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仕事を辞めたいけれどお金が不安|退職を迷うときの気持ちの整理と考え方

仕事を辞めたいけれどお金が不安|退職を迷うときの気持ちの整理と考え方

「もう仕事を辞めたい」と思っているのに、いざ退職を考えると、お金のことが頭に浮かんで動けなくなることはありませんか。

毎朝仕事へ向かうのがつらい。職場の人間関係に疲れた。もう少しゆっくり休みたい。そんな気持ちは確かにあるのに、「辞めたら生活費はどうしよう」「次の仕事がすぐに決まらなかったら」「貯金が減っていくのが怖い」と考えると、今の仕事を続けるしかないように感じてしまうことがあります。

そして、「本当に限界なら辞められるはず」「決断できないということは、まだ頑張れるのかも」と、自分の気持ちまで疑ってしまうこともあるでしょう。

でも、「仕事を辞めたい」と「お金が不安」は、どちらか一方だけが本当の気持ちというわけではありません。仕事から離れたいほど疲れている気持ちと、これからの生活を守りたい気持ちが同時にあるのは、とても自然なことです。

私たちは不安が大きくなるほど、「辞めるか、続けるか」を今すぐ決めなければならないように感じます。しかし、その二択だけで考えると、ますます身動きが取れなくなることがあります。

大切なのは、すぐに退職の結論を出すことではなく、まず「私は何がつらくて仕事を辞めたいと思っているのか」「お金について何を一番心配しているのか」を分けて考えてみることです。

この記事では、仕事を辞めたいけれどお金が不安で退職を迷っているときに、気持ちと現実をどのように整理していけばよいのかを一緒に考えていきます。答えを急ぐのではなく、今の自分が少し納得できる選択を見つけるところから始めてみましょう。

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投稿者プロフィール

佐藤 公俊
佐藤 公俊心理カウンセラー
■ 一言キャッチコピー

ストレス・人間関係・自己肯定感の悩みに寄り添い、“話を聴いてもらえる安心”から考え方のクセを整える心理カウンセラー

■ 経歴・実績

心理カウンセラーとして、ストレス、不安、うつ傾向、人間関係、自己肯定感の低さ、仕事やキャリアの悩みなど、幅広いご相談に対応しています。

オンラインを中心にカウンセリングを提供し、安心して本音を話せる時間を大切にしています。

また、人材紹介会社にてキャリアコンサルタントとして転職相談に従事してきた経験もあり、仕事の悩みやキャリアの迷い、職場での人間関係についても、現実的な視点を持ちながらサポートしています。

■ 保有資格

産業カウンセラー

■ 主な相談内容

ストレス・メンタル不調
不安・うつ・気分の落ち込み
職場・家族・恋愛などの人間関係の悩み
自己肯定感の低さ・自己否定
HSP気質・繊細さによる生きづらさ
仕事の悩み・キャリアの迷い
本音が言えない・自分の気持ちが分からない悩み
誰かに話を聴いてほしい時の気持ちの整理

■ カウンセリングの特徴・強み

私が大切にしているのは、まず安心して話せることです。

悩みを抱えている時、人はすぐに答えがほしいとは限りません。アドバイスよりも先に、「まずは話を聴いてほしい」「分かってほしい」と感じていることがあります。

そのため、否定せず、急かさず、話がまとまっていなくても受け止めることを大切にしています。

そのうえで、ストレスや不安の背景にある気持ちを一緒に整理し、自分でも気づきにくい“考え方のクセ”や“認知の歪み”に気づけるようサポートします。

ただ聴くだけで終わるのではなく、話すことで心を整え、必要に応じて日常で実践できる具体的な対処法も一緒に考えていきます。

■ アプローチ方法

クライアント中心療法、来談者中心療法を大切にしながら、認知行動療法、CBTの考え方も取り入れています。

特に、感情・思考・行動のつながりを一緒に見える化し、ストレスや不安が強くなるパターンを整理していきます。

「なぜ同じことで悩みやすいのか」
「どうして自分を責めてしまうのか」
「人間関係で疲れやすい理由は何か」

そういった部分を、無理に決めつけるのではなく、対話を通して一緒に見つけていきます。

■ カウンセラーになったきっかけ

子どもの頃から、自分の気持ちや「嫌だ」という思いをうまく言えない環境で育ちました。

本当はつらいと感じていても、それを言葉にすることが難しく、気持ちを飲み込んでしまうことが多くありました。

その経験から、「自分の気持ちを安心して話せる場所があること」「否定されずに話を聴いてもらえること」が、人にとってどれほど大切なのかを、身をもって感じるようになりました。

