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「会社に行きたくない…」同僚が辞めて毎朝憂鬱になった20代女性の相談事例

「会社に行きたくない…」同僚が辞めて毎朝憂鬱になった20代女性の相談事例

毎朝、会社に行く前になると気持ちが重くなってしまう。

「今日も行きたくないな」
「またあの上司や先輩と顔を合わせるのか」
「前みたいに、同僚と愚痴を言い合えたら少しは楽なのに」

そんなふうに感じながら、ため息をつく日が続くことはありませんか。

今回ご紹介するのは、関東にお住まいの20代女性、Gさんの相談事例です。

Gさんは電話で、田中はるにご相談くださいました。

相談テーマは、毎朝会社に出勤する前に憂鬱になること。

以前は、同年代の同僚たちとお昼休憩や仕事終わりに愚痴を言い合いながら、なんとか気持ちを切り替えて仕事を続けていました。

けれど、その同僚たちが次々と会社を辞めてしまい、職場に行ってもつまらないと感じるようになったそうです。

嫌いな上司や先輩がいることも重なり、仕事中に起きたちょっとした出来事を誰にも吐き出せない。

そのしんどさが積み重なり、毎朝会社に行くのが嫌で、遅刻気味になってしまう日もありました。

「会社で同僚と楽しく仕事したいというのは、考えが甘いのでしょうか……」

Gさんの言葉には、仕事が嫌だという気持ちだけではなく、以前のように同僚とつながりながら頑張りたかった寂しさもにじんでいました。

田中はるは、まずその愚痴やもやもやを否定せず、Gさんのペースに合わせてゆっくり聴いていきました。

辞めるべきか、続けるべきかを急いで決めるのではなく、今どんな気持ちを抱えているのか、何が一番つらいのかを一緒に整理していく時間になりました。

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投稿者プロフィール

田中はる
田中はるよりびと
■ 待機時間:月・火・水・木・金 11時~15時/19時~21時(月曜は隔週)
※土日祝対応(枠が埋まりやすいため、事前予約をお勧めします)
※待機日時が変更されるケースがありますので、詳しくは待機カレンダーを確認ください。

■ 年齢:40代

■ キャッチコピー:安心できる雰囲気でゆっくり丁寧にお聴きします。

■ 得意なテーマ

- ペットロス・グリーフケア(死別や離別による悲嘆反応)
- 身近な人間関係の悩み(親子・配偶者やパートナー・女性同士など)
- とにかく話を聴いてほしいとき

■ 聴き方・スタイル

- お相手のペースに合わせてゆっくり聴きます
- 話がまとまっていなくても大丈夫
- 否定せず、穏やかに受け止めます
- 沈黙も気まずくしないスタイルです

■ 経験

- 自分自身のペットロスとグリーフの経験によりグリーフケアを学び、対象別自助グループ傾聴ボランティアに参加(ペット・配偶者やパートナー・子ども・親・きょうだいを亡くされた方々が参加する会)
- 死別経験(妊娠後期流産・義父・義母・父・愛犬)
- 病気で介護状態になった父の身元引受人の経験
- 結婚生活20年以上
- 犬の飼育経験
- 子育て経験
- 両親の離婚や母の再婚により複雑な家庭環境で過ごした経験
- 資格・認定:認定傾聴カウンセラー/グリーフケア心理カウンセラー/ペットロス専門士/グリーフ専門士/グリーフケア・アドバイザー/心のサポーター/かかわり愛サポーター

■ 大切にしていること

- どんなお話も否定しません
- 話したくないことは無理に聞きません
- 気持ちが整理されていなくてもそのままで大丈夫
- 泣いても沈黙してもOK

■ 人柄・ユニークポイント
- 好きなもの:犬/お花/映画やドラマ鑑賞
- よく言われる性格:「やさしい」「落ち着いている」「話しやすい」「頼もしい」
- ちょっとしたこだわり:自分時間を大切にしてコーピングを増やすこと
- 聴き手としての密かな強み:「お相手の気持ちを受け止め共感すること」

