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自分の価値観が分からない|大切にしたいことを見つける7つの質問

自分の価値観が分からない|大切にしたいことを見つける7つの質問

「あなたが大切にしている価値観は何ですか?」と聞かれたとき、すぐに答えられるでしょうか。

「家族かな」「自由かな」「仕事も大切だし……」といくつか浮かんでも、「これが私の価値観です」と言い切るのは意外と難しいものです。何かを決めるときも、自分がどうしたいかより、「普通はどうするんだろう」「周りからどう思われるかな」「こっちを選んだほうが正しいのかな」と考えてしまうことがあります。

そして、人の意見を参考にして決めたはずなのに、あとになって「本当にこれでよかったのかな」とモヤモヤする。そんな経験が続くと、「そもそも私は何を大切にしたいんだろう」と、自分のことが分からなくなってしまうこともあるでしょう。

でも、価値観は「人生で絶対に譲れない信念」のような立派な言葉でなくても構いません。

「自分のペースで過ごしたい」
「安心して話せる人と一緒にいたい」
「誰かの役に立てるとうれしい」
「一人になれる時間も大切にしたい」

こうした日常の中にある小さな願いも、私たちが大切にしている価値観につながっています。

また、価値観は「好きなこと」だけから見つかるとは限りません。「あの言い方は嫌だった」「忙しすぎる生活はつらい」「自分の意見を聞いてもらえないと苦しい」といった違和感の中にも、「尊重されたい」「余裕を持って暮らしたい」「自分で選びたい」という大切な気持ちが隠れていることがあります。

この記事では、自分の価値観が分からないと感じる理由を整理しながら、日常の経験や7つの質問を通して、自分が本当に大切にしたいことを見つける方法を考えていきます。

無理に「私の価値観はこれ」と決めなくても大丈夫です。まずは、自分が安心すること、嫌だと感じること、失いたくないものなど、小さな心の反応から一緒に探していきましょう。

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投稿者プロフィール

佐藤 公俊
佐藤 公俊心理カウンセラー
■ 一言キャッチコピー

ストレス・人間関係・自己肯定感の悩みに寄り添い、“話を聴いてもらえる安心”から考え方のクセを整える心理カウンセラー

■ 経歴・実績

心理カウンセラーとして、ストレス、不安、うつ傾向、人間関係、自己肯定感の低さ、仕事やキャリアの悩みなど、幅広いご相談に対応しています。

オンラインを中心にカウンセリングを提供し、安心して本音を話せる時間を大切にしています。

また、人材紹介会社にてキャリアコンサルタントとして転職相談に従事してきた経験もあり、仕事の悩みやキャリアの迷い、職場での人間関係についても、現実的な視点を持ちながらサポートしています。

■ 保有資格

産業カウンセラー

■ 主な相談内容

ストレス・メンタル不調
不安・うつ・気分の落ち込み
職場・家族・恋愛などの人間関係の悩み
自己肯定感の低さ・自己否定
HSP気質・繊細さによる生きづらさ
仕事の悩み・キャリアの迷い
本音が言えない・自分の気持ちが分からない悩み
誰かに話を聴いてほしい時の気持ちの整理

