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介護職の夜勤がつらいあなたへ|3.11の夜に感じた不安と“心を守る働き方”

介護職の夜勤がつらいあなたへ|3.11の夜に感じた不安と“心を守る働き方”

あの日のことは、今でもはっきり覚えています。
家を出ようとしたその瞬間、大きな揺れが襲ってきました。

机の下に身を隠しながら、「これはただ事じゃない」と感じていました。
テレビをつけると、次々と流れてくる津波の映像。
不安と恐怖でいっぱいになりながらも、私は夜勤に向かう準備をしていました。

本当は、家族のそばにいたかった。
でも、「仕事だから行かなきゃいけない」と、どこかで自分に言い聞かせていたんです。

介護職として働いていると、
どんな状況でも現場に立つことが当たり前になっていきます。
それが責任感でもあり、同時に自分を追い込む理由にもなっていました。

きっと同じように、
「つらいけど休めない」「怖いけど行かなきゃいけない」
そんな気持ちを抱えながら働いている方も多いんじゃないでしょうか。

今回は、3.11の夜勤で感じた不安や葛藤、
そしてその経験を通して気づいた「心の守り方」について、
一人の介護職としての体験をお話ししていきます。

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小川 結愛
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■ メッセージ

日々の中で感じるモヤモヤや不安は、
一人で抱え込むほどつらくなってしまうものです。

どんな気持ちも、そのままで大丈夫です。
安心できる時間の中で、少しずつ気持ちを整理していけたらと思います。

目次

介護職の夜勤が怖いと感じるあなたへ|あの日の不安は今も残っている

「夜勤、ちょっと怖いな」
そんなふうに感じたこと、ありませんか。

介護職の現場では、予測できないことが日常的に起こります。
急変、看取り対応、そして人手が少ない中での判断。
それだけでも十分にプレッシャーがかかるのに、
そこに“予想外の出来事”が重なると、心は一気に追い込まれていきます。

私自身、13年ほど前のある夜、
その「予想外」を経験しました。

家を出ようとした瞬間に起きた、大きな地震。
家族と一緒に机の下に身を隠しながら、
「このままここにいたい」という気持ちと、
「でも仕事に行かなきゃいけない」という思いの間で揺れていました。

本当は怖かった。
でも、その気持ちをそのまま感じる余裕もなく、
私はいつものように夜勤に向かいました。

介護職という仕事は、
“自分よりも誰かを優先すること”が当たり前になりやすい仕事です。

だからこそ、
「怖い」「不安だ」と感じる気持ちにフタをしてしまう人も多いのではないでしょうか。

この記事では、あの夜の体験を通して、
介護職として働く中で感じる不安やプレッシャー、
そしてその中でどうやって自分の心を守っていくのかについて、
一人の当事者としてお話ししていきます。

「行かなきゃいけない」と思ってしまう理由

夜勤の日、体調が悪くても、気持ちが落ちていても、
「休む」という選択をとるのは簡単ではありません。

特に介護職は、シフト制で人員が限られていることが多く、
一人が抜けるだけで現場に大きな負担がかかります。
それをわかっているからこそ、
多少無理をしてでも「行かなきゃ」と思ってしまうんですよね。

