コロナ禍の学生生活は人間関係に影響した?対面の会話に戸惑う理由と向き合い方

「LINEなら普通に話せるのに、直接会うと何を話せばいいかわからない」「職場で雑談を求められても、何を話せばいいのか戸惑ってしまう」
そんな経験をしたことはありませんか。
今の20代のなかには、中学・高校・大学などの学生時代に、新型コロナウイルスの感染拡大を経験した人もいます。
学校行事の中止やオンライン授業、マスクを着用して過ごす日々。友人と何気ない雑談をしたり、相手の表情を見ながら会話をしたりする機会が、それまでとは違う形になった人もいるでしょう。
学生時代は、友人との会話や意見のぶつかり合い、ちょっとした気まずさなどを経験しながら、人との関わり方を学んでいく時期でもあります。
そうした経験の機会が変化したことで、社会人になってから対面でのコミュニケーションに戸惑いを感じる人がいるのかもしれません。
例えば、挨拶のあとに何を話せばよいかわからない、相手との距離をどのように縮めればよいのか迷う、電話や対面でのやり取りに緊張するなど、日常のさまざまな場面で難しさを感じることがあります。
ただし、コロナ禍を経験したからといって、コミュニケーションが苦手になるわけではありません。
オンラインでの交流を通じて友人関係を深めたり、文字だからこそ相手の気持ちを考えながら伝える工夫を身につけたりした人もいるでしょう。
また、会話への苦手意識には、性格やこれまでの経験、周囲の環境など、さまざまな要因が関係している可能性があります。
大切なのは、経験できなかったことを悔やんだり、自分のコミュニケーション能力を否定したりすることではありません。
これまでの経験を自分の特徴として理解しながら、これからの人との関わり方を少しずつ広げていくことです。
この記事では、コロナ禍の学生生活がコミュニケーション経験に与えた可能性のある影響を整理しながら、対面での会話に戸惑う理由や、職場・友人関係で起こりやすいすれ違い、そして自分らしいコミュニケーションを育てるヒントを紹介します。

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投稿者プロフィール

- 心理カウンセラー
-
ストレス・不安・人間関係・自己否定などの悩みを、安心して話せる対話から整理し、考え方のクセや気持ちのパターンを一緒に見つけていく心理カウンセラーです。
■経歴・資格
産業カウンセラー。
人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして転職相談に携わり、仕事やキャリア、職場の人間関係など、さまざまな相談に対応してきました。
現在はオンラインを中心に、ストレス、不安、人間関係、自己肯定感、自己否定、HSP、仕事やキャリア、本音を言えない悩みなどの相談を受けています。
■得意な相談
・ストレス・不安・気分の落ち込み
・職場・家族・恋愛などの人間関係
・自己肯定感の低さ・自己否定
・HSP・繊細さによる生きづらさ
・仕事・キャリアの悩み
・本音が言えない、自分の気持ちが分からない悩み
■大切にしていること
まずは、否定されず安心して本音を話せることを大切にしています。
話を聴くだけで終わるのではなく、対話を通して気持ちを整理し、自分では気づきにくい「考え方のクセ」や、ストレス・不安が強くなるパターンを一緒に見つけていきます。
来談者中心療法の考え方を大切にしながら、必要に応じて認知行動療法(CBT)の考え方も取り入れています。
「こんなことで相談していいのかな」「うまく話せるか分からない」という段階でも大丈夫です。話がまとまっていなくても、安心してお話しください。
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目次
- ○ コロナ禍で学生生活のコミュニケーションはどう変わった?
- ・休み時間の雑談や学校行事など、人と関わる機会が変化した
- ・マスク生活では、相手の表情が見えにくい場面もあった
- ・オンラインでの交流も、人間関係を学ぶ大切な経験になっている
- ○ 対面の会話に戸惑いを感じるのはなぜ?