大人になってからは、人材紹介会社でキャリアコンサルタントとして転職相談に携わりました。

そこでは、仕事の悩みやキャリアの迷いだけでなく、職場の人間関係、将来への不安、自信のなさなど、さまざまな思いを抱えた方のお話を聴く機会が多くありました。

相談を受ける中で感じたのは、多くの方が「答え」だけを求めているわけではないということです。

まずは自分の気持ちを整理したい。誰にも言えなかった不安を聴いてほしい。否定されずに、今の思いを受け止めてほしい。

そういった気持ちを抱えながら、一人で頑張っている方がたくさんいることを実感しました。

話を聴いてもらうことで、表情が少し和らいだり、自分の本音に気づいたり、次の一歩を考えられるようになったりする姿を見て、傾聴には人の心を支える力があると感じました。

子どもの頃に感じていた「うまく言えない苦しさ」と、キャリア相談の現場で出会った「誰かに聴いてほしい思い」。

その両方の経験が重なり、安心して本音を話せる場所をつくりたい、一人で抱え込んでいる方の力になりたいと思うようになったことが、心理カウンセラーを目指すきっかけです。

■ 大切にしていること

安心して本音を話せる場づくり
否定せず、そのままを受け止めること
一人ひとりの価値観やペースを尊重すること
話すことで心を整える時間を大切にすること
「話してもいいんだ」と感じられる経験を積み重ねること

■ メッセージ

ストレスや不安、人間関係の悩みの多くは、自分でも気づかない“考え方のクセ”が影響していることがあります。

ただ、そのクセに気づくためには、まず安心して話せることが大切です。

整体で身体を整えるように、心もまた、話すことで少しずつ整っていくことがあります。

「こんなことで相談していいのかな」
「うまく話せるか分からない」
「誰かに聴いてほしいけれど、身近な人には話しにくい」

そんな段階でも大丈夫です。

話がまとまっていなくても、同じ話を繰り返しても、途中で言葉に詰まってもかまいません。

安心して話せる場所として、そして自分の本音に気づき、少しずつ自分らしく生きるための時間としてご利用ください。

目次

仕事を辞めたいのに決められないのは、気持ちが弱いからではありません

仕事を辞めたいのに決められないのは、気持ちが弱いからではありません

「仕事を辞めたい」と思いながら毎日働き続けていると、「本当に辞めたいなら、もっと早く決断できるはず」「結局、自分には辞める勇気がないのかな」と、自分を責めてしまうことがあります。けれど、退職を迷うのは気持ちが弱いからとは限りません。今の仕事から離れたい気持ちがある一方で、家賃や生活費、貯金、家族のこと、次の仕事が見つかるかどうかなど、現実的に考えなければならないこともたくさんあるからです。

「明日から会社に行かなくていい」と考えると少しほっとする。でも、「来月の収入がなくなる」と考えると急に怖くなる。そんなふうに、安心と不安が同時に出てくることもあります。

私たちは大きな決断を前にすると、「どちらかに気持ちを決めなければ」と考えがちです。しかし、「辞めたい」と「生活が不安」は矛盾しているようで、どちらも今の自分にとって大切な気持ちです。まずは無理に片方を消そうとせず、なぜ辞めたいと思っているのか、そして何が怖くて決められないのかを別々に見ていくところから始めてみましょう。

「辞めたい」と「生活を守りたい」は、同時にあってもおかしくありません

仕事がつらくなってくると、「もうここから離れたい」と思うことがあります。朝起きるだけで憂うつになったり、職場にいる間ずっと気を張っていたり、休日になっても仕事のことを考えてしまったりすると、「辞めたら少し楽になれるのかな」と考えるのも自然な流れです。

ところが、退職という言葉が現実味を帯びた瞬間、「毎月の家賃はどうする?」「保険や税金は?」「貯金だけで何か月過ごせる?」と、お金の心配が一気に出てくることがあります。その結果、「やっぱり辞めないほうがいいのかな」と迷い始めます。

