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「大人なのに自立できない」と感じるのはなぜ?自分で決められない背景にある思考のクセ

「大人なのに自立できない」と感じるのはなぜ?自分で決められない背景にある思考のクセ

「自分で決めたいのに、誰かに決めてもらったほうが安心する」「失敗するくらいなら、最初から動かないほうがいい」「大人なのに、ちゃんと自立できていない気がする」。そんな気持ちを抱えて、自分を責めてしまう方は少なくありません。

こうした状態は、いわゆる「ピーターパン症候群」と表現されることもあります。ただ、大切なのは名前をつけることではなく、なぜ自分で決めることが怖くなるのか、どんな考え方が行動を止めているのかを見ていくことです。

たとえば、「間違えてはいけない」「人に認められなければ意味がない」「失敗したら自分には価値がない」といった思考のクセが強くなると、自分の気持ちよりも周囲の正解を優先しやすくなります。その結果、決断を人に任せたり、新しいことを避けたりして、「やっぱり私は自立できない」とさらに自信を失ってしまうことがあります。

この記事では、「自立したいのに自分で決められない」と感じる背景を、思考のクセという視点から整理し、自分で選べる感覚を少しずつ取り戻すためのヒントを考えていきます。

もう一度、自分の心とつながり直す場所。リハートカウンセリング

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投稿者プロフィール

佐藤 公俊
佐藤 公俊心理カウンセラー
■ 一言キャッチコピー

ストレス・人間関係・自己肯定感の悩みに寄り添い、“話を聴いてもらえる安心”から考え方のクセを整える心理カウンセラー

■ 経歴・実績

心理カウンセラーとして、ストレス、不安、うつ傾向、人間関係、自己肯定感の低さ、仕事やキャリアの悩みなど、幅広いご相談に対応しています。

オンラインを中心にカウンセリングを提供し、安心して本音を話せる時間を大切にしています。

また、人材紹介会社にてキャリアコンサルタントとして転職相談に従事してきた経験もあり、仕事の悩みやキャリアの迷い、職場での人間関係についても、現実的な視点を持ちながらサポートしています。

■ 保有資格

産業カウンセラー

■ 主な相談内容

ストレス・メンタル不調
不安・うつ・気分の落ち込み
職場・家族・恋愛などの人間関係の悩み
自己肯定感の低さ・自己否定
HSP気質・繊細さによる生きづらさ
仕事の悩み・キャリアの迷い
本音が言えない・自分の気持ちが分からない悩み
誰かに話を聴いてほしい時の気持ちの整理

■ カウンセリングの特徴・強み

私が大切にしているのは、まず安心して話せることです。

悩みを抱えている時、人はすぐに答えがほしいとは限りません。アドバイスよりも先に、「まずは話を聴いてほしい」「分かってほしい」と感じていることがあります。

そのため、否定せず、急かさず、話がまとまっていなくても受け止めることを大切にしています。

そのうえで、ストレスや不安の背景にある気持ちを一緒に整理し、自分でも気づきにくい“考え方のクセ”や“認知の歪み”に気づけるようサポートします。

ただ聴くだけで終わるのではなく、話すことで心を整え、必要に応じて日常で実践できる具体的な対処法も一緒に考えていきます。

■ アプローチ方法

クライアント中心療法、来談者中心療法を大切にしながら、認知行動療法、CBTの考え方も取り入れています。

特に、感情・思考・行動のつながりを一緒に見える化し、ストレスや不安が強くなるパターンを整理していきます。

「なぜ同じことで悩みやすいのか」
「どうして自分を責めてしまうのか」
「人間関係で疲れやすい理由は何か」

そういった部分を、無理に決めつけるのではなく、対話を通して一緒に見つけていきます。

■ カウンセラーになったきっかけ

子どもの頃から、自分の気持ちや「嫌だ」という思いをうまく言えない環境で育ちました。

本当はつらいと感じていても、それを言葉にすることが難しく、気持ちを飲み込んでしまうことが多くありました。

その経験から、「自分の気持ちを安心して話せる場所があること」「否定されずに話を聴いてもらえること」が、人にとってどれほど大切なのかを、身をもって感じるようになりました。