- ・初対面の人との雑談や沈黙に緊張してしまう
- ・相手の表情や声のトーンを気にすると、何を話せばいいかわからなくなる
- ・意見の違いや気まずい場面に、どう対応すればよいかわからない
- ○ 社会人になって感じやすいコミュニケーションのすれ違い
- ・職場で挨拶や雑談を求められて戸惑うことがある
- ・同僚や友人と、どのように距離を縮めればよいかわからない
- ・自分とは違う会話の進め方に、違和感を覚えることもある
- ○ これから自分らしいコミュニケーションを育てる方法
- ・短い挨拶や何気ない会話から、少しずつ関わり方を広げる
- ・相手の反応を決めつけず、気持ちを確かめてみる
- ・自分の得意な伝え方を活かしながら、選択肢を増やしていく
- ○ まとめ|コロナ禍の経験を否定せず、これからの関わり方を見つけよう
コロナ禍で学生生活のコミュニケーションはどう変わった?

「友達と何気なく話していた時間が、いつの間にかなくなっていた」「学校ではマスクをしているのが当たり前だった」
コロナ禍に学生生活を送った人のなかには、そんな記憶が残っている人もいるでしょう。
学校生活は、授業で知識を学ぶだけでなく、友人との雑談や学校行事、ちょっとした意見の違いなどを通じて、人との関わり方を経験する場所でもあります。
感染対策によって生活環境が変化したことで、そうした交流の機会や方法にも違いが生まれました。
ただし、すべての学生が同じ経験をしたわけではありません。オンラインでの交流が増えた人もいれば、身近な友人との関係を深めた人もいるでしょう。
ここでは、コロナ禍の学生生活で変化したコミュニケーションの機会について、3つの視点から考えてみます。
休み時間の雑談や学校行事など、人と関わる機会が変化した
学生時代を振り返ると、授業以外の時間に友人と何気ない話をした記憶はありませんか。
休み時間に好きな音楽の話をしたり、放課後に友人と寄り道をしたり、文化祭や体育祭の準備で意見がぶつかったり。
こうした経験は、楽しい思い出になるだけでなく、人との関わり方を知る機会にもなります。
例えば、友人との会話が思ったほど盛り上がらなかったとき、別の話題に変えてみる。意見が違ったとき、自分の考えを伝えながら相手の話も聞いてみる。
そんな小さなやり取りを通じて、相手との距離感や会話の進め方を少しずつ経験していくことがあります。
しかし、コロナ禍では休校や学校行事の中止、交流機会の制限などによって、こうした場面が少なくなった人もいました。
その結果、初対面の相手との雑談や、複数人での会話に慣れる機会が限られた人もいるかもしれません。
ただ、それだけで現在のコミュニケーションの得意・不得意が決まるわけではありません。
大切なのは、経験できなかったことを問題にするのではなく、これまでどのような人との関わり方を経験してきたのかを振り返ることです。
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マスク生活では、相手の表情が見えにくい場面もあった
人と話すとき、私たちは言葉だけでなく、相手の表情や声のトーン、仕草などからもさまざまな情報を受け取っています。
例えば、友人が「大丈夫だよ」と言ったとき、笑顔で話しているのか、少し困った表情をしているのかによって、受ける印象が変わることがあります。
しかし、マスクを着用した生活では、口元の動きや表情の一部が見えにくくなる場面がありました。
そのため、相手が笑っているのか、困っているのか、どのような気持ちで話しているのかを判断しにくいと感じた人もいるかもしれません。
また、自分の表情が相手に伝わりにくいと感じ、声のトーンや言葉の選び方を意識するようになった人もいるでしょう。
一方で、マスクをしていても、目元の表情や声、会話の内容から相手の気持ちを感じ取ることはできます。
そのため、マスク生活を経験したからといって、相手の気持ちを理解する力が低くなったと決めつけることはできません。
大切なのは、コミュニケーションには言葉以外にもさまざまな情報が関係していると知ることです。
相手の表情だけで気持ちを判断するのではなく、言葉や状況にも目を向けながら、必要に応じて確認してみる。
そんな関わり方も、お互いの理解を深める方法の一つになるのではないでしょうか。