私もあの日、同じでした。

地震が起きて、明らかに普通の状況ではない。
それでも、「自分が行かなければ現場が回らないかもしれない」
そんな思いが強くて、家を出る決断をしました。

でも今振り返ると、
そのときの私は“選んでいるようで選べていなかった”のだと思います。

「休んではいけない」
「迷惑をかけてはいけない」

そういった思い込みが、
自分の本音を見えにくくしていたんですよね。

もし今、同じように
「つらいけど行かなきゃ」と感じている方がいたら、
その気持ちはとても自然なものです。

ただ、その奥にある「本当はどうしたいか」にも、
少しだけ目を向けてあげてほしいなと思います。

怖さを感じながらも、平静を装ってしまう理由

夜勤中、私はずっと落ち着かない気持ちを抱えていました。

テレビでは被害の大きさが伝えられ、
余震も続いている。
「また大きな地震が来たらどうしよう」
そんな不安が頭から離れませんでした。

それでも、利用者さんの前では
何事もなかったように振る舞っていました。

なぜなら、
職員が不安そうにしていると、
その空気はすぐに伝わってしまうからです。

特に認知症のある方は、
状況を正確に理解できなくても、
「なんだか落ち着かない空気」は敏感に感じ取ります。

だからこそ、
「自分がしっかりしなきゃ」と思ってしまう。

でもその裏では、
自分の不安や恐怖を後回しにしている状態でもあります。

この“感情を抑えて頑張る”という在り方は、
一時的には現場を守るかもしれません。

ただ、長く続けていると、
気づかないうちに心の負担が積み重なっていきます。

「怖かった」
「不安だった」

そう感じた自分を、そのまま認めてあげることも、
とても大切なケアのひとつだと、今は感じています。

「守らなきゃ」という責任感が自分を追い込むとき

あの夜、頭の中にずっとあったのは、
「もし大きな地震が来たらどうするか」ということでした。

私が担当していたフロアには、
寝たきりの方や認知症の方が多くいらっしゃいました。

もし避難が必要になったら、
どうやって全員を安全に移動させるのか。
一人では到底対応できない状況も想像できていました。

それでも、
「なんとかしなければいけない」
「自分が守らなければいけない」

そう思い続けていたんです。

この責任感は、介護職にとって大切なものです。
でも同時に、
自分を限界まで追い込んでしまう原因にもなります。

本来は、一人で背負うものではないはずの責任を、
すべて自分の中に抱え込んでしまう。

それが続くと、
心も体も少しずつ余裕を失っていきます。

だからこそ今は、
「全部を一人で守らなくていい」
そう思えることも大切だと感じています。

完璧じゃなくていい。
できる範囲で最善を尽くせばいい。

そうやって少しずつ、
自分の心にも余白をつくっていくことが、
結果的に長くこの仕事を続ける力になるのだと思います。

3.11の夜勤で感じた現場のリアル|不安を抱えたまま働くということ

あの夜、施設に着いたときの空気は、
今でも忘れられません。

テレビでは大きな被害の映像が流れ続け、
余震も何度も起きていました。
いつもと同じはずの夜勤なのに、
どこか現実感がなく、足元がふわふわするような感覚でした。

それでも現場は動いています。

利用者さんの生活は、いつも通り続いていく。
食事の介助や排泄のケア、見守り。
どんな状況でも、その役割が止まることはありません。

ただ、その「いつも通り」を保つことが、
あの夜はとても難しかったんです。

自分自身は不安でいっぱい。
でも利用者さんの前では、落ち着いていなければいけない。

頭ではわかっていても、
心と体が追いつかないような感覚がありました。

介護職の現場では、
こうした「自分の状態」と「求められる役割」のズレが起きることがあります。

そしてそれは、
静かに、でも確実に負担として積み重なっていきます。

ここからは、あの夜の現場で感じたことを、
もう少し具体的に振り返っていきます。

「いつも通り」を保つことの難しさ

夜勤では、利用者さんに安心して過ごしてもらうことが大切です。
そのためには、職員が落ち着いていることが前提になります。

でもあの夜は、その“当たり前”がとても難しかったんです。

余震が続く中で、
「また大きな揺れが来るかもしれない」