このとき私たちは、「辞めたい気持ちは本気ではなかったのかも」と考えてしまうことがあります。しかし、そうとは限りません。

仕事から離れたい自分もいれば、生活を守りたい自分もいる。それは優柔不断なのではなく、どちらも自分にとって大切なものだからこそ迷っているとも考えられます。

「辞めたいのに辞められない」とひとまとめにするより、「私は仕事の何から離れたいのだろう」「お金について何が一番怖いのだろう」と分けてみると、気持ちが少し見えやすくなります。決断できない自分を責めるより、まずは二つの気持ちがあることをそのまま認めてみてもよいのです。

「辞めた後どうする?」を考えるほど、不安が大きくなることがあります

退職を考え始めると、頭の中では次々と未来のことが浮かびます。

「次の仕事が決まらなかったらどうしよう」
「貯金がなくなったら?」
「今より給料が下がったら困る」
「転職しても、また同じような職場だったら?」

まだ退職もしていない段階なのに、数か月先、場合によっては何年も先の生活まで一度に想像してしまうことがあります。そうすると、「今の仕事がつらい」という問題に加えて、「これから起こるかもしれない問題」まで背負うことになり、ますます動けなくなってしまいます。

私たちは不安が強いと、「可能性」と「実際に起きること」が混ざりやすくなります。「次がすぐ決まらない可能性がある」が、「きっと仕事が見つからず生活できなくなる」に変わってしまうこともあります。

だからといって、「心配しないようにしよう」と無理に考えを止める必要はありません。

まずは、「今分かっていること」と「心配していること」を分けてみます。たとえば、「今の貯金額」は確認できますが、「半年後も仕事が見つからない」はまだ起きていないことです。

こうして整理すると、不安がすべて消えるわけではありませんが、「今考える必要があること」と「まだ分からないこと」が少し区別できるようになります。退職について考えるときほど、未来全部を今日一日で決めようとしないことも大切です。

「まだ働けているから大丈夫」と、つらさを小さく扱ってしまうこともあります

「仕事を辞めたい」と思いながらも毎日出勤できていると、「まだ普通に働けているんだから、本当につらいわけではないのかもしれない」と考えることがあります。周りから見ればいつも通り仕事をしていて、遅刻も欠勤もしていない。それなら、もう少し頑張れるのではないかと思ってしまうこともあるでしょう。

でも、働けていることと、心に余裕があることは同じではありません。

朝になると強い憂うつを感じる。帰宅すると何もする気になれない。休日は寝ているだけで終わる。仕事のことを考えるとイライラしたり涙が出そうになったりする。それでも責任感から、なんとか職場へ行っている方もいます。

私たちは「できているか、できていないか」だけで自分の状態を判断してしまうことがあります。「会社に行けているから大丈夫」「仕事をこなせているから限界ではない」と考え、自分のしんどさを後回しにしてしまうのです。

しかし、退職を考えるほど苦しくなっているのであれば、「まだ働けるか」だけではなく、「どれくらい無理をしながら働いているのか」にも目を向けてみることが大切です。

すぐに辞める必要があるという意味ではありません。反対に、我慢して続けるべきという意味でもありません。まずは「私はこれまで、どんなことを我慢してきたんだろう」と振り返ってみる。そこから、今感じている「辞めたい」という気持ちが何を伝えようとしているのか、少しずつ見えてくることがあります。

お金の不安が大きいと、本当に困っていることが見えにくくなることがあります

お金の不安が大きいと、本当に困っていることが見えにくくなることがあります

仕事を辞めたいと思っていても、「収入がなくなるかもしれない」と考えた瞬間に、不安が一気に大きくなることがあります。今の職場がどれだけつらくても、毎月決まった給料が入ってくる安心感まで手放すことを考えると、「やっぱり辞めないほうがいいのかな」と気持ちが揺れるのは不思議なことではありません。

ただ、お金への不安が強くなりすぎると、いつの間にか「今の仕事を続けたいのか」という気持ちと、「収入がなくなるのが怖い」という気持ちが混ざってしまうことがあります。本当は職場から離れたいと思っているのに、「お金が不安だから、私は今の仕事を続けたいんだ」と受け取ってしまうこともあるのです。