■ メッセージ

今おひとりで抱えているつらいお気持ちや社会では理解されにくいことなど、どのようなお話でも大丈夫です。うまく言葉にならなくても泣いてしまっても問題ありません。あなたのペースで、安心してお話しくださいね。

目次

同僚が辞めてから、会社に行くのがつらくなった

毎朝、会社に行く時間が近づくたびに、気持ちが重くなる。

起き上がらなきゃいけないのに、なかなか布団から出られない。
支度をしながらも、「今日も行きたくないな」とため息が出てしまう。

今回ご相談くださったGさんも、そんな毎日を過ごしていました。

関東にお住まいの20代女性で、相談方法は電話。
相談テーマは、毎朝会社に出勤する前に憂鬱になることでした。

Gさんの職場には、苦手な上司や先輩がいました。
それだけでも仕事に行くのは気が重いものですが、以前は同年代の同僚たちとお昼休憩に愚痴を言い合ったり、仕事終わりに気持ちを吐き出したりすることで、なんとか気持ちを保てていたそうです。

けれど、その同僚たちが次々と会社を辞めてしまいました。

職場に行っても、前のように話せる人がいない。
ちょっと嫌なことがあっても、その場で「聞いてよ」と言える相手がいない。
ただ仕事をこなして、嫌な気持ちだけを抱えたまま帰る日が増えていく。

Gさんは「自分も早く会社を辞めたい」と思う一方で、生活のことを考えると簡単には辞められませんでした。

私はまず、Gさんの中にたまっていた愚痴やもやもやを、急いで整理しようとせず、そのまま聴くことを大切にしました。

「会社がつまらない」と感じる気持ちの奥には、ただ仕事が嫌というだけではなく、以前のように誰かと一緒に頑張りたかった寂しさもあったからです。

同年代の同僚がいたから、仕事を続けられていた

Gさんにとって、同年代の同僚たちは、ただ同じ職場で働く人というだけではありませんでした。

お昼休憩に一緒にご飯を食べながら、上司や先輩への不満を話す。
仕事終わりに「今日も疲れたね」と言い合う。
ちょっとした愚痴を共有して、「自分だけがしんどいわけじゃない」と思える。

そういう時間が、Gさんにとって大きな息抜きになっていました。

仕事そのものが楽しいわけではなくても、話せる人がいるだけで、なんとか一日を乗り切れることがあります。
嫌なことがあっても、誰かに少し聞いてもらえるだけで、気持ちが軽くなることもあります。

Gさんも、まさにそうでした。

でも、その同僚たちが何人も辞めてしまってから、職場の空気は一気に変わりました。

同じ場所に出勤しているはずなのに、前とはまったく違う場所のように感じる。
休憩時間になっても、気軽に話せる相手がいない。
仕事中に嫌なことがあっても、心の中にしまい込むしかない。

その積み重ねが、Gさんの「会社に行きたくない」という気持ちを強くしていきました。

私は、Gさんが同僚に頼りすぎていたと決めつけるのではなく、まず「その人たちがいたから頑張れていたんですね」と受け止めました。

人は、仕事内容だけで働いているわけではありません。
人間関係や安心できる会話が、毎日の支えになっていることもあります。

Gさんの場合も、仕事を続ける力の一部を、同僚とのつながりが支えていたのだと思います。

愚痴を言える相手がいないだけで、職場は一気にしんどくなる

Gさんが特につらいと話していたのは、仕事中に起きたちょっとしたことを同僚に吐き出せないことでした。

大きなトラブルが起きたわけではない。
誰かにひどいことを毎日言われているわけでもない。
でも、苦手な上司や先輩との関わりの中で、小さなストレスは少しずつたまっていきます。