■ カウンセリングの特徴・強み

私が大切にしているのは、まず安心して話せることです。

悩みを抱えている時、人はすぐに答えがほしいとは限りません。アドバイスよりも先に、「まずは話を聴いてほしい」「分かってほしい」と感じていることがあります。

そのため、否定せず、急かさず、話がまとまっていなくても受け止めることを大切にしています。

そのうえで、ストレスや不安の背景にある気持ちを一緒に整理し、自分でも気づきにくい“考え方のクセ”や“認知の歪み”に気づけるようサポートします。

ただ聴くだけで終わるのではなく、話すことで心を整え、必要に応じて日常で実践できる具体的な対処法も一緒に考えていきます。

■ アプローチ方法

クライアント中心療法、来談者中心療法を大切にしながら、認知行動療法、CBTの考え方も取り入れています。

特に、感情・思考・行動のつながりを一緒に見える化し、ストレスや不安が強くなるパターンを整理していきます。

「なぜ同じことで悩みやすいのか」
「どうして自分を責めてしまうのか」
「人間関係で疲れやすい理由は何か」

そういった部分を、無理に決めつけるのではなく、対話を通して一緒に見つけていきます。

■ カウンセラーになったきっかけ

子どもの頃から、自分の気持ちや「嫌だ」という思いをうまく言えない環境で育ちました。

本当はつらいと感じていても、それを言葉にすることが難しく、気持ちを飲み込んでしまうことが多くありました。

その経験から、「自分の気持ちを安心して話せる場所があること」「否定されずに話を聴いてもらえること」が、人にとってどれほど大切なのかを、身をもって感じるようになりました。

大人になってからは、人材紹介会社でキャリアコンサルタントとして転職相談に携わりました。

そこでは、仕事の悩みやキャリアの迷いだけでなく、職場の人間関係、将来への不安、自信のなさなど、さまざまな思いを抱えた方のお話を聴く機会が多くありました。

相談を受ける中で感じたのは、多くの方が「答え」だけを求めているわけではないということです。

まずは自分の気持ちを整理したい。誰にも言えなかった不安を聴いてほしい。否定されずに、今の思いを受け止めてほしい。

そういった気持ちを抱えながら、一人で頑張っている方がたくさんいることを実感しました。

話を聴いてもらうことで、表情が少し和らいだり、自分の本音に気づいたり、次の一歩を考えられるようになったりする姿を見て、傾聴には人の心を支える力があると感じました。

子どもの頃に感じていた「うまく言えない苦しさ」と、キャリア相談の現場で出会った「誰かに聴いてほしい思い」。

その両方の経験が重なり、安心して本音を話せる場所をつくりたい、一人で抱え込んでいる方の力になりたいと思うようになったことが、心理カウンセラーを目指すきっかけです。

■ 大切にしていること

安心して本音を話せる場づくり
否定せず、そのままを受け止めること
一人ひとりの価値観やペースを尊重すること
話すことで心を整える時間を大切にすること
「話してもいいんだ」と感じられる経験を積み重ねること

■ メッセージ

ストレスや不安、人間関係の悩みの多くは、自分でも気づかない“考え方のクセ”が影響していることがあります。

ただ、そのクセに気づくためには、まず安心して話せることが大切です。

整体で身体を整えるように、心もまた、話すことで少しずつ整っていくことがあります。

「こんなことで相談していいのかな」
「うまく話せるか分からない」
「誰かに聴いてほしいけれど、身近な人には話しにくい」

そんな段階でも大丈夫です。

話がまとまっていなくても、同じ話を繰り返しても、途中で言葉に詰まってもかまいません。

安心して話せる場所として、そして自分の本音に気づき、少しずつ自分らしく生きるための時間としてご利用ください。

目次

自分の価値観が分からないと、選ぶたびに迷いやすくなる

やさしいパステルカラーのイラストで、価値観が分からず考え込む女性が机に向かいメモを取る場面。ノートには“本当はどうしたい?”などの文字がある。

「どちらを選んだらいいんだろう」「この決断で本当に合っているのかな」と、何かを決めるたびに迷ってしまうことはありませんか。

仕事を続けるか、転職するか。誰かの誘いを受けるか断るか。休日をどう過ごすか。大きな決断だけでなく、私たちは毎日の中でたくさんの選択をしています。そのとき、自分が何を大切にしたいのかが見えにくくなっていると、「自分はどうしたい?」より先に、「普通はどうする?」「周りの人なら何を選ぶ?」と考えやすくなります。

もちろん、人の意見を参考にすることが悪いわけではありません。誰かの考えを聞くことで安心できたり、自分では気づかなかった選択肢が見えたりすることもあります。

ただ、周りの基準ばかりを頼りにしていると、せっかく決めても「本当にこれでよかったのかな」という迷いが残ることがあります。

価値観とは、難しい言葉で説明できるものだけではありません。「安心できるほうがいい」「自分のペースを守りたい」「人とのつながりを大切にしたい」といった、日常の小さな感覚も含まれています。