反対に、仕事がつらい気持ちが強いと、「とにかく辞めれば何とかなる」と、退職後の生活について考える余裕がなくなることもあります。

私たちが退職について考えるときに大切なのは、どちらかの気持ちを否定することではありません。「今の職場で何がつらいのか」と「辞めた後のお金について何が怖いのか」をいったん別々に見てみることです。気持ちと現実を少しずつ整理していくと、「ただ不安」という状態から、自分が何に困っているのかが見えやすくなってきます。

「今の職場がつらい」と「収入がなくなるのが怖い」は分けて考えてみる

「仕事を辞めたいけれど、お金が不安」と感じているとき、頭の中では二つの問題が同時に動いていることがあります。一つは、現在の職場で感じているつらさです。人間関係が苦しい、仕事量が多い、責任が重い、評価されない、毎朝会社へ向かうだけで疲れるなど、今まさに起きている問題があります。

もう一つは、仕事を辞めた後についての心配です。「来月から給料が入らなかったら」「次の仕事がなかなか決まらなかったら」「生活費が足りなくなったら」といった未来への不安です。

この二つが混ざると、「辞めたいけれど辞められない」という大きな塊だけが残り、何を考えればいいのか分からなくなってしまいます。

そんなときは、「今の仕事で一番つらいことは何だろう」と、「仕事を辞めた場合、一番心配なのは何だろう」を別々に考えてみます。

たとえば、「上司との関係が苦しい」と「収入が途切れることが怖い」は、どちらも大切な問題ですが、同じ問題ではありません。

私たちは問題が大きく見えると、それを一度に解決しようとしてしまいがちです。でも、分けて考えることで、「職場の問題についてできること」と「お金の不安について確認できること」がそれぞれ見えてきます。まずは答えを出すより、問題を小さく分けることから始めてもよいのです。

お金の不安には「確認できること」と「まだ起きていない心配」が混ざっています

「仕事を辞めたら生活できなくなるかもしれない」と考えると、とても大きな不安に感じます。しかし、その不安を少し細かく見てみると、今確認できることと、まだ起きていない未来への心配が混ざっていることがあります。

たとえば、今の貯金額や毎月のおおよその生活費、固定費などは、現時点で確認できるものです。一方で、「次の仕事が半年以上決まらないかもしれない」「転職して給料が大きく下がるかもしれない」「この先ずっと生活が苦しくなるかもしれない」といったものは、可能性としては考えられても、今の段階ではまだ起きていないことです。

不安が強いと、私たちは「起こるかもしれないこと」を「きっと起こること」のように感じてしまうことがあります。そのため、実際の状況よりも未来を厳しく想像し、「だから絶対に辞められない」と思い込んでしまうことがあります。

もちろん、お金の問題を楽観的に考えればよいということではありません。生活に関わることだからこそ、きちんと考える必要があります。

ただ、「なんとなく怖い」という状態のまま考え続けるより、「今分かっていること」「調べれば分かること」「まだ分からないこと」と分けてみるほうが、心の負担は少し軽くなります。

私たちは不安そのものをゼロにすることは難しくても、不安の正体を具体的にしていくことはできます。「私はお金の何が一番怖いんだろう」と問いかけるだけでも、漠然としていた心配が少しずつ整理されていきます。

お金が不安だからこそ「今すぐ辞める」以外の選択肢も見えてきます

仕事を辞めたい気持ちが強くなると、「今日にでも辞める」か「このままずっと我慢して働く」か、その二つしかないように感じてしまうことがあります。けれど、実際にはその間にもさまざまな考え方があります。

たとえば、すぐに退職するのではなく、まず自分がどのくらい疲れているのかを確認してみる。今の職場で負担になっていることを整理する。次の仕事について少しずつ調べてみる。生活に必要なお金について把握してから考える。誰かに今の気持ちを話して、自分が本当に望んでいることを確かめてみる。こうした準備も、「辞めるかどうかを考える」ための大切な時間です。

お金が心配だからといって、必ず今の仕事を続けなければならないわけではありません。反対に、仕事がつらいからといって、今すぐ退職を決めなければならないわけでもありません。

私たちは苦しくなるほど、早く答えを出してこの迷いから解放されたいと思います。しかし、少し立ち止まって選択肢を増やしてみると、「今すぐ決めなくてもいい」と感じられることがあります。

