【相談事例5】30代女性:母親との共依存
ご訪問ありがとうございます。
リ・ハート代表カウンセラーの佐藤です。
こちらで挙げる相談事例は、特定の個人の相談内容とアプローチ内容、その結果を掲載しているものではなく、特定の個人のことと分からないように配慮した上で記載しています。
ただ、特定の個人のことにならないようにすると、どうしても不特定多数の方が「自分のことかも」と感じることがあるかもしれません。それだけ、個人的な背景を除けば相談内容自体は似ているものが多いためです。
リ・ハートにはこういう相談が多いんだ、というのを知ることで、自分自身の悩みを相談するのに適しているかどうかの判断にお役立て頂ければ幸いです。
投稿者プロフィール
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【経歴】
・キャリアカウンセラー15年
・心理カウンセラー10年
※相談件数10,000件以上
【主な相談内容】
1.ストレス管理とメンタルケア
・日々のストレスやプレッシャーにどう対応すれば良いか。
・仕事や家庭でのストレス解消法。
2.自己理解と自己成長
・自己肯定感を高めたい。
・自分の強みや価値観を明確にしたい。
3.人間関係の悩み
・職場や家庭でのコミュニケーションの改善。
・対人関係における不安や緊張感への対処法。
4.不安や恐怖の克服
・予期不安や強い緊張感に悩んでいる。
・パニック障害や全般性不安障害のケア。
5.うつ症状や気分の浮き沈み
・やる気が出ない、気分が落ち込みがち。
・抑うつ状態から抜け出したい。
6.人生の転機や変化への対応
・キャリアチェンジや子育てなど、ライフイベントへの適応。
・新しい環境への不安や戸惑い。
7.恋愛や夫婦関係の悩み
・パートナーシップの問題解決。
・自分の感情や価値観をどう伝えるべきか。
8.自己批判やネガティブ思考の改善
・自分を責めすぎる傾向を変えたい。
・過去のトラウマや後悔にとらわれず前向きに生きる方法。
9.家族関係や親子間の問題
・子育ての悩み。
・親や家族との関係性の見直し。
10.生きる意味や自己実現の探求
・人生の目的を再確認したい。
・自分らしい生き方を見つけるサポート。
【アプローチ方法】
1.傾聴を重視したカウンセリング
・クライアントの気持ちや考えを尊重し、安心して話せる場を提供します。
・言葉だけでなく表情や態度も大切に、深いレベルで共感することを心がけています。
2.クライアント中心療法
・クライアント自身の中にある解決の糸口を引き出すサポートを行います。
・「どうしたいか」「何を感じているか」を一緒に探るプロセスを大切にします。
3.認知行動療法(CBT)
・ネガティブな思考や行動パターンを明確にし、それを建設的なものに変えるお手伝いをします。
・小さな行動目標を設定し、実際の生活に役立つ具体的な変化を目指します。
4.ナラティブセラピー
・クライアント自身のストーリーを紡ぎ直し、ポジティブな視点で捉え直すプロセスを支援します。
・過去の経験を成長や学びとして活用する力を引き出します。
5.対話を通じた柔軟なサポート
・一人ひとりのニーズに合わせて柔軟にアプローチを変えます。
・言葉だけでなく非言語的な表現(声のトーンや間合い、表情やしぐさなど)にも焦点を当てる場合があります。
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目次
相談プロファイル
○利用サービス:電話カウンセリング
○サービス利用期間:半年
○利用頻度:月に数回
○30代女性
○仕事:OL
○相談内容:自分の要求を押し付けてくる母親にうんざりしているが、実家を出て一人暮らしをしても実家にいる時間が長くなり、結局実家に帰ってしまう。母親は60代になっており健康面での不安も少しずつ出てきており心配な面もあるが、それよりも親離れできていないような、母親なしでは生きていけないような気がして今後が心配。母親が亡くなったら私はどうなるんだろうとも思う。
電話カウンセリングアプローチ
まずは母親との関係性の中での愚痴をしっかりと聴く。その中でご相談者様自身の想いを聴く。最初は母親に対して憎しみであったり鬱陶しいと感じる感情を吐き出す。
そして、そう感じるようになったのはいつ頃かを確認すると、20代になってからと。しかし、話を聴いていくと、幼少期からずっと母親の希望を押し付けられていたことが分かる。そして、母親の言うことを聞かないといけない、母親の存在が絶対ということが潜在意識の中に刷り込まれていることに気づく。つまり、20代になって違和感を感じるようになったが、実は幼少期からすでにそうであったと。
ここからは今後の母親との接し方について一緒に考える。一気に母親と離れることはできないし、望んでいない。そして、母親のことが嫌いかというとそうではないという気持ちも確認。母親がこれから変わってくれることはあまり期待できないので、母親の発言や行動を客観的にみることができるように、第三者の視点を意識することを提案。
まだまだ衝突も多いが、少しずつ母親との適切な距離感を掴めつつあるよう。
電話カウンセリングアプローチのポイント
母娘による共依存は程度の違いはあれど非常に多いケースです。発端は母親が自分ができなかったことを娘にさせようとする、自分自身と重ね合わせて子育てをしていることです。
もちろん、自分自身と重ね合わせて自分の親の子育てを参考にするのは問題ありませんが、参考にしているのか、それとも自己実現できなかったことを娘で実現しようとしているのか、によって違ってきます。
そして、母親の理想を押し付けられた娘は、今度は自分の娘に同じようにしていく、共依存の連鎖が発生します。断ち切るためには、母親との関係性に客観的視点を持ち込むことです。客観的視点が加われば、同一視することがなくなるため、依存状態から抜け出しやすくなります。
ただ、長年の関係をすぐに変えることはできません。カウンセリングを受けながらゆっくりと母親との関係性を見つめ直していくことが大切です。