まずは、価値観がはっきりしていないときに起こりやすい心の動きから、自分自身を振り返ってみましょう。

人の意見を聞かないと、自分だけでは決められない

何かを決めようとしたとき、「あなたならどうする?」とすぐ誰かに聞きたくなることがあります。

たとえば、転職を考えているときに家族や友人へ相談したり、買い物をするときに口コミを何度も確認したり、休日の予定まで「みんなは何をしているんだろう」とSNSで探したり。人の考えを知ることで安心できるので、それ自体はとても自然なことです。

ただ、誰かの意見を聞いたあとに、「じゃあ私はどう思っているんだろう」と考える時間がなくなってしまうと、自分の基準は少しずつ見えにくくなります。

「家族が安心するから」「友人に勧められたから」「世間的にはこちらのほうが良さそうだから」と選んだ結果、条件としては悪くないのに、どこか気持ちがついてこないこともあります。

そんなとき、「自分で決められない私は優柔不断なのかな」と責める必要はありません。私たちは、人との関係の中で生きているからこそ、周囲の意見から影響を受けます。

大切なのは、人の意見を聞かないことではなく、最後にほんの少しだけでも「私はどう感じている?」と自分へ問いかけてみることです。

「なんとなくこっちが落ち着く」「こちらは少し窮屈に感じる」といった小さな感覚も、自分の価値観を知るための手がかりになります。

選んだあとも「これでよかったのかな」と不安になる

時間をかけて決めたはずなのに、いざ選択したあとで「やっぱり違ったかもしれない」と不安になってしまうことがあります。

新しい仕事を選んだあとに以前の職場がよく見えたり、誘いを断ったあとに「行けばよかったかな」と考えたり、何かを買ったあとに別の商品を何度も検索してしまったりすることもあるでしょう。

こうした迷いが続くと、「私は決断力がない」「どうしていつも自信を持てないんだろう」と感じてしまうかもしれません。

けれども、迷いが残る理由の一つには、「何を基準に選んだのか」が自分の中ではっきりしていないことがあります。

たとえば、「収入が高いほう」を選んでも、本当は「時間に余裕があること」を大切にしていたなら、どこか違和感が残るかもしれません。反対に、「安定しているほう」を選んでも、「新しいことに挑戦したい」という気持ちが強ければ、物足りなさを感じることもあります。

つまり、正解か不正解かだけではなく、「自分にとって何が大切だったのか」を確認することが大切なのです。

選んだあとに迷ったときは、「失敗だったのかな」とすぐ評価するのではなく、「私は何を期待していたんだろう」「本当は何を守りたかったんだろう」と問いかけてみると、自分の価値観が少しずつ見えてくることがあります。

価値観は「立派な信念」でなくてもいい

「あなたの価値観は何ですか?」と聞かれると、急に難しい質問に感じる人は少なくありません。

「家族を大切にする」「社会に貢献する」「成長し続ける」といった立派な答えを考えなければいけないように思い、「私にはそんなものはない」と感じてしまうこともあります。

けれども、価値観はもっと身近なところにあります。

「朝は慌てずに過ごしたい」「一人になれる時間が必要」「話を最後まで聞いてくれる人と一緒にいたい」「無理をしすぎない働き方がいい」「好きな人とはできるだけ穏やかに過ごしたい」。

こうした小さな願いも、その人が人生の中で大切にしていることです。

私たちは日常生活の中で、価値観という言葉を使わなくても、すでにたくさんの基準を持っています。ただ、それが当たり前すぎて自分では気づいていないことがあるのです。

「これをしていると落ち着く」「こういう扱われ方は嫌だ」「この時間だけは守りたい」と感じたとき、その感覚を少し丁寧に見てみてください。

価値観を見つけるために、最初からきれいな言葉へまとめる必要はありません。むしろ、日々の小さな心の反応を集めていくほうが、自分に合った言葉を見つけやすくなります。

そして、その手がかりは「好き」「うれしい」と感じる場面だけでなく、「なんとなく嫌だった」「なぜか疲れた」と感じた経験の中にも隠れています。

価値観は「好き」だけでなく、嫌だった経験からも見えてくる

価値観は「好き」だけでなく、嫌だった経験からも見えてくる

自分の価値観を知ろうとすると、「何が好き?」「何を大切にしたい?」と、前向きな方向から答えを探そうとしがちです。けれども、「好きなものは何だろう」と考えても、なかなか言葉が出てこないことがあります。