大人になってからは、人材紹介会社でキャリアコンサルタントとして転職相談に携わりました。

そこでは、仕事の悩みやキャリアの迷いだけでなく、職場の人間関係、将来への不安、自信のなさなど、さまざまな思いを抱えた方のお話を聴く機会が多くありました。

相談を受ける中で感じたのは、多くの方が「答え」だけを求めているわけではないということです。

まずは自分の気持ちを整理したい。誰にも言えなかった不安を聴いてほしい。否定されずに、今の思いを受け止めてほしい。

そういった気持ちを抱えながら、一人で頑張っている方がたくさんいることを実感しました。

話を聴いてもらうことで、表情が少し和らいだり、自分の本音に気づいたり、次の一歩を考えられるようになったりする姿を見て、傾聴には人の心を支える力があると感じました。

子どもの頃に感じていた「うまく言えない苦しさ」と、キャリア相談の現場で出会った「誰かに聴いてほしい思い」。

その両方の経験が重なり、安心して本音を話せる場所をつくりたい、一人で抱え込んでいる方の力になりたいと思うようになったことが、心理カウンセラーを目指したきっかけです。

■ 大切にしていること

安心して本音を話せる場づくり
否定せず、そのままを受け止めること
一人ひとりの価値観やペースを尊重すること
話すことで心を整える時間を大切にすること
「話してもいいんだ」と感じられる経験を積み重ねること

■ メッセージ

ストレスや不安、人間関係の悩みの多くは、自分でも気づかない“考え方のクセ”が影響していることがあります。

ただ、そのクセに気づくためには、まず安心して話せることが大切です。

整体で身体を整えるように、心もまた、話すことで少しずつ整っていくことがあります。

「こんなことで相談していいのかな」
「うまく話せるか分からない」
「誰かに聴いてほしいけれど、身近な人には話しにくい」

そんな段階でも大丈夫です。

話がまとまっていなくても、同じ話を繰り返しても、途中で言葉に詰まってもかまいません。

安心して話せる場所として、そして自分の本音に気づき、少しずつ自分らしく生きるための時間としてご利用ください。

目次

大人なのに自立できていない気がする

Young woman stands on a pastel path, pondering, with a thought bubble and a smartphone showing posts as friends walk nearby in a dreamlike park scene.

「もう大人なのに、こんなことで迷っていていいのかな」「周りは自分でどんどん決めているのに、自分だけ取り残されている気がする」。そんなふうに、自分の“自立度”を気にしてしまうことがあります。

仕事、恋愛、お金、住む場所、これからの生き方。大人になると、自分で決めなければならない場面は一気に増えていきます。けれど、選択肢が増えるほど「これで本当に合っているのかな」「失敗したらどうしよう」と不安になるのも自然なことです。

特に、これまで周囲の期待に応えながら頑張ってきた人ほど、自分の希望よりも「正しい選択」を探そうとしやすくなります。その結果、誰かに意見を求めすぎたり、決断を先延ばしにしたりして、「私は自立できていない」と感じてしまうことがあります。

ただ、自立とは“何でも一人で決めて、一人でやること”ではありません。迷いながらでも、自分がどう感じているのかを少しずつ確かめ、自分なりの選択を増やしていくことも、自立のひとつです。

周りと比べるほど「自分は遅れている」と感じやすい

SNSや友人との会話を見ていると、「結婚した」「転職した」「家を買った」「独立した」など、周囲が次々と人生を進めているように見えることがあります。そんな姿を見て、「私は何も決められていない」「この年齢でこれではまずい」と焦ることもあるでしょう。

でも、人生の進み方には本来、共通の正解はありません。結婚する時期も、仕事を変える時期も、親元を離れる時期も、人によって違います。それでも私たちは、無意識のうちに“普通ならこのくらいできているはず”という基準を持ちやすいものです。

その基準と今の自分を比べ続けると、本当はできていることまで見えなくなってしまいます。「周りより遅れているか」ではなく、「以前の自分と比べて、少しでも自分で考えられるようになったか」と見ていくほうが、自分の変化には気づきやすくなります。

「誰かに決めてもらいたい」と思うこともある

何かを決めるとき、「あなたならどうする?」「これでいいと思う?」と誰かに確認したくなることはありませんか。もちろん、人の意見を聞くこと自体は悪いことではありません。むしろ、大きな決断ほど、いろいろな考えを参考にすることは大切です。