そんな不安がずっと頭の中にありました。

それでも、ナースコールは鳴りますし、
排泄介助や体位変換など、やるべきことは次々に出てきます。

身体は動いているのに、
心はずっと落ち着かないまま。

そんな状態で「普段通りに振る舞う」ことは、
想像以上にエネルギーを使うものだと感じました。

今思うと、
あのときの私は「安心を提供しなきゃ」と思うあまり、
自分の不安を完全に後回しにしていたんですよね。

もちろん、それが必要な場面もあります。
ただ、それが続くと、
知らないうちに心がすり減っていくこともあります。

「いつも通りでいなきゃ」と思いすぎなくてもいい。
そんな視点も、どこかで持てると少し楽になるかもしれません。

一人では抱えきれない不安とプレッシャー

夜勤は、日中よりも人数が少ないことが多く、
一人ひとりにかかる責任も大きくなります。

あの夜も、
もし何かが起きたらどうするのか、
そのことばかり考えていました。

寝たきりの方、認知症の方、
自力で動くことが難しい方も多くいらっしゃる中で、
避難が必要になった場合のイメージが頭をよぎります。

「本当に対応できるのか」
「自分一人で守れるのか」

そう考えれば考えるほど、
不安はどんどん大きくなっていきました。

さらに、その不安を誰かと共有する余裕もあまりありません。
相方はいても、タイミングによっては一人でフロアを見る時間もあります。

この「一人で抱える感覚」は、
夜勤特有のしんどさのひとつだと思います。

本来はチームで支える仕事なのに、
状況によっては一人で背負っているように感じてしまう。

そんなとき、
「怖い」と感じるのはとても自然なことです。

その感覚を無理に打ち消さず、
「そう感じている自分」に気づくだけでも、
少し心の負担は軽くなることがあります。

情報に振り回されることで不安が増えていく

あの夜、気づけば何度もテレビを確認していました。

被害の状況、津波の映像、各地のニュース。
情報を知ることで、状況を把握しようとしていたんだと思います。

でも実際には、
その情報が不安をさらに大きくしていました。

「こんなに大きな被害が出ている」
「次はどこで起きるかわからない」

そういった情報を見れば見るほど、
頭の中で最悪のケースを想像してしまいます。

もちろん、情報を知ることは大切です。
ただ、必要以上に取り込みすぎると、
心が休まる時間がなくなってしまうんですよね。

今振り返ると、
あのときの私は「安心したくて情報を見ていた」のに、
結果的に自分を追い込んでいたのだと思います。

だからこそ今は、
「必要な情報だけに触れる」という意識も大切だと感じています。

特に不安が強いときほど、
あえて情報から距離を取ることも、
自分を守るひとつの方法です。

現場で働く私たちにとって、
“落ち着いて判断できる状態”を保つことはとても大切です。

そのためにも、
情報との付き合い方は意識していきたいところだなと感じています。

限界の中で気づいたこと|“全部守らなきゃ”と思い込んでいた私へ

あの夜、余震が続く中で、
私の中にあった不安はどんどん大きくなっていきました。

そしてある瞬間、
「もし本当に大きな地震が来たらどうなるんだろう」
そう考えたとき、ふと頭をよぎったんです。

「もしかしたら、助からないかもしれない」

一瞬ですが、
そんな最悪のケースを想像してしまいました。

それまで私は、
「何があっても利用者さんを守らなければいけない」
そう思い込んでいました。

でもその考えは、
どこかで“自分一人で何とかしなければ”という
無理な前提の上に成り立っていたのかもしれません。

そのとき初めて、
自分がどれだけ大きなものを一人で抱え込もうとしていたのかに気づいたんです。

そして同時に、
「このままでは、自分の心がもたない」
そんな感覚もありました。

ここから少しずつ、
“全部を背負わなくてもいい”という視点に変わっていきました。

「全部守らなきゃ」と思っていた自分に気づいた瞬間

それまでの私は、
介護職として働く中で、
「利用者さんを守るのが自分の役割」
そう強く思っていました。

もちろん、それ自体はとても大切なことです。
ただ、その気持ちが強くなりすぎると、
「どんな状況でも守らなきゃいけない」
という考えに変わってしまうことがあります。

