自傷行為について
ご訪問ありがとうございます。
リ・ハート代表カウンセラーの佐藤です。
今回は【自傷行為について】というテーマでお話していきたいと思います。自傷行為の代表的なものとして、リストカット(リスカ)がありますよね。私が対面カウンセリングを行っていた時は、手首や腕にリストカットの跡を見ることも少なくありませんでした。
また、職業病かもしれませんが、街中で見かけることも珍しくありません。無意識的に雰囲気を察知して目で追っているのでしょう。だからどうということはありませんが、リストカットが珍しいものではないと言えるのではないかと思っています。そして、リストカット以外の自分自身を痛めつける自傷行為を行っている人は、更に多いことでしょう。
自傷行為やリストカットに関する記事はネット上にも多くありますので、ここでは実体験をもとに感じていることを綴っていきたいと思いますので、興味のある人は最後までお付き合いください。
投稿者プロフィール
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【経歴】
・キャリアカウンセラー15年
・心理カウンセラー10年
※相談件数10,000件以上
【主な相談内容】
1.ストレス管理とメンタルケア
・日々のストレスやプレッシャーにどう対応すれば良いか。
・仕事や家庭でのストレス解消法。
2.自己理解と自己成長
・自己肯定感を高めたい。
・自分の強みや価値観を明確にしたい。
3.人間関係の悩み
・職場や家庭でのコミュニケーションの改善。
・対人関係における不安や緊張感への対処法。
4.不安や恐怖の克服
・予期不安や強い緊張感に悩んでいる。
・パニック障害や全般性不安障害のケア。
5.うつ症状や気分の浮き沈み
・やる気が出ない、気分が落ち込みがち。
・抑うつ状態から抜け出したい。
6.人生の転機や変化への対応
・キャリアチェンジや子育てなど、ライフイベントへの適応。
・新しい環境への不安や戸惑い。
7.恋愛や夫婦関係の悩み
・パートナーシップの問題解決。
・自分の感情や価値観をどう伝えるべきか。
8.自己批判やネガティブ思考の改善
・自分を責めすぎる傾向を変えたい。
・過去のトラウマや後悔にとらわれず前向きに生きる方法。
9.家族関係や親子間の問題
・子育ての悩み。
・親や家族との関係性の見直し。
10.生きる意味や自己実現の探求
・人生の目的を再確認したい。
・自分らしい生き方を見つけるサポート。
【アプローチ方法】
1.傾聴を重視したカウンセリング
・クライアントの気持ちや考えを尊重し、安心して話せる場を提供します。
・言葉だけでなく表情や態度も大切に、深いレベルで共感することを心がけています。
2.クライアント中心療法
・クライアント自身の中にある解決の糸口を引き出すサポートを行います。
・「どうしたいか」「何を感じているか」を一緒に探るプロセスを大切にします。
3.認知行動療法(CBT)
・ネガティブな思考や行動パターンを明確にし、それを建設的なものに変えるお手伝いをします。
・小さな行動目標を設定し、実際の生活に役立つ具体的な変化を目指します。
4.ナラティブセラピー
・クライアント自身のストーリーを紡ぎ直し、ポジティブな視点で捉え直すプロセスを支援します。
・過去の経験を成長や学びとして活用する力を引き出します。
5.対話を通じた柔軟なサポート
・一人ひとりのニーズに合わせて柔軟にアプローチを変えます。
・言葉だけでなく非言語的な表現(声のトーンや間合い、表情やしぐさなど)にも焦点を当てる場合があります。
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目次
1.自傷行為に対する偏見の根源は?
