前にどんなことを考えていたのかが分からないままだと、似た場面でまた同じ行動を選びやすくなります。
たとえば、「今買わないと後悔するかもしれない」「ここまでやったんだから最後まで進めたい」「みんなが知っているのに自分だけ知らないのは嫌だ」といった考えです。
その瞬間にはとても自然に感じるため、自分では「考え方のクセ」と気づかないこともあります。
けれど、少し時間を置いて振り返ると、「本当に今日買わないと後悔するのかな」「明日に回しても大丈夫かもしれない」と、別の見方ができることがあります。
私は、行動を無理に抑え込むよりも、「そのとき自分の頭の中で何が起きていたのか」を知ることが大切だと考えています。
自分の考え方が見えてくると、これまで一つしかなかった選択肢に、少しずつ別の道が増えていきます。
「今しかない」と思ったとき、本当に今決める必要がある?
ある人は、推しの限定グッズが発売されるたびに、予定以上のお金を使っていました。
販売ページを見ると、「期間限定」「残りわずか」という文字が目に入ります。
その瞬間、「今買わなかったら絶対後悔する」「後から欲しくなっても遅い」と思い、ほとんど迷わず購入していました。
ところが、届いた商品を数週間後に見返すと、中にはほとんど開封していないものもあります。
そこで次の販売では、欲しくなった瞬間に買うのではなく、いったん商品ページを閉じて翌日まで待ってみることにしました。
すると翌朝には、「これは本当に欲しいけど、こっちはなくてもいいかも」と気持ちが少し変わっていました。
その場で感じる「絶対に必要」という気持ちは、とても強く感じます。けれど、強く感じることと、本当に必要であることは同じではありません。
「今決めないとダメ」と思ったときほど、「明日まで待ったらどう思うだろう」と一度問いかけてみる。その小さな間が、自分で選ぶ余裕につながります。
「ここまでやったから」が、さらに続ける理由になっていないか
ゲームをしていると、「あと少しでランクが上がる」「ここまで進めたから、このステージだけ終わらせたい」と思うことがあります。
ある人は、毎晩その繰り返しでした。
本当は23時に終わる予定なのに、「あと一戦だけ」。それが終わると今度は、「せっかくここまで勝ったから、もう一回」。
時計を見ると0時を過ぎています。
それでも、「ここまでやったのに今やめたらもったいない」と続けてしまい、翌朝になって後悔します。
この「もったいない」という感覚は、ゲームだけでなく買い物や推し活でも起こります。
「すでにこれだけお金を使ったから」「ここまで情報を追ってきたから」と考えると、途中でやめることが損のように感じるのです。
でも、これまで使った時間やお金と、これからさらに使うかどうかは、本来別の話です。
「今まで頑張ったから続ける」ではなく、「今から先も本当に続けたい?」と考えてみる。
過去ではなく、これからの自分を基準にすると、今までとは違う選択が見えてくることがあります。
「みんなやっている」に引っ張られたとき、自分の基準へ戻ってみる
SNSを見ていると、推しのイベントへ何度も参加している人や、たくさんのグッズを集めている人が目に入ります。
ある人も、最初は自分のペースで楽しんでいました。
ところがファンの投稿を見るうちに、「みんなこれくらい応援しているんだ」「私も行かないとファンとは言えないのかな」と感じるようになりました。
本当はその月の出費を抑えたかったのに、周囲の投稿を見ると不安になり、予定していなかったイベントにも申し込みます。
参加した日は楽しいのですが、帰宅すると疲れと出費への後悔が残りました。
そこで初めて、「私は行きたかったのかな。それとも、行かないと置いていかれる気がしたのかな」と考えました。
誰かの楽しみ方を見て、自分も同じようにしたくなることは自然です。
でも、その人と自分では使える時間もお金も生活環境も違います。
「みんなはどうしている?」から、「私はどうしたい?」へ戻ってみる。
推し活でもゲームでも、正解は一つではありません。周りと比べるのではなく、自分が無理なく続けられる基準を作っていくことで、「やらなきゃ」ではなく「自分で選んでいる」という感覚を少しずつ取り戻していけます。
完全にやめるより、「自分で選べる状態」を少しずつ取り戻していく

推し活やゲーム、SNSなどを控えたいと思ったとき、「もう一切やらない」と決めた方が早いように感じるかもしれません。けれど、好きなことほど急にゼロにしようとすると、我慢している感覚が強くなり、反動で以前より長く続けてしまうこともあります。
大切なのは、好きなことを生活から消すことではなく、「今日はここまで」「これは買うけれど、これは見送る」と、自分で選べる余地を取り戻すことです。
これまで見てきたように、行動の背景には疲れや不安があり、「今しかない」「ここまでやったから」といった考えが重なっていることがあります。そこに気づければ、行動を止める以外にも選択肢が生まれます。