ただ、いつも最終判断まで誰かに任せてしまうと、自分で選ぶ経験が少なくなっていきます。そして、いざ一人で決めなければならない場面になると、「自分の判断は信用できない」と不安が強くなってしまうことがあります。

こうした背景には、「失敗したくない」「間違えたら責められる」「正解を選ばなければならない」といった考えが隠れている場合もあります。誰かに決めてもらえば、もしうまくいかなかったときに自分だけの責任ではないように感じられるからです。

まずは大きな決断ではなく、今日食べたいものや休日の過ごし方など、小さな選択から「私はどうしたい?」と考える習慣をつけることが、自分の感覚を取り戻す第一歩になります。

「自立=人に頼らない」ではない

自立という言葉を聞くと、「何でも一人でできる人」「弱音を吐かない人」「人に迷惑をかけない人」を思い浮かべる方もいます。でも、誰にも頼らずに生きることが、本当の自立とは限りません。

むしろ、自分だけでは難しいときに「少し手伝ってほしい」「話を聞いてほしい」と言えることも、大切な力です。誰かに頼ることと、誰かに人生を決めてもらうことは同じではありません。

自立とは、必要なときには人の力も借りながら、最後には「私はこうしたい」「今回はこれを選んでみる」と自分なりに決めていくことです。たとえその選択がうまくいかなかったとしても、「選んだ自分がダメだった」と考える必要はありません。

迷ったり、助けてもらったりしながら、自分の経験として選択を積み重ねていく。その繰り返しの中で、少しずつ「自分で決めても大丈夫」という感覚が育っていきます。

自立できない=甘えとは限らない

Soft pastel illustration of a young woman sitting on a couch, holding a smartphone, looking thoughtful while a friend places a hand on her shoulder; multiple thought bubbles around her express worries about failing, choosing the right path, being judged by others, and self-doubt, conveying a self-help message about not equating dependence with weakness.

「自分で決められないのは、甘えているからなのかな」「もっとしっかりしなきゃ」と、自分を責めてしまう方は少なくありません。けれど、決断できないことや誰かを頼りたくなることには、単なる“甘え”では説明できない背景があることもあります。

たとえば、「失敗したら取り返しがつかない」「間違った選択をしたら恥ずかしい」「周りに迷惑をかけたくない」と考えていると、ひとつの決断にも強いプレッシャーを感じやすくなります。すると、慎重になりすぎたり、誰かの意見に従ったほうが安心だと感じたりすることがあります。

大切なのは、「自立できていない」と決めつけることではなく、なぜ自分にとって決めることがこんなに怖いのかを見ていくことです。行動だけを見ると頼っているように見えても、その奥には不安や緊張、過去の経験から身についた考え方が隠れていることがあります。

失敗することを必要以上に怖がっていない?

「もし失敗したらどうしよう」と考えることは、誰にでもあります。けれど、その気持ちが強くなりすぎると、選択すること自体が怖くなってしまいます。仕事を変える、誰かに気持ちを伝える、新しいことを始める。どれも「失敗しない保証」はないからです。

特に、「失敗=能力がない」「失敗したら周りに見放される」と考えやすい人は、失敗そのものよりも、その後に自分が傷つくことを恐れている場合があります。そのため、最初から行動しなかったり、「誰かが決めてくれたら楽なのに」と感じたりします。

でも、本来の失敗は「自分に価値がない証明」ではありません。選んでみた結果、自分には合わなかったと分かっただけの場合もあります。「失敗しない選択を探す」のではなく、「うまくいかなかったら、そのとき考え直せばいい」と捉えられるようになると、選ぶことへの重さは少しずつ小さくなっていきます。

「正解を選ばなければ」と思うほど動けなくなる

人生の選択には、試験問題のような明確な正解がないことがほとんどです。それでも私たちは、「どちらを選ぶのが正しいのだろう」と考えてしまいます。特に、真面目で責任感が強い人ほど、「間違った選択をしたくない」という気持ちが強くなりやすいものです。

たとえば転職なら、「今の会社に残るべきか」「転職したほうがいいのか」と、どちらが正しいかを延々と考えてしまうことがあります。恋愛や結婚でも、「この人で本当にいいのか」と答えを探し続けることがあります。

