【受験生 相談事例】1月に入って急に勉強に集中できなくなった高校生|不安と自己否定で手が止まった理由

ここまで順調に勉強できていたのに、1月に入った途端、机に向かうと手が止まる。焦りは強くなるのに集中できず、「このまま崩れたら今までの努力が全部ムダになる気がする」――そんな不安に飲み込まれてしまう受験生、実は少なくありません。親御さん側も「今が一番大事な時期なのに、どうして急に…?」と戸惑いますよね。
でも、こういうときに大切なのは、すぐに“正解の勉強法”を探すことよりも、まず今の気持ちをそのまま置ける場所を作ることだと私は感じています。ちゃんとやってきた人ほど、直前期は苦しくなる。弱いからじゃなくて、本気だったからこそ出てくる不安なんです。今回は、対面で関わっていた10代のMさんが「不安=努力不足」という思い込みから少しずつ抜け出し、“不安があっても進める受験”に切り替えていった相談事例をご紹介します 。


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■ 得意なテーマ
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■ メッセージ
たくさん頑張っているからこそ悩むし苦しいんですよね。
リハートカウンセリング.comの傾聴ラウンジにたどり着いて下さったこのご縁を大切に、今ここから少しでも気持ちを軽くできるようお手伝いしていきます。
あなたからのお電話をお待ちしています。
目次
- ○ 1月に入って急に勉強に集中できなくなった——「順調だったのに…」がいちばん苦しい
- ・「やらなきゃ」が強いほど、集中が切れるのはよくあること
- ・親も本人も焦るけど、いったん「状態」を落ち着いて整理してみる
- ・「不安=ダメ」じゃない。不安があるまま進める受験に切り替える
- ○ 机に向かうほど不安が強くなる——「勉強の問題」に見えて、実は心が限界サインを出していた
- ・「失敗したら全部否定される気がする」——努力家ほどハマりやすい思考
- ・体は正直:眠りが浅い・ため息が増える・笑顔が減るのは、心の疲れのサイン
- ・「不安=努力不足」の思い込みが、頑張りを空回りさせていた
- ○ 「不安を消す」から「不安があっても進める」へ——傾聴で切り替わった受験の乗り方
- ・まずは「否定されない安心感」を作る——気持ちを吐き出せるだけで楽になる
- ・「不安=努力不足」という思い込みをほどく——不安は本気の証拠でもある
- ・メンタルを整えるのも受験対策——「戻れる感覚」を作る小さな工夫
- ○ 不安がゼロにならなくても大丈夫——「自分を責める時間」を減らしたら、受験はまた回り始める
- ・「不安が残っている=失敗」じゃない。緊張は“自然な状態”として扱っていい
- ・短時間集中と「区切り」で立て直せる——回復の鍵は“やり方”より“戻り方”
- ・親にできる一番のサポートは「気持ちの置き場」を守ること——声かけの方向性
- ○ 読者へのメッセージ
1月に入って急に勉強に集中できなくなった——「順調だったのに…」がいちばん苦しい
ここまで積み重ねてきたのに、1月に入った途端、机に向かうと手が止まる。
やる気がないわけじゃないのに、焦りだけが先に立って、頭が真っ白になる。
そんな状態になると、「私、弱いのかな」「今さら崩れるなんて情けない」と、自分を責めるスイッチが入りやすくなります 。
しかも受験直前期って、時間を止められないんですよね。
「今さら弱音を吐いちゃダメ」「ちゃんとやらなきゃ」って、気合いで押し切ろうとするほど、心と体は余計に固まってしまうことがあります。
順調だった人ほど、“できていた自分”と“できなくなった今”の差がつらくて、不安が膨らみやすい。
まずはこの「つらさの正体」を、否定せずに言葉にしていくところから始めます。
「やらなきゃ」が強いほど、集中が切れるのはよくあること
受験生の不調って、「怠け」や「甘え」だと思われがちなんですが、実際は逆のことが多いです。
本気でやってきた人ほど、最後の最後で「絶対に失敗できない」が大きくなります。
すると脳は、勉強モードに入りたいのに、同時に“危険を避けるモード”にも入ってしまうんです。
たとえば机に座った瞬間に、
「間に合う?」「落ちたらどうする?」「ここで崩れたら終わり」
みたいな言葉が頭の中でぐるぐる回る。これが起きると、集中力ってどんどん削られます。
大事なのは、「集中できない=意志が弱い」と決めつけないこと。
むしろ「ここまで頑張ってきた証拠として、不安が表に出てきた」と捉えると、少しだけ呼吸がしやすくなります。
まずは“状態の説明”を変える。そこが、立て直しの第一歩になります。
親も本人も焦るけど、いったん「状態」を落ち着いて整理してみる
この時期、親御さんも焦ります。
「今が一番大事なのに」「どうして急に?」って思うのは自然ですし、心配だからこそ言葉が強くなることもあります。
でも、焦りの中で「気合いが足りないんじゃない?」と言われると、受験生はさらに追い詰められやすいんですよね。