オンラインでの交流も、人間関係を学ぶ大切な経験になっている
コロナ禍では、対面での交流が制限される一方で、LINEやSNS、オンライン授業などを通じて人とつながる機会もありました。
友人と直接会えないとき、LINEで近況を伝え合ったり、オンラインゲームを通じて会話を楽しんだりした人もいるでしょう。
文字でのやり取りには、自分の気持ちを整理してから伝えられるという特徴があります。
例えば、対面ではうまく言葉にできない気持ちも、メッセージなら落ち着いて考えながら伝えられるかもしれません。
また、相手の文章を読み返すことで、言葉の意味を考えたり、伝え方を工夫したりする機会にもなります。
こうした経験も、人との関わり方を学ぶ大切な機会だったと考えられます。
ただし、文字でのコミュニケーションと対面での会話では、求められる対応が異なる部分もあります。
LINEなら返信する前に考える時間がありますが、対面では相手の表情や声を受け取りながら、その場で言葉を返すことが多くなります。
そのため、文字でのやり取りに慣れていても、対面になると戸惑いを感じることがあるかもしれません。
しかし、それはオンラインでの経験に価値がなかったということではありません。
自分の気持ちを文章にすることや、相手の言葉を丁寧に受け止めることも、コミュニケーションの大切な力です。
これまで身につけてきた伝え方を活かしながら、対面での会話も少しずつ経験していく。
そのように考えることで、過去の学生生活を否定せず、これからの人間関係を前向きに捉えられるのではないでしょうか。
対面の会話に戸惑いを感じるのはなぜ?

「LINEなら自然に話せるのに、直接会うと何を話せばいいかわからない」「相手の表情や反応が気になって、会話に集中できない」
そんな経験をしたことはありませんか。
対面でのコミュニケーションには、文字でのやり取りとは違った特徴があります。
相手の表情や声のトーン、その場の雰囲気を感じ取りながら会話を進めるため、慣れていない場面では戸惑うこともあるでしょう。
特に、学生時代に対面での交流機会が限られていた人のなかには、社会人になってから初めて経験するコミュニケーションに難しさを感じる人もいるかもしれません。
ここでは、対面の会話で戸惑いやすい3つの場面について考えてみます。
初対面の人との雑談や沈黙に緊張してしまう
初めて会った人と話すとき、「何を話せばいいんだろう」「沈黙になったら気まずいな」と感じることはありませんか。
例えば、職場の休憩時間に先輩から「昨日は何してたの?」と聞かれたとします。
質問には答えられても、そのあと何を話せばいいかわからず、会話が終わってしまうことがあるかもしれません。
LINEなら、返信する前に話題を考えたり、少し時間を置いたりすることができます。しかし、対面ではその場で言葉を返すことが多いため、焦ってしまう場合があります。
また、雑談には必ずしも明確な目的や結論がありません。
そのため、必要な情報を伝えることに慣れている人にとっては、「何のためにこの話をしているんだろう」と疑問に感じることもあるでしょう。
ただ、雑談は面白い話をするためだけのものではありません。
「今日は暑いですね」「お休みはゆっくりできましたか?」といった何気ない会話が、お互いに話しかけやすい雰囲気をつくることもあります。
もちろん、無理に会話を盛り上げたり、沈黙を埋めようとしたりする必要はありません。
「そうなんですね」「私は家でゆっくりしていました」など、短い返事から始めてもよいのです。
会話を上手に続けることよりも、少しずつ人と話す経験を重ねていくことが、自分に合ったコミュニケーションを見つけるきっかけになるのではないでしょうか。
相手の表情や声のトーンを気にすると、何を話せばいいかわからなくなる
対面で話しているとき、相手の表情が少し変わっただけで、「何か変なことを言ったかな」「怒っているのかな」と不安になることはありませんか。
文字でのやり取りでは、相手の表情や声が直接伝わらないことが多いため、文章の内容を中心に考えることができます。
一方、対面では言葉だけでなく、表情や視線、声のトーン、話すタイミングなど、さまざまな情報が同時に伝わってきます。
例えば、自分が話している途中で相手が少し黙ったとします。