けれど、未来のことを完全に予測することはできません。どれだけ考えても、100%安心できる答えが見つからないこともあります。そんなときは、「どちらが正解か」ではなく、「今の私はどちらを選びたいか」「何を大切にしたいか」と考えてみることが大切です。正解探しから少し離れるだけでも、自分の気持ちが見えやすくなることがあります。

人に頼ることで安心を保っていることもある

誰かに相談すると安心する。自分で決めるより、親やパートナー、友人の意見を聞いてから動きたい。そんな自分を見て、「依存しているのかもしれない」と感じる方もいるでしょう。

ただ、人の意見を聞くこと自体に問題があるわけではありません。不安が強いときに誰かと話すことで気持ちが落ち着いたり、自分では気づかなかった考え方に出会えたりすることもあります。

気をつけたいのは、「誰かが大丈夫と言ってくれないと何も決められない」状態が続いているときです。その場合、相談する目的が“意見を参考にすること”ではなく、“安心をもらうこと”になっている可能性があります。

そんなときは、人に聞く前に一度だけ、「私は本当はどうしたい?」と自分に問いかけてみるのもひとつです。すぐに答えが出なくても大丈夫です。まず自分の気持ちを確認してから人の意見を聞く。その小さな違いが、少しずつ「自分で考えて選ぶ感覚」を育てていきます。

行動を止めている「思考のクセ」

行動を止めている「思考のクセ」

「自分で決めたいのに、どうしても決められない」「やってみたい気持ちはあるのに、考えているうちに動けなくなる」。そんなとき、意志が弱いからだと考えてしまうことがあります。

けれど、実際には行動の前に浮かぶ“考え方”が、ブレーキになっていることがあります。たとえば、「失敗してはいけない」「一度決めたら変えてはいけない」「周りに認められる選択をしなければならない」といった考えです。

こうした考え方は、自分では当たり前すぎて気づきにくいものです。だからこそ、「私はダメだ」と結論づける前に、どんな場面で不安が強くなり、そのとき頭の中にどんな言葉が浮かんでいるのかを振り返ることが大切です。

行動できない自分を変えようとするよりも、まずは行動する前に自分を止めている思考のクセを知ること。それが、自分で選び、動ける感覚を取り戻すきっかけになります。

「失敗したら、自分の価値まで下がる」と考えてしまう

何かに挑戦するとき、「失敗したくない」と思うのは自然なことです。ただ、その気持ちが強くなると、失敗そのものではなく、「失敗した自分をどう思うか」が怖くなってしまうことがあります。

たとえば、仕事でうまくいかなかったときに「今回はうまくいかなかった」と考えるのではなく、「私は仕事ができない人間だ」と、自分全体を否定してしまう場合があります。恋愛でも、相手とうまくいかなかっただけなのに、「私は誰からも愛されない」と考えてしまうことがあります。

こうした思考のクセがあると、何かを選ぶことがとても怖くなります。なぜなら、選択の失敗が「自分自身の失敗」のように感じられるからです。

でも、ひとつの選択がうまくいかなかったことと、自分の価値は別のものです。「うまくいかなかった=ダメな人」ではなく、「今回は自分に合わなかった」「次は違う方法を試してみよう」と考えられるようになると、行動への怖さは少しずつ和らいでいきます。

「ちゃんとした大人なら○○できるはず」に縛られていない?

「この年齢なら一人で何でもできるはず」「社会人なら迷わず決断できるはず」「人に頼るのは恥ずかしい」。そんな“○○できるはず”という考えを持っていると、できない自分を必要以上に責めやすくなります。

特に、周囲から「しっかりしている」と言われてきた人や、期待に応えようと頑張ってきた人ほど、「弱いところを見せてはいけない」と感じることがあります。そして、迷ったり助けを求めたりする自分を見ると、「まだ大人になれていない」と感じてしまいます。

けれど、大人だから迷わないわけではありません。経験を重ねても、仕事、人間関係、家族、将来など、初めて向き合う問題はいくつも出てきます。

「大人ならできるはず」ではなく、「今の私はここで迷っているんだな」と見てみる。それだけでも、自分への責め方は少し変わります。できない部分をなくすことより、自分の状態を理解しながら必要な方法を選べることのほうが、現実的な自立につながっていきます。