その小さなストレスを、その日のうちに誰かに話せるかどうかは、とても大きいものです。

「今日こんなことがあってさ」
「それは嫌だったね」
「わかる、私もそういうの苦手」

そんな何気ないやりとりで、気持ちが落ち着くことがあります。

けれど、Gさんはそれができなくなっていました。

嫌なことがあっても、ひとりで飲み込む。
もやもやしても、誰にも言えない。
家に帰ってからも気持ちが切り替わらず、翌朝また会社に行く時間が近づくと憂鬱になる。

その繰り返しの中で、Gさんは遅刻気味になってしまう日もありました。

私は、遅刻しそうになることだけを問題として見るのではなく、その前にどれだけ気持ちが重くなっていたのかを一緒に見ていきました。

行動だけを見ると「ちゃんと行かなきゃ」と思ってしまいます。
でも、その背景には、誰にも吐き出せないしんどさや、職場で孤立しているような感覚がありました。

Gさんに必要だったのは、すぐに正解を出すことではなく、まず自分が何に疲れているのかを言葉にしていく時間だったのだと思います。

「会社で楽しく働きたい」は甘えなのか

Gさんは話の中で、こんな言葉を口にされました。

「会社で同僚と楽しく仕事したいというのは、考えが甘いのでしょうか……」

この言葉には、Gさんの迷いがそのまま表れているように感じました。

本当は、以前のように同年代の同僚たちとお昼休みや仕事終わりに愚痴を言い合って、一緒に仕事を頑張りたかった。
でも、現実には同僚たちは辞めてしまい、職場には苦手な上司や先輩がいる。
楽しく働きたいと思う自分は、子どもっぽいのではないか。
仕事なのだから、つまらなくても我慢するべきなのではないか。

そんなふうに、自分の気持ちを責めているようにも聞こえました。

私は、Gさんの「楽しく働きたい」という願いを、甘えだとは感じませんでした。

ただ、その願いが強いほど、今の職場とのギャップが苦しくなっていたのだと思います。

仕事は生活のためでもあります。
でも、毎日多くの時間を過ごす場所だからこそ、少しでも安心して話せる人がいてほしい、楽しく働きたいと思うのは自然なことです。

一方で、職場の同僚は学生時代の友達とは少し違います。
愚痴を言い合いたい人もいれば、仕事と私生活を分けたい人もいます。
仲良く働けることは素敵なことですが、相手との距離感が近くなりすぎると、期待が大きくなって苦しくなることもあります。

この時点では、Gさんに何かを直してもらうというより、まず「自分は何を求めていたのか」に気づいていくことが大切でした。

会社に行きたくない気持ちの奥には、仕事への不満だけでなく、人とのつながりを失った寂しさがありました。

「つまらない」の奥にあった、ひとりで抱える寂しさ

Gさんのお話を聴いていると、「会社がつまらない」という言葉の中には、いろいろな気持ちが重なっているように感じました。

ただ仕事が楽しくない。
苦手な上司や先輩がいる。
愚痴を言える同僚がいない。
お昼休みも、仕事終わりも、気持ちをゆるめる時間がなくなってしまった。

ひとつひとつを見れば、よくある職場の悩みのように思えるかもしれません。

でも、毎日積み重なると、朝起きた瞬間から気持ちが沈んでしまうほど、大きな負担になることがあります。

Gさんは、同年代の同僚たちがいた頃の職場を思い出しながら、「本当は以前のように、お昼休みや仕事終わりに愚痴を言い合って、一緒に仕事を頑張りたかった」と話してくださいました。

その言葉からは、仕事そのものへの不満だけではなく、「一緒に頑張る人がいなくなってしまった寂しさ」が伝わってきました。

私は、Gさんの気持ちをすぐに前向きに変えようとはしませんでした。

「仕事なんだから仕方ないですよね」と片づけるのでもなく、「辞めたほうがいいですね」と急いで方向づけるのでもなく、まずはGさんの中にたまっていた愚痴やもやもやを、そのまま言葉にしてもらうことを大切にしました。

人は、自分でも何がつらいのか分からないまま、毎日をなんとかこなしていることがあります。

「会社に行きたくない」という気持ちも、ただの甘えではなく、心が出しているサインかもしれません。

Gさんの場合も、話していくうちに、職場の人間関係に何を求めていたのか、どんな距離感で関わると苦しくなりやすいのかが、少しずつ見えてきました。

愚痴を言えないことで、気持ちの逃げ場がなくなっていた

Gさんにとって、愚痴を言う時間は、ただ不満をこぼすだけの時間ではありませんでした。

嫌なことがあったときに、「それはしんどいね」と受け止めてもらえる。
苦手な上司や先輩のことを話して、「わかる」と言ってもらえる。
仕事中に感じた小さな違和感を、その日のうちに外に出せる。