その沈黙を「つまらないと思われたのかな」と受け止める人もいれば、「次に何を話そうか考えているのかな」と感じる人もいるでしょう。
しかし、実際に相手が何を考えているのかは、その反応だけではわかりません。
コロナ禍のマスク生活などによって、表情の一部が見えにくい環境で過ごした経験が、対面での反応の受け取り方に関係している人もいるかもしれません。
ただし、こうした戸惑いはコロナ禍を経験した人だけに起こるものではありません。
大切なのは、相手の表情から気持ちを正確に読み取ろうとしすぎないことです。
わからないときには、「今の説明、わかりにくくなかったですか?」などと確認してみることもできます。
相手の反応を気にすることは、相手を大切にしたい気持ちの表れでもあります。
その気持ちを否定せず、必要以上に考えすぎない関わり方を見つけていきましょう。
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意見の違いや気まずい場面に、どう対応すればよいかわからない
友人や同僚と意見が違ったとき、どのように伝えればよいかわからなくなることはありませんか。
例えば、職場で先輩から「この方法で進めてみて」と言われたものの、自分は別の方法のほうが効率的だと考えていたとします。
そんなとき、「反対したら失礼かな」「相手を嫌な気持ちにさせてしまうかもしれない」と考え、自分の意見を伝えられなくなることもあるでしょう。
反対に、自分では普通に意見を伝えたつもりでも、相手から強い言い方だと受け取られてしまう場合もあります。
人との関わり方を学ぶ機会には、楽しい会話だけでなく、意見の違いや誤解、気まずさを経験することも含まれます。
学生時代にそうしたやり取りを経験する機会が限られていた人のなかには、社会人になってから戸惑う場面があるかもしれません。
ただし、対面での交流経験が少ないからといって、相手の気持ちを理解できないわけではありません。
意見が違うときには、「そういう考え方もありますね。私はこう思ったのですが、どうでしょうか」と、自分の考えと相手への配慮を両方伝える方法もあります。
また、少し気まずい雰囲気になったとしても、それだけで人間関係が壊れてしまうとは限りません。
必要に応じて説明し直したり、相手の考えを聞いたりすることで、お互いの理解が深まる場合もあります。
コミュニケーションは、最初からうまくできなければいけないものではありません。
思うように話せなかった経験も含めて振り返りながら、次はどのような伝え方ができそうかを考えていく。
その積み重ねが、自分らしく人と関わるための選択肢を増やしてくれるのではないでしょうか。
社会人になって感じやすいコミュニケーションのすれ違い

「仕事の話はできるのに、休憩時間の雑談が苦手」「先輩や同僚と、どこまで親しく接していいのかわからない」
社会人になってから、そんな戸惑いを感じたことはありませんか。
職場では、仕事に必要な連絡だけでなく、挨拶や雑談、相手の状況に合わせた会話など、さまざまなコミュニケーションが求められることがあります。
学生時代に対面での交流機会が限られていた人のなかには、こうしたやり取りを新しく経験するなかで、難しさを感じる人もいるかもしれません。
ただし、これは特定の世代だけに起こる問題ではありません。職場の文化やこれまでの経験、個人の価値観によっても、会話に対する考え方は異なります。
ここでは、社会人になってから感じやすい3つのすれ違いについて考えてみましょう。
職場で挨拶や雑談を求められて戸惑うことがある
朝、職場に着いたとき、先輩から「おはよう。今日も暑いね」と声をかけられたとします。
「おはようございます」と返すことはできても、そのあとの会話をどう続ければよいのかわからない。
あるいは、「暑いのはわかっているのに、なぜわざわざ話すんだろう」と疑問を感じることもあるかもしれません。
特に、必要な情報を短く伝えることに慣れている場合、用件のない会話に意味を感じにくいことがあります。
しかし、職場での挨拶や雑談には、情報交換以外の役割もあります。
例えば、「おはようございます」という一言が、相手に自分の存在を知らせたり、話しかけやすい雰囲気をつくったりするきっかけになる場合があります。