「嫌われたくない」が自分の選択を遠ざけることもある

自分で決められない背景には、「周りからどう思われるか」が強く影響していることもあります。

「親をがっかりさせたくない」「パートナーに嫌われたくない」「友人から変だと思われたくない」。そんな気持ちがあると、自分の希望よりも、相手が納得しそうな選択を優先しやすくなります。

最初は「みんなが喜ぶならそれでいい」と思えていても、それが続くと「私は本当は何をしたかったんだろう」と分からなくなることがあります。そして、自分の意見を求められたときに答えられず、「私は自分がない」と落ち込んでしまうこともあります。

人の気持ちを考えることは大切です。ただ、相手を大切にすることと、自分の気持ちを消してしまうことは違います。

すぐに大きな自己主張をする必要はありません。「本当は今日は休みたい」「私はこっちのほうが好き」など、小さな気持ちに気づくところからで十分です。周りの正解ではなく、自分の感覚を確認する習慣が増えていくと、少しずつ自分で選択する土台ができていきます。

過去の原因探しより「今のパターン」を整理する

過去の原因探しより「今のパターン」を整理する

「どうして私はこんなに自分で決められないんだろう」と考え始めると、育った環境や親との関係など、過去に原因を探したくなることがあります。もちろん、これまでの経験が現在の考え方に影響していることはあります。ただ、過去を振り返るだけで、今の悩みがすべて解決するとは限りません。

大切なのは、「何が原因だったのか」をひとつに決めることより、今どんな場面で不安になり、そのとき何を考え、どんな行動をしているのかを見ていくことです。

たとえば、何かを決めようとすると不安になり、「間違えたら大変だ」と考え、誰かに答えを求める。そして一時的に安心するものの、「また自分で決められなかった」と落ち込む。このような流れが繰り返されているなら、そこに自分なりのパターンが見えてきます。

自分を変えるために過去を否定する必要はありません。まずは今の自分に起きていることを、ひとつずつ整理していくことから始めてみましょう。

「私は○○だから」と決めつけすぎない

自分について調べていると、「依存体質」「アダルトチルドレン」「自己肯定感が低い」など、さまざまな言葉に出会います。そして、「だから私は自立できないんだ」と納得することもあるでしょう。

自分の状態を理解するために、こうした言葉が役立つことはあります。ただし、ひとつの言葉だけで自分自身を説明しようとすると、かえって苦しくなる場合もあります。「私はこういう人だから変われない」と、新しい決めつけにつながってしまうことがあるからです。

人の気持ちや行動は、それほど単純ではありません。同じ人でも、仕事では自分で判断できるのに、恋愛になると相手に合わせてしまうことがあります。反対に、家族には意見を言えないけれど、友人には素直に話せるということもあります。

「私は○○な人」とまとめるのではなく、「どんな場面でそうなりやすいのだろう」と見るほうが、自分の特徴を具体的に理解できます。名前をつけることより、自分のパターンを知ることが、変化につながるヒントになります。

不安になったときの「頭の中の言葉」を見つけてみる

自分のパターンを知るときに役立つのが、不安になった瞬間に頭の中で何を考えているかを振り返ることです。

たとえば、転職したいと思ったときに、「でも失敗したらどうしよう」「今より悪くなったら後悔する」「家族に反対されるかもしれない」と次々に考えているかもしれません。すると、最初にあった「転職してみたい」という気持ちより、不安のほうが大きくなっていきます。

そして、「やっぱり今のままでいい」と行動を止めると、一時的には安心できます。しかし、しばらくすると「本当は変わりたいのに」とモヤモヤが戻ってくる。この繰り返しが、自分で決められない感覚につながることがあります。

そんなときは、「なぜ決められないの?」と自分を責めるより、「今、何が怖いと思っている?」と問いかけてみてください。頭の中に浮かんでいる言葉が見えてくると、自分を止めている思考のクセにも気づきやすくなります。

「感情→思考→行動」の流れを整理してみる

自分で決められないと感じたときは、出来事だけを見るのではなく、「感情」「思考」「行動」を分けて整理してみると分かりやすくなります。

たとえば、友人から転職をすすめられた場面を考えてみましょう。「今の仕事を辞めても大丈夫かな」と不安になるのが感情です。そこから「次の会社でもうまくいかなかったら終わりだ」と考えるのが思考。そして、求人を見るのをやめたり、家族に「どうしたらいい?」と答えを求めたりするのが行動です。