そんなときは、反対側から自分を見てみるのも一つの方法です。

たとえば、「あの言い方は嫌だった」「どうしてもあの働き方はしんどい」「人に急かされるとすごく疲れる」といった経験です。一見すると、ただの不満や苦手なことのように感じるかもしれません。しかし、その違和感を少し丁寧に見ていくと、「本当はこうしてほしかった」「私はこういう状態を大切にしたい」という気持ちが見えてくることがあります。

「勝手に決められるのが嫌だった」のなら、自分で選べることを大切にしているのかもしれません。「話を聞いてもらえないのがつらかった」のなら、対等に扱われることや理解してもらうことを大切にしているのかもしれません。

私たちの価値観は、気持ちのいい経験だけに表れるわけではありません。むしろ、強く嫌だと感じた出来事や、なぜか何度もモヤモヤする場面のほうが、「これは私にとって大切なんだ」と気づくきっかけになることがあります。

ここからは、日常の中に残っている感情を振り返りながら、自分が大切にしていることをもう少し具体的に探してみましょう。

「あれは本当に嫌だった」と感じた出来事を振り返ってみる

過去を振り返ったとき、「あれだけは嫌だったな」と今でも記憶に残っている出来事はありませんか。

職場で自分の意見を聞かずに話を進められた。友人との約束でいつも自分だけが相手に合わせていた。家族から「あなたはこうしたほうがいい」と決めつけられた。忙しいと伝えているのに、次々と頼みごとをされた。

その出来事自体を思い出すと、嫌な気持ちになるかもしれません。でも、そこで終わらずに「私は、何がそんなに嫌だったんだろう?」と一歩だけ掘り下げてみます。

たとえば、勝手に予定を決められたことが嫌だったのなら、「自分のことは自分で決めたい」という思いがあるのかもしれません。意見を否定されたことがつらかったのなら、「まずは自分の話を尊重して聞いてほしい」と感じていた可能性があります。

このように、嫌だった経験の裏側には、自分が本当は大切にしたかったことが隠れている場合があります。

私たちは嫌な出来事があると、「もう忘れよう」「気にしないようにしよう」と考えることがあります。それも自分を守るためには必要なことです。ただ、少し余裕があるときには、「あの経験から、私は何を大切にしていると分かるだろう」と考えてみると、嫌だった記憶が自己理解のヒントに変わることがあります。

嫌な経験を無理に肯定する必要はありません。ただ、そのときの自分が何を守ろうとしていたのかを知ることは、自分の価値観を理解するうえで大切な手がかりになります。

「なんだかほっとする」と感じる時間にも、大切なことが隠れている

強い不満だけでなく、「ここにいると落ち着く」「この人とは話しやすい」と感じる場面にも、私たちの価値観は表れています。

たとえば、予定のない朝にゆっくりコーヒーを飲んでいるとほっとする人もいれば、誰かとたくさん話していると元気になる人もいます。一人で散歩をすると落ち着く人もいれば、家族と夕食を食べている時間に安心を感じる人もいるでしょう。

同じ出来事でも、心地よく感じるポイントは人によって違います。

だからこそ、「何をしていたか」だけではなく、「そのとき、なぜ安心できたんだろう」と考えてみることが大切です。

一人で過ごす休日が心地いいなら、「自由」「静けさ」「自分のペース」といったものを大切にしているのかもしれません。誰かとゆっくり話す時間が好きなら、「つながり」「安心感」「気持ちを分かち合うこと」が自分にとって大切なのかもしれません。

価値観というと、人生の方向を決めるような大きな言葉を探したくなりますが、実際にはこうした日常の「ほっとする」にも表れています。

「最近、少し安心したのはいつだったかな」と振り返ってみてください。その場面に誰がいたのか、どんな場所だったのか、急かされていなかったのか、話を聞いてもらえていたのか。