また、休憩時間の何気ない会話から、相手の人柄や考え方を少しずつ知ることもあるでしょう。
もちろん、雑談が得意だから仕事ができるわけでも、雑談が苦手だから人間関係に問題があるわけでもありません。
仕事の効率を大切にすることも、相手の時間を尊重する一つの方法です。
ただ、自分にとって必要のない会話でも、相手にとっては関係を築くための大切な時間になっている可能性があります。
まずは「そうですね、今日は暑いですね」と短く返すだけでも十分です。
無理に話題を広げようとせず、自分が負担に感じない範囲でやり取りを重ねていくことが、職場での安心感につながるかもしれません。
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同僚や友人と、どのように距離を縮めればよいかわからない
社会人になると、学生時代とは違った人間関係を築く機会が増えていきます。
例えば、入社したばかりの職場で、年齢の近い同僚と仲良くなりたいと思ったとします。
仕事中には普通に話せるのに、休憩時間に何を話せばよいかわからない。LINEを交換しても、仕事以外の話をしてよいのか迷ってしまう。
そんな経験をすることもあるでしょう。
反対に、話が合ったことで親しくなれたと感じ、頻繁に連絡を送ったり、休日の予定を尋ねたりすることもあるかもしれません。
しかし、相手は仕事とプライベートを分けたいと考えている可能性もあります。
職場では気軽に話せる関係であっても、休日まで連絡を取り合いたいとは限りません。
こうした距離感の違いは、相手を嫌っているから生まれるわけではなく、人との関わり方に対する考え方が異なることでも起こります。
学生時代には、同じ教室で長い時間を過ごしたり、授業以外の時間を共有したりするなかで、自然に親しくなる機会があったかもしれません。
しかし、社会人になると、一緒に働いていても生活環境や価値観はさまざまです。
特に、学生時代に対面での交流が限られていた人にとっては、こうした違いに戸惑うこともあるでしょう。
大切なのは、無理に親しくなることでも、必要以上に距離を置くことでもありません。
まずは挨拶や仕事上の会話から少しずつ相手を知り、お互いが話しやすい関係を育てていくことです。
親しくなるスピードに正解はありません。
相手のペースも、自分が心地よいと感じる距離感も、どちらも大切にしてよいのではないでしょうか。
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自分とは違う会話の進め方に、違和感を覚えることもある
「チャットで送れば済む話なのに、どうして電話をかけてくるんだろう」
「大切なことだから、直接話したほうがいいのでは?」
職場で、このような考え方の違いを感じたことはありませんか。
例えば、仕事の確認事項をチャットで送ったところ、先輩から電話がかかってきたとします。
自分としては、文字で残したほうが後から確認しやすく、効率的だと感じているかもしれません。
一方、電話をかけた先輩は、その場で質問に答えたり、認識の違いを確認したりするほうが早いと考えている可能性があります。
どちらも、仕事を円滑に進めたいという気持ちから選んだ方法なのかもしれません。
しかし、自分とは違う方法を選ぶ理由がわからないと、「面倒なことをする人だな」「どうしてわかってくれないんだろう」と感じてしまう場合があります。
こうしたすれ違いには、これまで使い慣れてきたコミュニケーション手段や、仕事に対する考え方などが関係していることがあります。
ただし、20代だからチャットを好み、30代以降だから電話を好むと決まっているわけではありません。
年齢に関係なく、電話のほうが安心できる人もいれば、文字でのやり取りを好む人もいます。
大切なのは、自分の方法だけが正しいと考えるのではなく、相手がその方法を選んだ理由にも目を向けてみることです。
例えば、「簡単な確認はチャットで、細かい相談は電話で」と使い分けたり、「確認した内容をあとから文章でも共有する」といった工夫も考えられます。
自分が慣れている方法を捨てる必要はありません。
相手の考え方を知り、状況に合わせて方法を選べるようになることが、コミュニケーションの選択肢を増やすことにつながります。