そういうやりとりがあることで、Gさんは気持ちを切り替えられていたのだと思います。

愚痴というと、あまり良くないもののように思われることもあります。

でも、安心できる相手に少し吐き出すことで、自分の中にため込まなくて済むことがあります。
言葉にすることで、「私はこれが嫌だったんだ」「本当はこうしてほしかったんだ」と気づけることもあります。

Gさんは、それまで同僚との会話の中で、自然と気持ちを整理していたのかもしれません。

けれど、その同僚たちが辞めてしまってからは、気持ちの逃げ場がなくなってしまいました。

仕事中に嫌なことがあっても、誰にも話せない。
お昼休みになっても、前のように笑い合えない。
家に帰ってからも、もやもやだけが残ってしまう。

その状態が続けば、朝になるたびに「また今日も同じ一日が始まる」と感じてしまうのも無理はありません。

私は、Gさんが話す愚痴を止めたり、正そうとしたりするのではなく、まずは安心して出せるように聴いていきました。

愚痴の中には、その人が大切にしているものが隠れていることがあります。

Gさんの場合は、「一緒に頑張れる人がほしい」「職場でも少しは楽しく過ごしたい」「ひとりで抱えたくない」という気持ちが、そこにあったように感じました。

「なんでみんな辞めちゃったんだろう」と考えてしまう日々

Gさんの頭の中では、「なんでみんな辞めちゃったんだろう……」という言葉が繰り返されていました。

一緒に働いていた同僚たちが次々と辞めていく。

その状況は、残された側にとっても大きな変化です。

もちろん、辞めた同僚たちには、それぞれの事情があったのだと思います。
転職したかった人もいたかもしれません。
働き方を変えたかった人もいたかもしれません。
職場に限界を感じていた人もいたかもしれません。

でも、Gさんにとっては、理由を頭で分かろうとしても、気持ちが追いつかない部分がありました。

一緒に愚痴を言い合っていた人たちがいなくなる。
気軽に声をかけられる相手がいなくなる。
職場に自分だけが取り残されたように感じる。

そんな寂しさが、「なんでみんな辞めちゃったんだろう」という言葉になっていたのだと思います。

私は、その言葉を聞いたとき、Gさんが同僚を責めているというより、置いていかれたような感覚を抱えているように感じました。

人間関係の変化は、仕事のやり方以上に心に影響することがあります。

同じ業務内容でも、隣に話せる人がいるかどうかで、職場の感じ方はまったく変わります。

Gさんは、自分も早く会社を辞めたいと思っていました。
でも、生活のことがあるため、すぐに辞めるわけにはいきません。

辞めたいのに辞められない。
残りたいわけではないのに、残らざるを得ない。
その間にも、毎朝憂鬱な気持ちは続いていく。

この板挟みの状態が、Gさんをさらに苦しくさせていました。

だからこそ私は、「辞めるか続けるか」の前に、今Gさんがどんな寂しさや不安を抱えているのかを丁寧に整理していくことが必要だと感じました。

仕事のつらさだけでなく、人との距離感も見えてきた

Gさんのお話を聴いていく中で、少しずつ見えてきたことがありました。

それは、Gさんが職場の同僚を、学生時代の友達のような存在として感じていたことです。

一緒に愚痴を言う。
お昼休みに気軽に話す。
仕事終わりにも気持ちを共有する。
「一緒に頑張ろうね」と支え合う。

そうした関係は、とても心強いものです。

ただ、職場の同僚は、友達とまったく同じではありません。

もちろん、同僚と仲良くなることが悪いわけではありません。
職場に気の合う人がいることは、大きな支えになります。
でも、相手も仕事をしに来ている以上、人によって求める距離感は違います。

愚痴を言い合いたい人もいれば、できるだけ仕事の話だけにしたい人もいます。
仲良くしたい日もあれば、疲れていてひとりで過ごしたい日もあります。
同じ職場にいても、人それぞれ心地よい関わり方は違います。