小さな安心を丁寧に見ていくと、「私はこういう時間を大切にしたいんだ」という、自分らしい価値観が少しずつ見えてきます。

何度も同じことでモヤモヤするなら、その奥の願いを探してみる

「なぜか毎回、この場面でイライラする」「似たような人間関係でいつも疲れる」ということがあるなら、その繰り返しにも価値観を知るヒントがあります。

たとえば、予定を急に変更されるたびに強くモヤモヤする人がいるとします。表面だけを見ると、「予定変更が嫌い」という話に見えるでしょう。

でも、少し深く考えてみると、「自分の時間を大切に扱ってほしい」「前もって分かっていると安心できる」といった願いがあるかもしれません。そこには、「安心」「信頼」「時間を尊重されること」など、その人にとって大切な価値観が隠れている可能性があります。

また、いつも自分ばかりが話を聞く側になって疲れるのであれば、「私の気持ちも聞いてほしい」「お互いに支え合える関係でいたい」という思いがあるのかもしれません。

モヤモヤすると、「こんなことで腹を立てる自分は心が狭いのかな」と、自分の感情を否定したくなることがあります。けれども、感情は必ずしも「正しい・間違っている」で判断するものではありません。

私たちが強く反応するときには、自分にとって大切な何かが触れられている場合があります。

そこで、「何が嫌だった?」だけで終わらせずに、「本当はどうしてほしかった?」「どういう状態なら心地よかった?」と問いかけてみてください。

「話を最後まで聞いてほしかった」「一人で落ち着く時間がほしかった」「約束を大切にしてほしかった」。

そうやって出てきた言葉を集めていくと、自分の価値観は少しずつ輪郭を持ちはじめます。そして次は、その感覚を手がかりにしながら、より具体的な質問を使って「私は何を大切にして生きたいのか」を整理していきましょう。

大切にしたいことを見つけるために、自分へいくつか質問してみる

大切にしたいことを見つけるために、自分へいくつか質問してみる

ここまで、嫌だった出来事や、ほっとした瞬間、何度も繰り返すモヤモヤの中にも、自分の価値観を知るヒントがあることを見てきました。けれども、「なんとなく分かってきた気はするけれど、まだ言葉にできない」と感じる人もいると思います。

そんなときは、無理に「私の価値観はこれです」と決めようとするより、自分にいくつか質問をしてみる方法があります。

質問に対して、きれいな答えを書く必要はありません。「たぶんこうかも」「今はこれかな」「よく分からないけれど、これは嫌だな」という程度でも十分です。価値観はテストのように正解を当てるものではなく、自分の中にある感覚を少しずつ見つけていくものだからです。

私たちは普段、仕事や家事、人間関係など、目の前のことをこなすだけで一日が終わってしまうことがあります。その中で「自分は何を大切にしたいのか」をゆっくり考える機会は、意外と多くありません。

だからこそ、少し時間をつくって、自分の心に問いかけてみましょう。

これから紹介する質問は、すべてに答える必要はありません。「この質問はなんとなく気になる」と感じたものから考えてみてください。答えの中に何度も登場する言葉や、考えているときに少し心が動いた部分が、自分の価値観を知る大切な手がかりになります。

「どんなときにほっとする?」「誰といると自然でいられる?」と聞いてみる

最初に考えてみたいのは、「私はどんな時間にほっとするだろう」という質問です。

特別に楽しかった出来事でなくても構いません。朝、少し早く起きて静かにコーヒーを飲んでいるとき。仕事が終わって一人で音楽を聴いているとき。家族と夕食を食べているとき。友人と何でもない話をしているとき。

そうした「なんとなく安心する時間」を思い出してみてください。

そして、もう一つ「私は誰といると、無理をせず自然でいられるだろう」と考えてみます。

一緒にいて沈黙になっても気まずくない人かもしれません。意見が違っても否定せずに聞いてくれる人かもしれません。たくさん話せる相手より、必要なときだけそっとそばにいてくれる人が心地いい場合もあります。

大切なのは、「誰が好きか」だけではなく、「その人といるときの自分はどんな感じなのか」を見てみることです。

もし「急かされないと安心する」と感じるなら、自分のペースを大切にしているのかもしれません。「話を最後まで聞いてもらえるとうれしい」と感じるなら、理解されることや尊重されることが大切なのかもしれません。