社会人になって感じる会話の違和感も、自分と相手が何を大切にしているのかを知る機会になるのではないでしょうか。
これから自分らしいコミュニケーションを育てる方法

「学生時代にもっと人と話しておけばよかった」「今からでも、対面での会話に慣れることはできるのかな」
そんなふうに考えることはありませんか。
コロナ禍で学生生活を送った経験は、今から変えることはできません。しかし、これまでの経験によって、これからの人との関わり方が決まってしまうわけではありません。
コミュニケーションは、さまざまな人とのやり取りを経験しながら、自分に合った方法を見つけていくことができます。
大切なのは、苦手なことを無理に克服しようとするのではなく、自分が得意な伝え方を活かしながら、少しずつ関わり方の選択肢を増やしていくことです。
短い挨拶や何気ない会話から、少しずつ関わり方を広げる
対面でのコミュニケーションに苦手意識があると、「何か面白い話をしなければ」「会話を続けないと気まずくなる」と考えてしまうことがあります。
しかし、人との関係を築くために、いつも会話を盛り上げる必要はありません。
例えば、職場で「おはようございます」と挨拶する。先輩から「今日は暑いね」と声をかけられたら、「そうですね、朝から暑かったですね」と短く返してみる。
そんな何気ないやり取りも、コミュニケーションの一つです。
慣れてきたら、「週末はゆっくりできましたか?」など、相手が答えやすそうな話題を少し加えてみてもよいでしょう。
もちろん、相手が忙しそうなときや、自分に会話する余裕がないときには、無理に話しかける必要はありません。
大切なのは、毎回うまく話せたかどうかではなく、自分がどのような場面なら自然に話せるのかを知ることです。
例えば、一対一なら話しやすいけれど、複数人では緊張するという人もいるでしょう。仕事の話なら自然にできても、プライベートな話題には戸惑う人もいるかもしれません。
そうした自分の特徴を理解しながら、負担の少ない場面から会話を経験していくことで、少しずつ自信につながる可能性があります。
コミュニケーションは、会話の量を増やすことだけが目的ではありません。
自分も相手も無理なく話せる時間を重ねていくことが、心地よい人間関係を育てるきっかけになるのではないでしょうか。
相手の反応を決めつけず、気持ちを確かめてみる
対面で話しているとき、相手の表情が少し変わっただけで、「何か変なことを言ったかな」「嫌な気持ちにさせてしまったかもしれない」と不安になることがあります。
反対に、相手が笑顔で話してくれたことで、「自分と同じように仲良くなりたいと思っているはず」と感じる場合もあるでしょう。
しかし、表情や短い返事だけで、相手の気持ちを正確に理解することは難しいものです。
例えば、仕事の説明をしたあとに相手が黙っていたとしても、説明がわからなかったのか、内容を整理しているのか、別のことを考えているのかは、その反応だけでは判断できません。
そんなときには、「今の説明でわかりにくいところはありましたか?」と確認してみる方法もあります。
また、プライベートな話題を尋ねるときには、「話しにくかったら答えなくても大丈夫ですよ」と一言添えることで、相手が自分の希望を伝えやすくなる場合もあります。
ただし、毎回相手の気持ちを確認したり、反応を細かく観察したりする必要はありません。
相手の気持ちを理解しようとするあまり、自分自身が疲れてしまうこともあるためです。
大切なのは、「きっとこう思っている」と一つの結論に決めつけず、ほかの可能性にも目を向けてみることです。
自分がどのような意図で話したのか、相手にはどのように伝わった可能性があるのか。
その違いを意識しながら、必要なときには言葉で確かめ合うことが、お互いに安心できるコミュニケーションにつながるのではないでしょうか。
自分の得意な伝え方を活かしながら、選択肢を増やしていく
「LINEなら自分の気持ちをうまく伝えられるのに、対面になると言葉が出てこない」
そう感じる人は、文字でのコミュニケーションに慣れているという、自分の特徴に目を向けてみてもよいかもしれません。
LINEやチャットでは、伝えたい内容を整理したり、相手に誤解されないように言葉を選んだりすることができます。