大切なのは、「辞められるか、辞められないか」だけで自分を追い込まないことです。

「私は本当はどうしたい?」
「そのために今できる準備はある?」
「何が分かれば、もう少し安心して考えられる?」

そんなふうに一つずつ見ていくことで、退職するかどうかという大きな決断の前にも、自分のためにできることが少しずつ見つかってきます。

「辞めるか、続けるか」の二択だけで考えなくても大丈夫です

「辞めるか、続けるか」の二択だけで考えなくても大丈夫です

仕事を辞めたい気持ちと、お金への不安を分けて見ていくと、少しずつ「自分は何に苦しんでいるのか」が見えてきます。そこで次に考えてみたいのが、本当に必要なのは「退職すること」なのか、それとも、今の苦しさを減らすための別の方法なのかということです。

心が疲れているとき、私たちは「もう辞めるしかない」「でも辞めたら生活できない」と、選択肢が二つしかないように感じやすくなります。しかし、「辞めたい」という言葉の奥には、「少し休みたい」「仕事量を減らしたい」「人間関係から距離を取りたい」「別の働き方を探したい」「今の環境から一度離れて考えたい」といった、もう少し細かな願いが隠れていることがあります。

もちろん、実際に職場を離れることが必要な場合もあるでしょう。一方で、今すぐ退職することだけが、自分を守る方法とは限りません。

大切なのは、「辞めるべきかどうか」を急いで決めることよりも、「今の私は、何が変わったら少し楽になれるだろう」と考えてみることです。選択肢を増やすことができると、退職する場合でも続ける場合でも、自分で納得しながら次の一歩を選びやすくなります。

「辞めたい」の奥にある、本当の希望を少しだけ探してみる

「仕事を辞めたい」と思ったとき、その気持ちを否定する必要はありません。ただ、その言葉をもう少しだけ細かくしてみると、自分が本当に求めているものに気づくことがあります。

たとえば、「もうこの仕事を辞めたい」と感じていても、よく考えてみると「仕事そのものが嫌」というより、「毎日の残業に疲れている」「特定の人とのやり取りがつらい」「責任が重すぎて休まらない」といった部分が大きいことがあります。

また、「何もかも投げ出して辞めたい」と思っていたけれど、本当は「一週間でもいいから仕事のことを考えずに休みたい」という気持ちだった、ということもあります。

私たちは疲れているほど、自分の希望を「辞めたい」という一つの言葉にまとめてしまいがちです。そこで、「もし今のつらさが一つだけなくなるとしたら、何がなくなってほしい?」と考えてみます。

上司との関係でしょうか。
長時間労働でしょうか。
仕事内容でしょうか。
通勤でしょうか。
それとも、ずっと頑張り続けなければならない感覚でしょうか。

ここが見えてくると、「退職しなければ解決できないこと」と「退職以外の方法も考えられること」が少し分かれてきます。

答えを出すためではなく、「自分は本当は何を望んでいるのだろう」と知るために考えてみる。それだけでも、ただ「辞めたい」と悩み続けていた状態から、少し違った景色が見えてくることがあります。

今の職場で変えられることと、自分だけでは変えにくいことを分けてみる

自分が何につらさを感じているのか分かってきたら、次は「その問題は、今の職場にいながら変えられるものなのか」を考えてみます。

たとえば、業務量が多すぎるのであれば、仕事の分担や期限について相談できる可能性があります。働き方が負担になっているのであれば、勤務時間や担当業務について調整できる場合もあるでしょう。誰か一人との関係に悩んでいるのであれば、距離の取り方や相談先を考えられるかもしれません。

一方で、自分一人の努力では変えることが難しい問題もあります。職場全体の雰囲気や価値観が自分に合わない、長時間労働が当たり前になっている、相談しても何度も状況が変わらなかったなど、自分が頑張り続けるだけでは負担が減らないこともあります。

私たちはつらい状況にいると、「もっと自分が工夫すればいいのでは」「自分の考え方を変えれば耐えられるかも」と、すべてを自分の責任として引き受けてしまうことがあります。

けれど、変えられることと変えにくいことを分けるのも大切です。

「私はできることをまだ試していないのか」
「それとも、もう十分に試してきたのか」

この違いを考えてみると、今後の選択も少し見えやすくなります。

退職を考えることは逃げではありませんし、職場に残ることが必ずしも我慢を意味するわけでもありません。自分が安心して働くために、今の環境でできることと、環境そのものを変えたほうがよいことを分けてみる。その整理が、自分に合った選択を考える材料になります。