Gさんは、同僚たちと楽しく働きたいという気持ちが強かった分、その関係がなくなったときの落差も大きかったのだと思います。

私は、Gさんに「会社の同僚は学生時代の友達とは少し違うので、少し境界線が必要だったかもしれませんね」とお伝えしました。

これは、Gさんの考えが間違っているという意味ではありません。

むしろ、Gさんが人とのつながりを大切にする方だからこそ、職場でも近い関係を求めていたのだと思います。

ただ、そのつながりに支えられすぎると、相手がいなくなったときに、自分の居場所まで失ったように感じてしまうことがあります。

Gさんはその話を聞いて、「そうですね、確かに、学生気分がまだ抜けていなかったです」と話されました。

その言葉は、自分を責めるためのものではなく、これからの働き方や人との距離感を考えるための大切な気づきだったように思います。

職場の人間関係に求めていたものを整理していく

Gさんのお話を聴いていく中で、少しずつ見えてきたのは、職場そのものへの不満だけではありませんでした。

もちろん、苦手な上司や先輩がいることは大きなストレスです。
毎日顔を合わせる相手だからこそ、小さな言動にも気持ちが削られてしまうことがあります。

けれどGさんが一番しんどいと感じていたのは、仕事中に起きたちょっとしたことを同僚に吐き出せなくなったことでした。

以前は、同年代の同僚たちとお昼休みや仕事終わりに愚痴を言い合いながら、気持ちを切り替えていました。
嫌なことがあっても、「わかるよ」と言ってくれる人がいる。
「今日も大変だったね」と笑い合える人がいる。

その時間があったから、仕事そのものがしんどくても、なんとか続けられていたのだと思います。

でも、同僚たちが次々と辞めてしまったことで、Gさんはその支えを失ってしまいました。

そこで私は、Gさんに「相談者さんの働く目的を一緒に整理しませんか」とお伝えしました。

今の職場を続けるか、辞めるか。
楽しく働ける職場を探すのか、生活の安定を優先するのか。
職場の人とどのくらい近い距離で関わりたいのか。

すぐに答えを出す必要はありません。

ただ、自分が仕事に何を求めているのかを知らないまま次の職場に移ると、また同じように苦しくなる可能性があります。

Gさんの場合も、「同僚と楽しく働きたい」という願いは大切なものでした。
けれど、その願いが強くなりすぎると、職場の人間関係に期待しすぎてしまい、相手との距離感で傷つきやすくなることもあります。

だからこそ、職場に何を求めるのか。
人とのつながりをどこまで仕事の中に置くのか。
ひとつずつ言葉にしていくことが、次の一歩につながると感じました。

仕事を続ける理由と、辞めたい気持ちは同時にあっていい

Gさんは「自分も早く会社を辞めたい」と感じていました。

苦手な上司や先輩がいる。
同僚たちは辞めてしまった。
職場に行ってもつまらない。
毎朝、出勤前になると憂鬱になる。

そう考えると、辞めたいと思うのは自然なことだったと思います。

一方で、Gさんには生活がありました。

家賃や食費、毎月の支払い。
次の仕事がすぐに見つかるかどうかの不安。
勢いで辞めてしまったあとに、自分が困るかもしれないという現実。

そのため、辞めたいと思っていても、すぐに退職を選べるわけではありませんでした。

この「辞めたいけれど辞められない」という状態は、とても苦しいものです。

気持ちだけを見れば、もう行きたくない。
でも現実を見ると、簡単には辞められない。
その間で揺れ続けると、自分が弱いように感じたり、決められない自分を責めたりしてしまうことがあります。

私は、Gさんに対して「辞めたいと思うのはだめ」とも、「すぐ辞めたほうがいい」とも言いませんでした。

まず大切なのは、辞めたい気持ちと、生活のために続けなければならない現実の両方を認めることだと思ったからです。

人の気持ちは、ひとつだけではありません。

会社に行きたくない。
でも収入は必要。
今の職場はつまらない。
でも次の職場でもうまくいくか不安。
同僚と楽しく働きたい。
でも職場の人に期待しすぎるのも苦しい。