この流れが分かると、「私は決断力がない」という大きな自己否定から少し離れることができます。「不安になると最悪の結果を考えて、行動を止めやすいんだな」と、具体的に見られるようになるからです。

パターンが分かれば、すべてを一度に変える必要はありません。「本当に最悪の結果しかないかな」「別の可能性もあるかな」と考えてみるだけでも十分です。

自立とは、迷わなくなることではありません。迷ったときに、自分の感情や考え方を整理しながら、「今回はどうしたい?」と自分に戻ってこられること。その積み重ねが、自分で選ぶ力につながっていきます。

自分で選べる感覚を少しずつ取り戻す

Soft pastel illustration of a woman writing at a desk with a notebook, coffee mug, and small panels showing self‑care choices; message about choosing how you feel and growing self‑confidence is conveyed throughout the scene.

「もっと自分で決められるようになりたい」と思うと、急に大きな決断をしようとしてしまうことがあります。けれど、自分で選ぶ感覚は、一度の大きな挑戦で身につくものではありません。むしろ、日常の小さな選択を積み重ねることで少しずつ育っていきます。

たとえば、今日何を食べたいか、休日をどう過ごしたいか、誰と会いたいか、どの服を着たいか。こうした小さな場面でも、「周りはどう思うかな」ではなく、「私はどうしたいかな」と自分に問いかけることができます。

最初は答えが分からなくても問題ありません。大切なのは、正解を出すことではなく、自分の気持ちを確認する時間を持つことです。

自立というと、大きな決断を一人でできることのように感じますが、実際には「自分の感覚を無視しないこと」の積み重ねでもあります。小さな選択を重ねていくことで、少しずつ「自分で決めても大丈夫」という感覚を取り戻していくことができます。

まずは「小さな選択」を自分で決めてみる

いきなり転職や結婚、引っ越しなど、大きなことを自分一人で決めようとすると、不安が強くなりやすいものです。だからこそ、最初はもっと小さな選択から始めるのがおすすめです。

たとえば、「今日は何を食べたい?」「休みの日は家で過ごしたい?外に出たい?」「今は誰かと話したい?一人でいたい?」と、自分に聞いてみます。

このとき、「どちらが正しいか」ではなく、「どちらのほうが少し心地よいか」で選んでみるのがポイントです。自分の感覚に正解や不正解はありません。

今まで周囲に合わせることが多かった人ほど、自分の希望がすぐには分からないこともあります。それでも、「今日はこっちかな」と小さく選んでみる。その経験を重ねることで、自分の感覚と選択が少しずつつながっていきます。

「私はどうしたい?」を先に考えてから人に相談する

人に相談することは、自立の反対ではありません。むしろ、自分一人では見えない視点を知るために、人の意見を聞くことはとても役立ちます。

ただ、相談する前に一度だけ、「私は今どうしたいと思っている?」と自分に聞いてみてください。

たとえば、転職について相談するときなら、「辞めたい気持ちはどのくらいある?」「今の仕事で一番つらいのは何?」「理想はどんな働き方?」と、自分の中にある気持ちを少し整理してから人の意見を聞いてみます。

そうすると、相手の意見をそのまま答えにするのではなく、「その意見を聞いて私はどう感じたか」と考えられるようになります。

自分の考えを持ってから人に相談する。この順番を意識するだけでも、「誰かに決めてもらう相談」から「自分で決めるための相談」へ少しずつ変わっていきます。

選んだあとに「これでよかったのかな」と何度も責めない

自分で何かを選んだあと、「やっぱり違ったかもしれない」「反対を選べばよかったかな」と不安になることがあります。特に、間違えることへの怖さが強い人ほど、決断したあとも何度も答え合わせをしてしまいます。

けれど、選択した瞬間に未来の結果まで分かる人はいません。その時点で持っている情報や気持ちをもとに、「今はこれを選んでみよう」と決めるしかないこともあります。

あとから状況が変わったり、「やっぱり違った」と感じたりしたら、そのとき改めて選び直せばいいのです。

大切なのは、一度の選択を“人生の最終回答”のように考えないことです。「今の私はこれを選んだ」「やってみて違えば調整しよう」と考えられると、決断への怖さは少し軽くなります。