自傷行為をする人は、周りの人から注目して欲しいと思っているだけなのではないか、という偏見の目で見られることがあります。実際に手首や腕など目に触れやすい箇所を傷つけるリストカットは、構って欲しいからじゃないの?と見られてしまうことも少なくありません。
実際にはそういったことではなく、傷つけやすい箇所であることと、傷つけたことを自分自身が認識しやすい、眺めることが出来るというのが手首や腕を傷つける理由です。そして、傷つけている時の記憶がなく(解離)、傷つけた後で意識が戻る人もいます。つまり、意識的に考えがあって手首や腕を傷つけているわけではないのです。
ではなぜ自傷行為が注目して欲しいと誤解されてしまうのかというと、日本人の特性である自己主張が苦手な面が影響していると思います。自傷行為をしているのは、16歳〜29歳の女性が最も多いというデータがあり、多感な時期で人間関係で悩む人も多いですよね。
これに該当する人は、注目して欲しい、構って欲しいと思っていてもストレートに表現することが難しいことは潜在的に分かっており、人に心配されたり、人が出来ないことが出来るなど特別な要素が必要と認識しています。そして、それに該当する自傷行為を見かけると、人から心配されることで注目して欲しいんだ、となるのです。
自分のことを知って欲しい、注目して欲しいと思っている人からみると、自傷行為をその道具として利用していると見えてしまうことが、誤解を招く根源になっていると私は思います。
2.自傷行為で注目して欲しい、は本当に誤解なのか?
自傷行為は注目して欲しいわけではなく、自分自身の感情を落ち着かせるために行っているものです。自傷行為は自殺願望が強いから起きているのではないか、というもの逆で、生きたいから自傷行為を行っているというのが正しいです。
人は大きなストレスを抱えた時に、それをどうにかして発散させようとします。例えば、テニス選手であればラケット破壊がありますよね。あれは大きなストレスを発散させて、気持ちを鎮めるために行っている選手が多いです。実際に選手によってはラケット破壊した後にパフォーマンスが向上するケースもあります。
会社員であれば、会社で上司からの叱責を飲み会で同僚に愚痴ってストレスを発散させたりしますよね。ごく一般的なストレス解消法ですが、自傷行為もこれらと同じ効果があると言えます。実際には、自分の周りでストレスを解消する手段がないため、自分自身を使ったストレス解消法、それが自傷行為なのです。
私自身も過去を振り返った時に、自傷行為とまではいきませんが、自分の拳を机に叩きつけたりしたことはあります。その時は自分の行き場のない感情をどのように処理したら良いか分からない、誰にも話せないしぶつけるものもない、ということでの行為でした。
こういった経験をされたことがある人は多いのではないでしょうか?そして、注目して欲しいではないですが、分かって欲しい、知って欲しい、気づいて欲しいという感情はあります。なので、自分自身に真剣に向き合って欲しい、という意味合いでの注目して欲しいという感情は持っているはずです。
言葉って非常に難しいものですよね。注目して欲しいでも目立ちたいと向き合って欲しいでは全く意味合いが異なります。日本語は難しいと言われる所以かもしれません。
3.自傷行為は止めなくて良い?
自傷行為を止めたいという悩みを持ってカウンセリングを受ける人もいますが、自傷行為はストレス発散方法の1つです。他のストレス発散方法を持ち合わせていない、他のストレス発散方法ではストレス発散できなかったから自傷行為をしているのです。つまり、自傷行為自体はストレス発散方法の1つというカテゴリになるため、悪いことではありません。
言い方を変えると、ストレスの方が自傷行為よりも解消しなくてはいけないものと言えます。まずは、ストレスとして抱えているものに対して対処法を確立していくと、自然と自傷行為は収まっていきます。
4.まとめ
自傷行為について私自身が感じていることを説明してきましたが、いかがでしたか?上記で書いたこと以外にも、傷つくと癒そうとする作用が人間には備わっているらしく、それが自傷行為が癒やしに繋がり、そして1度行うと癖になる、一種の中毒症状にと発展してしまうのです。
身内が自傷行為をしている場合、自傷行為をなんとか止めさせたいと考えるのは当然だと思いますが、まずはなぜ自傷行為をしているのか、その背景を知る、理解することが大切になってきます。なかなか身内には話してもらえないことも多いと思いますので、家庭内で解決を図るのではなく、カウンセリングなどを受けることをお勧めします。
自傷行為は生きたい、という意思表示にもなっています。ストレスから身を守るための行為なのですから。その意思表示に気づき、温かい目で見守りながら出来る範囲のサポートをしていくことが大切です。
心をコントロールすることはいくつになっても難しいものです。前向きに生きるために身体を整体で整えるように、心もカウンセリングで整えてみませんか。リ・ハートでは様々な心の問題を抱えている人を受け止め、前に進むサポートをしています。是非ご利用ください。