こうした気持ちは、どれかひとつに絞らなくてもいいのです。

まずは、矛盾しているように見える気持ちをそのまま並べてみる。
そのうえで、「今の自分にとって何が一番大事なのか」を見ていく。

Gさんにとっても、退職するかどうかをすぐに決める前に、自分の中にある気持ちを整理することが必要な時間でした。

「楽しい職場」を求める前に、自分にとっての働く目的を考える

Gさんは、本当は以前のように、同年代の同僚たちとお昼休みや仕事終わりに愚痴を言い合って、一緒に仕事を頑張りたいと思っていました。

その願いは、とても自然なものです。

職場は一日の多くの時間を過ごす場所です。
どうせ働くなら、少しでも楽しく働きたい。
気軽に話せる人がいてほしい。
嫌なことがあったときに、ひとりで抱え込まずに済む環境がほしい。

そう思うこと自体は、決して悪いことではありません。

ただ、楽しい職場を求める気持ちだけが大きくなると、職場の人間関係に振り回されやすくなることもあります。

たとえば、仲の良い同僚がいるときは頑張れる。
でも、その人が辞めると、一気に仕事へのやる気がなくなる。
誰かと愚痴を言い合えると安心する。
でも、話せる相手がいないと、自分だけが取り残されたように感じる。

そうなると、仕事を続ける土台が、職場の人間関係に大きく左右されてしまいます。

私はGさんと一緒に、「自分は何のために働いているのか」を整理していくことを提案しました。

生活のため。
経験を積むため。
将来やりたいことにつなげるため。
自分に合う働き方を見つけるため。
人と関わりながら、無理なく社会とつながるため。

働く目的は、人によって違います。
ひとつでなくてもいいし、途中で変わってもいいものです。

Gさんの場合、「楽しく働きたい」という気持ちの奥には、「ひとりで頑張るのがつらい」「誰かと一緒に乗り越えたい」という思いがありました。

その思いを大切にしながらも、職場の人だけに支えを置きすぎないこと。
職場以外にも気持ちを吐き出せる場所を持つこと。
仕事を続ける理由を、人間関係だけにしないこと。

そうした視点が、次の職場を考えるうえでも大切になると感じました。

同僚との距離感を見直すことは、人とのつながりを諦めることではない

Gさんは、職場の同僚を学生時代の友達のように感じていたことに気づきました。

その気づきは、少し寂しさもあるものだったと思います。

学生時代の友達のように、気軽に愚痴を言い合いたい。
一緒にお昼を食べて、笑いながら気持ちを切り替えたい。
仕事終わりに「今日も頑張ったね」と言い合いたい。

そういう関係を職場で持てたら、毎日はたしかに心強くなります。

でも、同僚は友達とまったく同じではありません。

職場には、いろいろな人がいます。
愚痴を言うことで気持ちが楽になる人もいれば、愚痴を聞くことで疲れてしまう人もいます。
休憩時間に誰かと話したい人もいれば、ひとりで静かに過ごしたい人もいます。

どちらが正しい、間違っているという話ではありません。

ただ、それぞれに心地よい距離感が違うということです。

私はGさんに、同僚との間に少し境界線が必要だったかもしれないとお伝えしました。

境界線というと、冷たいもののように感じる方もいるかもしれません。
でも本来は、人との関係を切るためのものではなく、無理なくつながるためのものです。

近づきすぎて苦しくなるなら、少し距離を置く。
相手に全部受け止めてもらおうとするのではなく、自分でも気持ちを整える方法を持つ。
職場では話せる範囲で話し、深い気持ちは別の安心できる場所で出す。