「自由に過ごせると楽」「一緒に笑えるとうれしい」「静かな場所だと落ち着く」といった答えも、そのままで構いません。

私たちの価値観は、頭で考えるだけではなく、心や身体が少し緩むような瞬間にも表れています。

「何をしているときだったか」「誰と一緒だったか」「そこでは何をしなくてよかったのか」まで考えてみると、自分が日々の暮らしの中で本当に求めているものが、少しずつ見えやすくなります。

「何も気にしなくていいなら何を選ぶ?」「何を失いたくない?」と考えてみる

次に、自分を縛っている条件を一度だけ外して考えてみましょう。

「お金や世間体、周りからの評価を気にしなくていいとしたら、私はどんな選択をするだろう?」

少し大胆な質問ですが、実際にその通り行動する必要はありません。ここでは、自分の本音を知るための想像として考えてみます。

たとえば、「本当はもっとゆっくり働きたい」「都会より静かな場所で暮らしたい」「もっと家族との時間を増やしたい」「誰にも気を遣わず、一人で過ごす時間がほしい」という答えが出てくるかもしれません。

現実には収入や家族の事情など、簡単には変えられない条件もあります。でも、それと「自分が本当は何を望んでいるか」は別の話です。

もう一つ、「今の生活の中で、これだけは失いたくないものは何だろう」と考えてみるのもおすすめです。

家族との関係かもしれません。自由な時間、安心できる家、好きな仕事、信頼できる友人、健康、趣味の時間など、人によって答えは違います。

もし何かを失う場面を想像したときに「それだけは嫌だ」と強く感じるなら、その対象そのものだけでなく、そこから自分が何を受け取っているのかも考えてみてください。

たとえば、友人を失いたくないと思う背景には「つながり」や「安心」があるかもしれません。仕事を手放したくない理由が、収入ではなく「誰かの役に立てること」なら、「貢献」が大切なのかもしれません。

私たちは日常の中で「持っていて当たり前」と思っているものほど、その価値に気づきにくいものです。

だからこそ、「なくなったら困るもの」「できれば守りたいもの」を考えることで、自分が人生の中で大切にしているものが見つかりやすくなります。

「どんなふうに扱われたい?」「5年後も大切にしたいことは?」と未来まで広げてみる

最後は、人との関係と未来から自分の価値観を考えてみましょう。

まず、「私は人から、どんなふうに扱われたらうれしいだろう」と問いかけてみてください。

意見をきちんと聞いてほしい。約束を守ってほしい。必要以上に干渉しないでほしい。困ったときには助け合いたい。冗談を言い合えるような関係がいい。

こうした答えには、自分が人間関係の中で大切にしているものが表れています。

「話を聞いてほしい」のなら、理解や尊重。「嘘をついてほしくない」のであれば、誠実さや信頼。「一人の時間も認めてほしい」のであれば、自由や自立を大切にしているのかもしれません。

そしてもう一つ、「今から5年後も、できれば大切にしていたいものは何だろう」と考えてみます。

仕事の肩書きや住む場所は変わっているかもしれません。人間関係や生活スタイルも、今と同じとは限りません。

それでも、「家族と穏やかに過ごしたい」「自分の気持ちを無視せずにいたい」「興味を持ったことには挑戦していたい」「信頼できる人との関係を大切にしたい」など、環境が変わっても残したいものがあるはずです。

ここで大事なのは、未来の完璧な人生設計をつくることではありません。

「これだけは、少し大切にできていたらうれしいな」と思えるものを探すことです。

いくつかの質問に答えてみると、「安心」「自由」「信頼」「成長」「家族」「自分のペース」など、似た言葉が何度も出てくることがあります。

その繰り返しこそが、自分の価値観を知る大きなヒントです。

そして、価値観が見えてきたら、次に大切なのは、それを立派な言葉として掲げることではありません。日々の小さな選択の中で、「今の私は何を大切にしたい?」と確認しながら、少しずつ使っていくことです。