あの夜の私は、まさにその状態でした。

現実的には、
大規模な災害が起きた場合、
一人で全員を守ることは難しい場面もあります。

それでも、
「なんとかしなきゃ」
「自分がやらなきゃ」

そう思い続けていました。

でも、ふと冷静になったときに、
「それって本当に一人で背負うものなのかな?」
そんな疑問が浮かんできたんです。

その瞬間、
少しだけ肩の力が抜けた感覚がありました。

責任感が強い人ほど、
無意識に自分の役割を大きくしすぎてしまうことがあります。

だからこそ、
「本当に自分一人の責任なのか?」
と立ち止まってみることも、大切なのかもしれません。

怖さを認めたとき、少しだけ楽になった

それまでの私は、
「怖い」と感じること自体を抑え込んでいました。

職員が不安そうにしてはいけない。
落ち着いていなければいけない。

そう思っていたからこそ、
自分の感情を感じないようにしていたんです。

でもあのとき、
「怖い」と思っている自分に気づいたことで、
少しだけ心が緩んだような感覚がありました。

不思議なことに、
感情を無理に押さえ込むよりも、
「今、怖いんだな」と認めたほうが、
落ち着いて行動できることもあるんですよね。

これは後から気づいたことですが、
感情を否定するよりも、
そのまま受け止めるほうが、結果的に安定につながることがあります。

もし今、
「不安を感じてはいけない」と思っている方がいたら、
その気持ちはとてもよくわかります。

ただ、
「そう感じている自分がいる」と気づくだけでも、
少し楽になることがあるかもしれません。

完璧じゃなくていいと思えたときの変化

あの夜をきっかけに、
少しずつ自分の考え方が変わっていきました。

それまでは、
「完璧に対応しなければいけない」
「何があっても失敗してはいけない」

そんな思いが強くありました。

でも、あの極限の状況の中で、
「できることには限界がある」
そう実感したんです。

そこから少しずつ、
「できる範囲で最善を尽くす」
という考え方に変わっていきました。

完璧を目指すのではなく、
そのときの自分にできることを丁寧にやる。

そう思えるようになってから、
心の負担が少し軽くなったように感じます。

介護の現場では、
どうしても「責任」や「使命感」が強くなりがちです。

でも同時に、
自分の限界を知ることも、
長く続けていくためには大切な視点だと思います。

無理をしすぎず、
今の自分にできることを積み重ねていく。

それだけでも十分に価値がある。

そう思えるようになったことは、
私にとって大きな変化でした。

夜勤がしんどいと感じたときに|自分の心を守る働き方を選んでいい

あの夜の経験は、
今でも私の中に残っています。

警報の音が苦手になったり、
揺れを感じると一瞬身構えてしまったり。

完全に消えることはありません。

でもそれは、
「弱いから」でも「乗り越えられていないから」でもなく、
それだけ強い経験をしたということなんだと思います。

そして同時に、
あの経験があったからこそ、
「自分の心を守ること」の大切さにも気づくことができました。

以前の私は、
どこかで「無理をしてでも頑張ること」が当たり前になっていました。

でも今は、
「しんどいときは離れていい」
そう思えるようになっています。

介護職は、誰かの生活を支える大切な仕事です。
だからこそ、自分の心がすり減ってしまうほど無理をする必要はありません。

ここからは、
あの経験を通して感じていること、
そして同じように頑張っている方へ伝えたいことをお話しします。

夜勤から離れるという選択もあっていい

以前の私は、
「夜勤ができてこそ一人前」
そんな思いをどこかで持っていました。

だからこそ、
しんどいと感じていても、
簡単に「やめる」という選択はできませんでした。

でも今は、
夜勤をしていません。

子育ての影響もありますが、
それだけではなく、
「自分の状態に合った働き方を選ぶ」という視点が持てるようになったからです。

夜勤は、どうしても負担が大きくなりやすい働き方です。
身体的にも精神的にも、影響は少なくありません。

だからこそ、
「続けるかどうか」を自分で選んでいい。

一度離れてみることも、
決して逃げではありません。

むしろ、
長くこの仕事を続けていくための大切な選択のひとつだと思います。

「続ける」だけが正解ではない。
そう思えるだけでも、少し気持ちは楽になるかもしれません。

自分の感じ方をそのまま受け止めていい

私はもともと、
刺激に敏感なタイプだと感じています。

いわゆるHSP気質なのかもしれません。

音や空気の変化、人の感情。
そういったものを強く受け取りやすい分、
疲れやすさや不安の感じやすさもあります。

以前は、
「こんなことでしんどくなる自分は弱いのかな」
と思うこともありました。

でも今は、
それもひとつの特性だと受け止めています。

感じやすいことは、
決して悪いことではありません。

むしろ、
相手の変化に気づける力や、
丁寧に関わる力にもつながっています。

だからこそ、
「自分はこう感じるんだな」と認めてあげることが大切だと思います。

無理に強くなろうとしなくてもいい。
そのままの自分で働ける形を見つけていくことが、
結果的に心の安定につながっていくと感じています。

介護職として頑張っているあなたへ伝えたいこと

介護の現場は、
決して楽な仕事ではありません。

夜勤、看取り対応、人手不足。
突発的な出来事も多く、
常に緊張感の中で働いている方も多いと思います。

その中で、
「しんどい」と感じるのは、とても自然なことです。

でも時々、
その気持ちを押し込めてしまう方もいます。

「自分が我慢すればいい」
「これくらい普通だから」

そんなふうに思ってしまうこともあるかもしれません。

でも、本当は、
そのしんどさに気づいている時点で、
すでにとても頑張っている証拠です。

どうか、
自分の心の声を無視しないであげてください。

少し休むこと。
働き方を見直すこと。
誰かに話してみること。

どれも、
自分を大切にするための大事な一歩です。

介護の仕事は、
誰にでもできる仕事ではありません。

あなたがいるからこそ、
支えられている人がいます。

だからこそ、
無理をしすぎず、
自分の心にもやさしく向き合ってほしいなと思います。

読者へのメッセージ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

もし今、
「しんどいけど頑張らなきゃ」と思っているなら、
その気持ち、すごく自然なものです。

介護や医療の現場にいる方ほど、
責任感が強くて、自分のことを後回しにしがちですよね。

でも、本当は——
あなたの心も、ちゃんと守られていいものです。

無理をしていることに気づいたとき、
それは「弱さ」ではなく、
ちゃんと自分を見れているサインだと思います。

「誰かに話すほどでもないけど、ちょっとしんどい」
そんなときこそ、言葉にしてみることで、
少し心が軽くなることもあります。

傾聴ラウンジ「ここより」では、
答えを出すことよりも、
あなたの気持ちをそのまま受け止める時間を大切にしています。

無理に頑張らなくていい場所として、
よかったら一度のぞいてみてくださいね。

あなたが、あなたのままで少しでも楽に過ごせますように。

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