そうすることで、人とのつながりを保ちながら、自分の心も守りやすくなります。

Gさんはこの話を聞きながら、「そうですね、確かに、学生気分がまだ抜けていなかったです」と言葉にされました。

その言葉は、自分を責めるものではなく、これからの人との関わり方を見直す入口だったように感じます。

職場で楽しく働きたい気持ちは、大切にしていい。
でも、その楽しさを同僚だけに頼りすぎなくてもいい。

その両方を持てるようになることが、Gさんにとって次の働き方を考えるヒントになっていきました。

退職を選んだあとに見えてきた、次の職場で大切にしたいこと

Gさんはその後、やはり今の職場をつまらないと感じる気持ちが変わらず、しばらくして退職を選びました。

退職と聞くと、「続けられなかった」「逃げてしまった」と感じる方もいるかもしれません。

でも私は、Gさんの選択をそうは受け止めませんでした。

毎朝会社に行く前に憂鬱になり、考えるたびにため息が出て、遅刻気味になってしまうほど心が重くなっていた。
苦手な上司や先輩がいる中で、以前のように気持ちを吐き出せる同僚もいなくなっていた。

その状態で働き続けることは、Gさんにとってかなり大きな負担だったと思います。

もちろん、退職すればすべてが解決するわけではありません。

次の職場へ転職しても、また同じように「話せる人がいない」「職場がつまらない」「同僚との距離感が難しい」と感じる可能性はあります。

だからこそ、今回の相談では、ただ退職するかどうかだけではなく、Gさんが職場に何を求めていたのかを一緒に整理することを大切にしました。

同年代の同僚と楽しく働きたい。
愚痴を言い合いながら、一緒に頑張りたい。
職場にも、安心して話せる人がいてほしい。

その願いは、決して悪いものではありません。

ただ、職場の人間関係に支えを置きすぎると、その関係が変わったときに、自分の居場所までなくなったように感じてしまうことがあります。

Gさんにとって今回の経験は、「自分はどんな環境なら働きやすいのか」「人との距離感をどう保つと苦しくなりにくいのか」を考えるきっかけになったのだと思います。

辞めることは終わりではなく、自分を知るきっかけになる

Gさんは、最終的に退職を選びました。

この選択には、いろいろな気持ちがあったと思います。

ほっとした気持ち。
これで毎朝の憂鬱から少し離れられるという安心。
一方で、「次の職場でも同じことになったらどうしよう」という不安もあったかもしれません。

仕事を辞めるとき、人はどうしても自分を責めやすくなります。

もっと我慢できたのではないか。
自分が甘かったのではないか。
人間関係に期待しすぎたのではないか。
会社で楽しく働きたいなんて、子どもっぽかったのではないか。

Gさんも、「学生気分がまだ抜けていなかったです」と話されていました。

でも、その気づきは自分を責めるためのものではありません。

自分は職場にどんなつながりを求めやすいのか。
どんな人間関係があると安心できるのか。
どこから先は、相手に期待しすぎると苦しくなるのか。

そうしたことを知るための、大切な材料だったと思います。

退職という選択は、必ずしも失敗ではありません。

働く中で心が苦しくなったとき、自分に合わない環境から離れることが必要な場合もあります。
ただし、離れたあとに「何がつらかったのか」を振り返らないままだと、次の職場でも似たような場面で苦しくなることがあります。

だからこそ私は、Gさんが退職を選んだことを責めるのではなく、その経験から何を持ち帰れるかを一緒に考えたいと思いました。

辞めたことだけを見るのではなく、そこに至るまでの気持ちを丁寧に見ていく。

その時間が、次の働き方を少し楽にするヒントになることもあります。

次の職場では、同僚との距離感を少しだけ意識する

Gさんにとって、同僚とのつながりは大きな支えでした。

お昼休みに愚痴を言い合う。
仕事終わりに気持ちを共有する。
「今日も大変だったね」と言い合える。

そういう関係があることで、仕事のしんどさを乗り越えられていたのだと思います。

けれど、その支えが大きかった分、同僚たちが辞めてしまったときの寂しさも強くなりました。

次の職場でも、気の合う人ができるかもしれません。
話しやすい同僚に出会えるかもしれません。
仕事の愚痴を分かち合える相手がいると、毎日はきっと楽になります。

ただ、その関係だけに支えを置きすぎると、また同じように苦しくなる可能性があります。

相手が異動する。
退職する。
忙しくなって話す時間が減る。
自分とは違う距離感を望んでいると分かる。

職場の人間関係は、変わることがあります。

だからこそ、次の職場では「仲良くなりたい」という気持ちを大切にしながらも、少しだけ距離感を意識できるとよいのかもしれません。

たとえば、愚痴を話す相手を職場の同僚だけに限定しない。
休憩時間を誰かと話す日もあれば、ひとりで整える日もつくる。
同僚と仲良くなっても、相手のペースや考え方も尊重する。
仕事の人間関係と、学生時代の友達のような関係は少し違うと覚えておく。