今すぐ結論を出さず、「考えるための期間」をつくってもいい

仕事を辞めたい気持ちが強くなると、「早く決めなければ」と焦ってしまうことがあります。朝は「もう今日こそ辞めたい」と思ったのに、夜になると「でもお金が心配だから続けよう」と考える。翌日になると、またつらくなって退職を考える。その繰り返しに疲れてしまう方もいます。

そんなときは、毎日結論を出そうとするのではなく、「今は決める期間ではなく、考えるための期間にする」と決めてみる方法もあります。

たとえば、この数週間は今のつらさを書き出してみる。生活費を確認する。転職する場合にはどのような選択肢があるのか少し調べてみる。信頼できる人に話してみる。仕事がある日と休みの日で、自分の気持ちがどう変わるかを見てみる。

こうした時間は、何も決めていないように見えるかもしれません。しかし、私たちが納得できる選択をするためには、自分の状態や現実を確認する時間も必要です。

特にお金の不安がある場合は、「今すぐ辞める」という決断をしなくても、準備を始めることはできます。反対に、「まだ退職すると決めていないから何もしない」という必要もありません。

退職について考えることと、退職を決定することは別です。

今の時点では、「自分が安心して選べるようになるために、何を知っておきたいだろう」と考えてみてください。少しずつ情報や気持ちが整理されていけば、「辞める」「続ける」のどちらを選んだとしても、誰かに押されて決めたのではなく、自分で考えて選んだという感覚につながりやすくなります。

退職を決める前に、気持ちと現実の両方を少しずつ整理してみましょう

退職を決める前に、気持ちと現実の両方を少しずつ整理してみましょう

ここまで考えてきたように、「仕事を辞めたいけれど、お金が不安」という悩みは、単純に気持ちが弱いから生まれるものではありません。今の職場から離れたい思いと、これからの生活を守りたい思いが同時にあるからこそ、簡単には決められないのです。

だから、無理に「辞める」「続ける」のどちらかへ急いで気持ちを寄せる必要はありません。まずは、自分がどれくらい疲れているのか、何が一番つらいのか、お金について何を怖いと感じているのかを整理してみることが大切です。

私たちは、悩みが大きくなるほど「早く答えを出さなければ」と焦りやすくなります。しかし、大きな決断ほど、気持ちだけでも現実だけでも決めにくいものです。

「今の職場でこのまま働き続けることは、自分にとってどんな負担があるのか」
「もし辞めるなら、どんな準備があると少し安心できるのか」
「本当は、どんな働き方や生活を望んでいるのか」

そんな問いを一つずつ見ていくことで、退職という大きな問題が少しずつ具体的になります。

すぐに正解を出すことよりも、自分が納得できる選択に近づいていくこと。そのために、今できることから少しずつ始めてみましょう。

「今つらいこと」と「これから心配なこと」を紙に分けて書いてみる

頭の中だけで退職について考えていると、いろいろな不安が一度に浮かび、何から考えればいいのか分からなくなってしまうことがあります。

「上司との関係がつらい」
「毎日の残業がしんどい」
「朝になると会社へ行きたくなくなる」

といった今の苦しさと、

「退職したら収入がなくなる」
「次の仕事が決まらなかったらどうしよう」
「貯金が減るのが怖い」

といった未来への心配が混ざると、「全部不安」という大きな感覚だけが残ってしまいます。

そんなときは、紙やスマートフォンのメモに、「今つらいこと」と「これから心配なこと」を分けて書いてみる方法があります。

私たちは言葉にして外へ出すことで、頭の中だけにあった不安を少し客観的に見られるようになります。

たとえば、「今つらいこと」に「人間関係」と書き、「これから心配なこと」に「収入」と書くだけでも構いません。そこから、「人間関係は今の職場で変えられるだろうか」「収入については何を確認すれば安心できるだろう」と考えやすくなります。

大切なのは、きれいに整理することではありません。

「もう疲れた」
「お金が怖い」
「でも辞めたい」

そんな短い言葉からでも十分です。

気持ちを見える形にすることで、「何となく苦しい」から「私はこれに困っている」という状態へ少しずつ変わっていきます。そこから、自分に必要な準備や助けも見つけやすくなっていきます。