見つけた価値観は、日々の小さな選択の中で少しずつ確かめていけばいい

見つけた価値観は、日々の小さな選択の中で少しずつ確かめていけばいい

ここまで、自分が嫌だったことや、ほっとした瞬間、何度も心に引っかかる出来事、そしていくつかの質問を通して、自分が大切にしていることを探してきました。そうすると、「私は安心できることを大切にしているのかも」「自由に選べることが必要なのかもしれない」「人との信頼関係を大事にしたいんだな」と、少しずつ自分の価値観が見えてくることがあります。

ただ、そこで「一度決めた価値観をずっと守らなければいけない」と考える必要はありません。私たちが大切にしたいことは、環境や年齢、経験によって変化することもあります。仕事を始めた頃には成長や挑戦を大切にしていた人が、数年後には家族との時間や心の余裕をより大切にしたくなることもあるでしょう。

だから、価値観は人生の正解を決めるルールというより、「今の私はどちらに進むと自分らしくいられそうか」を考えるための道しるべとして使うくらいで十分です。

大きな決断をするときだけでなく、「今日は予定を入れる?休む?」「この誘いを受ける?断る?」といった日常の小さな選択にも、自分の価値観を少しだけ取り入れてみましょう。選んだ結果が完璧でなくても、その経験から「これは思ったより大切だった」「こちらは今の自分にはそれほど必要ではなかった」と気づけます。

価値観は、見つけて終わりではありません。暮らしの中で使いながら、少しずつ自分に合う形へ整えていくものなのです。

「正しいほう」ではなく、「今の自分が大切にしたいほう」を選んでみる

私たちは何かを選ぶとき、つい「どちらが正しいか」を考えてしまいます。

転職するなら収入が高いほうがいいのか、安定しているほうがいいのか。休日なら予定を入れて充実させるべきなのか、何もせず休んだほうがいいのか。人から誘われたら、多少疲れていても参加したほうがいいのか。

けれども、すべての人に共通する正解があるとは限りません。同じ選択肢でも、何を大切にしているかによって、その人に合う答えは変わります。

たとえば、「成長」を大切にしている時期なら、新しい仕事へ挑戦することに魅力を感じるかもしれません。一方で、今は「安心」や「家族との時間」を大切にしたいのであれば、多少条件が違っても、ゆとりのある働き方を選ぶほうが納得できることがあります。

そこで迷ったときは、「一般的にはどちらが正しい?」だけでなく、「今の私は、何を一番大切にしたい?」と問いかけてみてください。

もちろん、価値観だけで現実の問題がすべて解決するわけではありません。お金や時間、家族の事情など、考えなければならない条件もあります。

それでも、自分の気持ちを判断材料の一つに入れることはできます。

「条件だけならこちら。でも、私が今大切にしたい生活に近いのはこちら」と分かるだけでも、選択したあとの納得感は変わってきます。

私たちは、いつも完璧な選択ができるわけではありません。それでも、自分が何を大切にして選んだのかが分かっていれば、「あのときの自分には、この選択が必要だった」と受け止めやすくなります。

大切にしたいことが複数あるときは、優先順位をその都度考えてみる

価値観を考えていると、「自由も大切だけれど、安定もほしい」「家族との時間も大事だけれど、仕事で成長したい」と、複数の気持ちが出てくることがあります。

すると、「結局、私は何を大切にしているのか分からない」と感じてしまうかもしれません。

でも、価値観は一つだけに絞る必要はありません。

私たちは、「安心」「自由」「つながり」「成長」「健康」「楽しさ」など、いくつもの大切なものを同時に持っています。そして、その中で何を優先したいかは、そのときの状況によって変わります。

たとえば、仕事がとても忙しい時期なら、今は「成長」より「休息」や「健康」を優先したいと感じるかもしれません。反対に、生活に余裕が出てきたときには、「挑戦してみたい」「新しいことを学びたい」という気持ちが強くなることもあります。