これは、人と距離を置きなさいという意味ではありません。

むしろ、長く心地よく関わるための工夫です。

近すぎて苦しくなる前に、ほどよい距離を見つける。
相手に期待しすぎて傷つく前に、自分の気持ちを置ける場所を複数持っておく。

その視点があるだけで、次の職場での人間関係は少し楽になるかもしれません。

会社に行きたくない朝は、自分の心のサインかもしれない

毎朝、会社に行く前に憂鬱になる。

この状態が続くと、「自分は社会人としてだめなのかな」「みんな我慢しているのに、自分だけ弱いのかな」と思ってしまう方もいるかもしれません。

でも、会社に行きたくない朝には、何かしらのサインが隠れていることがあります。

仕事量が多すぎる。
人間関係に疲れている。
苦手な上司や先輩との関わりで緊張している。
愚痴や不満を吐き出せる場所がない。
職場に安心できる人がいない。
自分の働く目的が分からなくなっている。

Gさんの場合も、ただ「仕事が嫌」というだけではありませんでした。

同僚たちが辞めてしまった寂しさ。
以前のように愚痴を言い合えないしんどさ。
苦手な上司や先輩がいる職場で、気持ちの逃げ場がない苦しさ。
そして、「会社で同僚と楽しく仕事したいと思うのは甘いのかな」という迷い。

いろいろな感情が重なって、朝の憂鬱につながっていました。

だからこそ、会社に行きたくない自分をすぐに責めなくていいのだと思います。

大切なのは、「なぜ行きたくないのか」を少しずつ言葉にしてみることです。

仕事そのものがつらいのか。
人間関係がしんどいのか。
本当は誰かに話を聞いてほしいのか。
職場に楽しさやつながりを求めすぎて苦しくなっているのか。
生活のために続けたい気持ちと、もう辞めたい気持ちの間で揺れているのか。

答えはすぐに出なくても大丈夫です。

ただ、自分の心が何に疲れているのかを知るだけでも、次の一歩は変わっていきます。

Gさんのように、退職を選ぶこともあるかもしれません。
今の職場で距離感を見直すこともあるかもしれません。
職場以外に気持ちを吐き出せる場所をつくることが必要な場合もあります。

どの選択になったとしても、自分の気持ちを置き去りにしないこと。

会社に行きたくない朝は、弱さではなく、「少し立ち止まって見てほしい」という心からのメッセージなのかもしれません。

会社に行きたくない朝は、ひとりで抱え込まなくていい

毎朝、会社に行く前に気持ちが重くなる。
職場に行っても楽しくない。
話せる同僚がいなくなって、ちょっとした愚痴も吐き出せない。

そんな日が続くと、「自分が甘いのかな」「みんな我慢しているのに」と、自分を責めてしまうことがあります。

でも、会社に行きたくない気持ちには、ちゃんと理由があることも多いです。

人間関係の疲れ。
職場での孤独感。
苦手な上司や先輩への緊張。
以前のように誰かと一緒に頑張れなくなった寂しさ。

その気持ちを無理に消そうとしなくても大丈夫です。

まずは、「何がつらいのか」「本当はどう働きたいのか」を、少しずつ言葉にしていくことから始めてみてください。

今の職場を続けるのか、離れるのか。
人との距離感を見直すのか。
職場以外にも気持ちを整えられる場所を持つのか。

答えはすぐに出なくてもかまいません。

大切なのは、つらさを我慢だけで終わらせず、自分の心の声に気づいてあげることです。

「この気持ちを一度整理してみたい」
「誰かに話しながら考えたい」

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ひとりで抱え込まず、あなたのペースで気持ちを整理する時間を持ってみてください。

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