「辞めるための準備」ではなく「安心して選ぶための準備」と考えてみる

退職について何か準備を始めると、「もう辞めると決めなければいけない」と感じる方もいます。

しかし、生活費を確認したり、次の働き方について調べたり、自分の希望を書き出したりすることは、必ずしも退職を決めることではありません。

むしろ、「安心して選ぶための準備」と考えてみるとよいでしょう。

私たちは分からないことが多いほど、不安を大きく感じやすくなります。

「もし仕事を辞めたら、すぐ生活できなくなるかもしれない」と考えているときでも、実際に毎月どのくらいお金が必要なのか、どのくらいの期間なら生活できそうなのかなどを確認すると、漠然としていた心配が少し具体的になります。

また、今すぐ転職活動を始めなくても、「どんな仕事があるのか」「今の経験を生かせる仕事はあるのか」と眺めてみるだけでも、「今の会社しかない」という感覚がやわらぐことがあります。

もちろん、調べれば必ず安心できるわけではありません。情報を見て、かえって心配になることもあるでしょう。

だからこそ、一度に全部を調べようとせず、「今日は生活費だけ確認する」「今日は働き方の希望だけ考える」というくらいで十分です。

準備することは、「辞める」と決断することではありません。

「もし辞めることを選んでも大丈夫なようにしておく」
「続けることを選んだ場合も、自分が納得できるように考えておく」

どちらの道も選べる状態を少しずつつくっていくことが、安心して考えるための土台になります。

一人で考えるほど苦しくなるときは、答えが出ていないまま話しても大丈夫です

仕事を辞めるかどうかという悩みは、とても人に話しにくいものです。

「辞めたいと言ったら、甘えていると思われるかもしれない」
「お金が心配なら続ければいいと言われそう」
「結局どうしたいの、と聞かれても自分でも分からない」

そう考えて、誰にも話さず一人で抱えてしまう方もいます。

でも、話すために結論を出しておく必要はありません。

「仕事を辞めたい気持ちはあるけれど、お金が不安です」
「辞めたいのか、ただ休みたいのか、自分でもよく分かりません」
「毎日考えているけれど、何が正しいのか分からなくなりました」

それだけでも、十分に話し始めることができます。

私たちは自分の中だけで同じことを考え続けていると、どうしても同じところをぐるぐる回りやすくなります。誰かに言葉として伝えてみることで、「私は仕事そのものより、人間関係に疲れていたんだ」「辞めたいというより、今は休みたいんだ」「一番怖かったのは、実はお金そのものではなく、先が分からないことだった」と気づくこともあります。

誰かに話すことは、退職をすすめてもらうためでも、続けるよう説得してもらうためでもありません。

自分が何を感じ、何を大切にしたいのかを知るための時間にもなります。

「仕事を辞めるかどうか」を決める前に、まず「なぜこんなに辞めたいのか」「何が不安で動けないのか」を整理する。

その時間を持つことで、私たちは少しずつ、自分で納得できる選択へ近づいていくことができます。

仕事を辞めるか迷っている気持ちを、そのまま話してみませんか

仕事を辞めるか迷っている気持ちを、そのまま話してみませんか

「仕事を辞めたい。でも、お金のことを考えると不安になる」
「このまま続けるのもしんどいけれど、辞めた後の生活も怖い」
「自分でも、本当はどうしたいのか分からなくなってきた」

そんなふうに、答えが出ないまま同じことを何度も考えていると、気持ちは少しずつ疲れてしまいます。

傾聴ラウンジ「ここより」では、退職するべきか、仕事を続けるべきかという結論を急いで出すことを目的にしていません。

「今の仕事で何が一番つらいのか」
「お金について、何を一番不安に感じているのか」
「本当はどんな働き方をしたいのか」

まだ自分の中でまとまっていない気持ちも、そのままお話しいただけます。

私たちは、誰かに話すことで初めて、「仕事そのものが嫌なのではなく、人間関係に疲れていた」「辞めたいというより、少し休みたかった」「お金よりも、先が見えないことが怖かった」と、自分の本音に気づくことがあります。

「何を話せばいいのか分からない」という状態でも大丈夫です。

「仕事を辞めたいけれど、お金が不安です」

その一言から、ゆっくりお話しください。

傾聴ラウンジ「ここより」は、答えを押しつけるのではなく、今抱えている気持ちを一緒に整理していくための場所です。

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一人で考えるほど苦しくなっているときは、結論が出ていないままでも構いません。
まずは今感じていることを、言葉にするところから始めてみてください。

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