私は、大きな決意よりも、小さく試して「これなら続けられそう」と感じられる方法を増やしていくことが大切だと思っています。好きなものとの関係を壊すのではなく、自分の生活の中でちょうどいい位置に置き直していくイメージです。
まずは「やめる」ではなく、「10分待つ」から始めてみる
ある人は、推しのグッズを見ると、その場ですぐ購入することが習慣になっていました。
以前は「買うか、買わないか」の二択でした。欲しいと思ったのに買わないと、ずっと気になってしまう気がしたからです。
そこで試したのが、購入を禁止するのではなく、「カートに入れて10分待つ」という方法でした。
最初のうちは10分経っても欲しいものが多く、そのまま購入することもありました。でも、それで構いません。何度か続けるうちに、「これは限定という言葉に焦っていただけかも」「似たものをすでに持っているな」と気づく商品が出てきました。
すると少しずつ、「欲しくなったら買う」から「欲しくなったら一度考える」へと流れが変わっていきます。
行動を変えるとき、いきなり成功する必要はありません。ほんの数分でも、自分の気持ちと行動の間に時間を作る。その積み重ねが、「反射的にする」状態から「自分で選ぶ」状態へ近づくきっかけになります。
自分が繰り返しやすい「タイミング」を知っておく
ある人は、自分では「ゲームが好きすぎてやめられない」と思っていました。
ところが一週間ほど、「ゲームを始めた時間」と「その直前の気分」を簡単にメモしてみると、少し意外なことが分かりました。
特に長時間遊んでいたのは、仕事で注意された日や、人間関係でモヤモヤした日の夜だったのです。
反対に、仕事が落ち着いていた日や、友人と話して気持ちが軽くなった日は、ゲームをしても比較的早く終われていました。
そこで、「ゲームを減らす」ことだけを目標にせず、疲れた日は帰宅してすぐ始める前に、シャワーを浴びたり、温かい飲み物を飲んだりする時間を作りました。
それだけで毎回うまくいくわけではありません。それでも、「今日はゲームをしたい」ではなく、「今日は嫌なことを忘れたいのかもしれない」と気づける日が増えていきました。
自分がどんなときに繰り返しやすいのかを知っていると、その場になってから我慢するのではなく、少し早い段階で別の選択を用意できるようになります。
「できなかった日」も、自分を知る材料にしていく
生活を変えようとしていると、うまくできなかった日が必ず出てきます。
「今日は23時にゲームを終える」と決めたのに深夜まで続けた。「今月は課金を控える」と決めたのに使ってしまった。そんな日は、「やっぱり自分は変われない」と感じやすいものです。
ある人も、数日間うまくいっていたのに、仕事で大きな失敗をした夜に以前と同じように長時間ゲームをしました。
翌朝、最初は落ち込みました。でも、「昨日は何が違ったんだろう」と振り返ってみると、「失敗した自分のことを考えたくなかった」と気づきました。
すると、その日は単なる失敗ではなく、「自分は強く落ち込むと、ゲームで気持ちを切り替えようとする」という新しい発見になります。
行動を整えていく過程は、一直線ではありません。
うまくできた日だけを見るのではなく、できなかった日にも「何があった?」と問いかけてみる。そうすると、自分を責める材料だった出来事が、自分のパターンを知るヒントに変わります。
目指したいのは、二度と推し活やゲームに夢中にならないことではありません。
「今日は楽しもう」「今日は少し休もう」と、自分の状態に合わせて決められること。その感覚が戻ってくると、好きなものに振り回されるのではなく、自分の生活の中で無理なく楽しめる関係へ少しずつ変えていけます。
「やめたいのに繰り返してしまう」を、一緒に整理してみませんか

ゲームを控えようと思っているのに、疲れた夜ほど長時間続けてしまう。
推し活に使うお金を減らしたいのに、「今しか買えない」と思うと止められない。
そんな状態が続くと、「自分は意志が弱い」「もっと我慢しなければ」と、自分を責めてしまうことがあります。
でも、本当に整理したいのは行動だけではないかもしれません。
どんなときにその行動をしたくなるのか。
その瞬間に何を感じ、何を考えているのか。
そして、行動したあとに気持ちはどう変わるのか。
リハートカウンセリングでは、丁寧にお話を聴きながら、こうした感情・考え方・行動のつながりを一緒に整理していきます。必要に応じて認知行動療法(CBT)の考え方も取り入れ、自分でも気づきにくかった反応パターンを見つけていきます。
目指すのは、推し活やゲームを無理にやめることではありません。
「今日は楽しむ」「今日はここまでにする」と、自分の状態に合わせて選べるようになることです。
一人で考えても同じことを繰り返してしまうときは、まず今の状態を整理するところから始めてみませんか。
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