そんなときは、「私の一番の価値観は何?」と一つに決めるより、「今の生活では、どれを少し優先したい?」と考えてみると分かりやすくなります。

たとえば紙に、「安心」「自由」「人とのつながり」「成長」など、今気になっている言葉を書いてみてもいいでしょう。

そして、「今月はどれを少し大切にできたら楽になりそう?」と考えてみます。

答えが「休むこと」なら、予定を一つ減らしてみる。「人とのつながり」なら、久しぶりの友人に連絡してみる。「自由」なら、一人で過ごす時間を確保してみる。

価値観を大きな人生目標にするのではなく、日常でできる小さな行動へ落とし込むことで、自分にとって本当に大切なものかどうかも確かめやすくなります。

一人で考えるほど分からなくなったら、話しながら整理してみてもいい

自分の価値観を知るために、一人でじっくり考える時間は役に立ちます。

ただ、考えれば考えるほど、「本当にこれが私の気持ちなのかな」「親に言われてきたことを、そのまま大切だと思い込んでいるだけかも」と、かえって分からなくなることもあります。

そんなときは、無理に一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。

誰かに話してみると、自分では気づかなかった言葉が自然に出てくることがあります。

たとえば、「仕事そのものが嫌なわけじゃないんだけど、いつも急かされるのが苦しい」と話しているうちに、「私は自分のペースで取り組めることを大切にしているんだ」と気づくかもしれません。

「人付き合いが苦手だと思っていたけれど、本当は大人数ではなく、一対一でゆっくり話せる関係が好きだった」と分かることもあります。

私たちは、自分のことを頭の中だけで考えていると、同じ考えを何度も巡ってしまうことがあります。でも、言葉にして誰かに受け止めてもらうと、「私はこんなことを気にしていたんだ」「この言葉を話したとき、少しほっとしたな」と、自分の反応にも気づきやすくなります。

大切なのは、誰かに「あなたの価値観はこれだよ」と決めてもらうことではありません。

話しながら、自分の中から出てくる言葉を一つずつ確かめていくことです。

そして、今見つかった答えが一生変わらないものである必要もありません。

「今の私は、安心できる暮らしを少し大切にしたい」「今は、自分の気持ちを無視しないことを意識したい」。そのくらいから始めてみてください。

自分の価値観が分かるということは、立派な人生理念を完成させることではありません。

日々の中で、「これは好き」「これは少し苦しい」「私はこっちのほうが落ち着く」と、自分の心の声を少しずつ聞けるようになることです。

その小さな積み重ねが、「周りがどうするか」だけではなく、「私はどうしたいか」を大切にできる、自分らしい選択につながっていきます。

自分の価値観が分からないときも、そのまま話してみませんか

自分の価値観が分からないときも、そのまま話してみませんか

「自分が何を大切にしたいのか分からない」

「周りに合わせることが多くて、自分の気持ちが見えにくい」

「考えれば考えるほど、何が本音なのか分からなくなる」

そんなときは、無理に一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。

価値観は、頭の中だけで考えていると、かえって難しく感じることがあります。けれども、誰かに話しながら「これは嫌だった」「こういうときは少し安心した」「本当はこうしたかった」と言葉にしていくことで、自分でも気づいていなかった気持ちが少しずつ見えてくることがあります。

傾聴ラウンジ「ここより」では、相談内容をきれいにまとめてからお話しいただく必要はありません。

「何を相談したらいいのか分からない」
「ただ最近モヤモヤしている」
「自分のことをもう少し知りたい」

そんな状態からでも大丈夫です。

私たちは、すぐに答えを決めることよりも、今感じていることをゆっくり言葉にしながら、自分自身の気持ちを確かめていく時間を大切にしています。

話しているうちに、

「私は安心できる関係を大切にしたかったんだ」

「本当は、自分のペースで過ごしたかったんだ」

「周りからどう思われるかより、自分で選べることを大切にしたいんだ」

そんな自分なりの言葉が見つかることもあります。

自分の価値観は、誰かに決めてもらうものではありません。

だからこそ、一人で考え続けるのが少し苦しくなったときには、誰かと話しながら整理するという方法もあります。

「ここより」は、まとまっていない気持ちもそのままお話しいただける傾聴サービスです。

自分の価値観やこれからのこと、人間関係、仕事、日々のモヤモヤなど、「こんなことを話してもいいのかな」と思う内容でも構いません。

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「少し話してみたい」と思ったタイミングで、ご利用ください。

まずはLINE公式アカウントを追加して、予約できる日時を確認するところからでも大丈夫です。

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