こうした工夫も、人との関わり方を支える大切なものです。
そのため、対面での会話が苦手だからといって、これまで身につけてきたコミュニケーションの方法を否定する必要はありません。
例えば、職場で話し合いをする前に、伝えたいことをメモにまとめておく。対面で相談したあとに、確認した内容をチャットで共有する。
そのように、自分が得意な方法と、これから経験していきたい方法を組み合わせることもできます。
また、会話がうまくいかなかったと感じたときには、「どうして話せなかったんだろう」と自分を責めるのではなく、その場面を少し振り返ってみましょう。
「何を話すか考えていなかったから緊張したのかもしれない」
「相手の反応が気になって、自分の話したいことを忘れてしまったのかもしれない」
そんなふうに整理することで、次に試してみたい関わり方が見つかることもあります。
ただ、自分の考え方や行動の特徴は、意外と一人では気づきにくいものです。
同じようなすれ違いを繰り返していると感じるときには、信頼できる人と出来事を振り返ってみることも役立ちます。
コミュニケーションを見直す目的は、誰とでも上手に話せる人になることではありません。
自分の得意なことを大切にしながら、必要なときに別の伝え方も選べるようになることです。
これまでの経験を自分の強みとして活かしながら、これからの人間関係を少しずつ育てていく。
そのような考え方が、自分らしいコミュニケーションを見つけるきっかけになるのではないでしょうか。
まとめ|コロナ禍の経験を否定せず、これからの関わり方を見つけよう

コロナ禍に学生生活を送った人のなかには、友人との雑談や学校行事、対面での交流など、思い描いていた学生生活とは違う経験をした人もいるでしょう。
そのなかで、LINEやオンラインでのやり取りには慣れていても、社会人になってから対面での会話や人との距離感に戸惑いを感じることがあるかもしれません。
ただし、コロナ禍を経験したことが、現在のコミュニケーションの苦手意識につながっているとは限りません。
人との関わり方には、性格やこれまでの経験、周囲の環境など、さまざまな要因が関係しています。
また、オンラインで自分の気持ちを整理して伝えたり、相手の言葉を丁寧に受け止めたりしてきた経験も、大切なコミュニケーションの一つです。
大切なのは、「学生時代に経験できなかったから仕方がない」と諦めたり、「もっと人と話しておけばよかった」と自分を責めたりすることではありません。
これまで身につけてきた関わり方を大切にしながら、これから経験できることにも目を向けていくことです。
例えば、短い挨拶から会話を始めてみる。相手の反応を決めつけずに、必要なときには気持ちを確かめてみる。自分が得意な文字でのやり取りと、対面での会話を組み合わせてみる。
そんな小さな工夫を重ねることで、自分に合ったコミュニケーションの方法が少しずつ見つかるかもしれません。
そして、会話がうまくいかなかったときも、それを自分の能力や性格の問題だと決めつける必要はありません。
「どんな場面で緊張したのか」「本当は何を伝えたかったのか」「相手にはどのように伝わった可能性があるのか」
そうしたことを振り返るだけでも、自分の考え方や行動の特徴に気づくきっかけになります。
コミュニケーションを見直すことは、無理に自分を変えることではありません。
自分らしさを大切にしながら、人との関わり方の選択肢を少しずつ増やしていくことです。
もし、人間関係で同じようなすれ違いを繰り返していたり、自分のコミュニケーションについて一人では整理しにくいと感じたりしているなら、誰かと一緒に振り返ってみる方法もあります。
リハートカウンセリングでは、これまでの経験や考え方、コミュニケーションの特徴を一緒に整理しながら、自分に合った関わり方を考えていくことができます。
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過去の経験を変えることはできなくても、これからの人との関わり方には、まださまざまな可能性があります。
焦らず、自分のペースで、心地よい人間関係を育てていきましょう。
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