自分で選べる感覚は、「いつも正しい選択ができる」という自信ではありません。迷ったり失敗したりしても、「また考え直せる」と思えることです。その安心感が、自分の人生を自分で選んでいく力につながっていきます。

思考のクセを整理すると「自分で選ぶ力」が見えてくる

思考のクセを整理すると「自分で選ぶ力」が見えてくる

「自分で決められるようになりたい」と思っても、長い間くり返してきた考え方を一人で変えるのは簡単ではありません。頭では「気にしすぎなくていい」と分かっていても、いざ決断する場面になると、「失敗したらどうしよう」「誰かに反対されたらどうしよう」と、いつもの考えが浮かんでくることがあります。

そんなときに大切なのは、無理に前向きになることではありません。まずは、自分がどんな場面で不安になり、どんな言葉を頭の中でくり返しているのかを整理してみることです。

「私は決断力がない」という大きな問題として見るのではなく、どんな思考のクセが、自分の選択を難しくしているのかを一つずつ見ていくと、変えられる部分が見つかりやすくなります。

リハートカウンセリングでは、こうした思考のパターンを整理しながら、「自分は本当はどうしたいのか」を見つけていくことを大切にしています。

「自分には決められない」ではなく思考の流れを見てみる

何度も決められない経験が続くと、「私は優柔不断だから」「自分には判断力がない」と、自分の性格そのものが原因だと思いやすくなります。

しかし、実際には「決められない性格」なのではなく、決断するときに特定の考え方が強く働いていることがあります。

たとえば、「間違ったら取り返しがつかない」と考えれば、慎重になりすぎるのは自然です。「周りから変だと思われたら嫌だ」と考えれば、自分の希望より他人の意見を優先したくなります。

こうして具体的に見ていくと、「自分がおかしい」のではなく、「この考え方が強くなったときに動けなくなるんだ」と整理できるようになります。

リハートカウンセリングでは、出来事、感情、頭に浮かぶ考え、実際にとった行動などを整理しながら、自分でも気づきにくい思考のクセを確認していきます。自分を責めるためではなく、自分の扱い方を知るために考え方を見つめていくイメージです。

「正しい考え方」に直すことが目的ではない

思考のクセという言葉を聞くと、「ネガティブな考えをポジティブに直さなければならない」と思うかもしれません。

でも、「失敗しても絶対大丈夫」「私は何でもできる」と無理に言い聞かせても、心の中では納得できないことがあります。それでは、かえって「前向きに考えられない自分はダメだ」と苦しくなってしまうこともあります。

大切なのは、正しい考え方に直すことではなく、今の考え以外の見方もあることに気づくことです。

「失敗したら終わりだ」と感じたら、「本当に終わりなのかな」「もしうまくいかなかったら、どんな方法があるだろう」と少しだけ視野を広げてみる。「みんなに認められなければいけない」と思ったら、「全員に納得してもらう必要はあるかな」と考えてみる。

ひとつしかなかった答えが二つ、三つと増えていくと、自分で選べる余地も広がります。思考のクセを整理する目的は、考え方を矯正することではなく、自分が選択できる幅を増やしていくことです。

「整理したい」と「まず話したい」は分けて考えていい

悩んでいるとき、いつも「原因を見つけたい」「考え方を変えたい」と思っているわけではありません。

「今日はただ誰かに聞いてほしい」「頭の中がごちゃごちゃしていて、まだ整理するところまでいかない」という日もあります。そんなときまで無理に答えを出そうとすると、かえって疲れてしまうことがあります。

今の自分が「考え方のパターンを整理して、これからどうするか考えたい」と感じているなら、リハートカウンセリングで思考のクセを振り返っていく方法があります。

一方で、「何をどうしたいのか自分でも分からない」「まず、このモヤモヤを誰かに話したい」というときは、傾聴ラウンジ「ここより」で、そのままの気持ちを話すこともできます。

大切なのは、どちらが正しいかではありません。そのときの自分に合った方法を選ぶことです。

自立とは、何でも一人で解決できるようになることではなく、必要なときに人の力も借りながら、「今の自分には何が必要だろう」と考え、自分で選んでいくことでもあります。その選択そのものが、少しずつ「自分の人生を自分で決めていく感覚」につながっていきます。

リハートカウンセリング、ここよりはLINE公式アカウントを友だち追加すれば、スマートフォンから簡単に予約することができます。

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