ここで役立つのが、いったん“事実”と“解釈”を分けるやり方です。
事実:机には向かっている。でも手が止まる。眠りが浅い。ため息が増える。
解釈:「努力が足りない」「もうダメだ」
この“解釈”の部分が強いほど、気持ちは重くなります。
だから最初は、原因探しよりも「今どんな状態?」を一緒に確認するのがいいです。
「寝れてる?」「食べれてる?」「何分くらいなら手が動く?」
こんなふうに、責める会話じゃなく“観察する会話”に変えると、受験生は少し安心できます。
安心が戻ると、集中も少しずつ戻りやすくなります。
「不安=ダメ」じゃない。不安があるまま進める受験に切り替える
受験直前にしんどくなると、多くの人が「不安を消さなきゃ」と考えます。
でも現実は、不安をゼロにするのって難しい。というか、ゼロじゃないのが普通です。
不安があるのは、真剣だから。大事なものに挑んでいるから。ここを押さえるだけでも、心の負担は変わります。
この段階でのポイントは、「不安を消してから勉強する」ではなく、
「不安があっても勉強できる形に整える」に切り替えることです。
たとえば、長時間の勉強にこだわらず、短時間集中→休憩を回す。
「今日はここまで」と区切りを決めて、終わらせ方を作る。
こうすると、頭が“戻ってこられる”感覚を覚えます。
そしてもう一つ大切なのが、「自分を責める時間」を減らすこと。
責めても点数は上がらないけど、メンタルは削られます。
だから、うまくいかない日があっても
「不安が出ても、私はちゃんとやってきた」
この言葉に戻れるだけで、受験の踏ん張りは全然違ってきます。
机に向かうほど不安が強くなる——「勉強の問題」に見えて、実は心が限界サインを出していた
Mさんは、秋までは比較的安定して勉強できていました。
だからこそ、1月に入って急に集中できなくなったとき、「どうして?」という戸惑いが大きかったと思います。机には向かう。やろうとする。なのに手が止まる。焦りが増える。イライラする。笑顔が減る。眠りも浅くなる。
この状態って、外から見ると「勉強が進んでいない」だけに見えがちなんですが、本人の中ではもっと切実です。
「ここで崩れたら今までの努力が全部ダメになる」
そんな怖さが、勉強を始める前から体にまとわりついてくる。
だから“頑張ろう”の方向が、自然と「不安を押さえつける」になってしまうんですよね。
でも不安って、押さえれば押さえるほど大きくなることがあります。ここでは、なぜ受験直前にこうした状態が起きるのか、Mさんの背景をたどりながら整理していきます。
「失敗したら全部否定される気がする」——努力家ほどハマりやすい思考
Mさんの中で強かったのは、「失敗=今までの努力が全部無意味になる」という感覚でした。
これ、すごくしんどいです。だって勉強って、本来は“できることを増やす作業”なのに、頭の中では“否定されないための戦い”になってしまうから。
努力家の人ほど、過程より結果で自分を評価しやすいところがあります。
「ちゃんとできた私はOK」
「できない私はダメ」
みたいに、白黒で判断しがちなんですね。受験は結果が出る世界だから、なおさらそうなりやすい。
この状態だと、机に向かうたびに「テスト本番」が頭にチラつきます。
本来なら“今日やる一問”に集中したいのに、頭は“合否”を見に行ってしまう。
すると体は緊張して、呼吸が浅くなって、手が止まる。
「集中できない→責める→さらに緊張する」っていうループができあがります。
まずここで大事なのは、「その考え方は甘えじゃない」ってこと。
むしろ真面目で、責任感が強いからこそ出てくる思考です。
だからこそ、責めるのではなく、少しずつ“見方の幅”を増やしていく必要があります。
体は正直:眠りが浅い・ため息が増える・笑顔が減るのは、心の疲れのサイン
Mさんは、眠りが浅くなったり、ため息が増えたり、体が重かったり、笑顔が減ったりしていました。
このあたりって、本人も気づかないうちに進んでいることが多いんですよね。「受験だから仕方ない」「みんな同じ」と思って、見過ごしやすい。
でも、体の反応はかなり重要です。
集中って、気合いだけでは作れません。睡眠・呼吸・筋肉の緊張、こういう土台が整っているほど、脳は働きやすい。
逆に、緊張が続くと、脳は“危険モード”に入りやすくて、勉強のような集中作業が難しくなります。
ここでよくあるのが、「眠れてないけど勉強しなきゃ」で、さらに負荷をかけてしまうパターン。
頑張れば頑張るほど、体は「ちょっと待って」を出す。
それでも止まれないから、イライラしたり、涙が出そうになったり、急に自己否定が強くなったりする。
だから最初にやるのは、大げさな改善じゃなくてOKです。
たとえば「寝る前スマホを5分早くやめる」「深呼吸を3回してから机に座る」みたいな小さな調整。
こういう“土台の立て直し”が、実は受験のパフォーマンスに直結します。
「不安=努力不足」の思い込みが、頑張りを空回りさせていた
Mさんは、「不安があるのは努力が足りないからだ」と思い込んでいました。
この考え方って、一見まっすぐで立派に見えるんですが、直前期にはかなり危険です。なぜなら、不安が出た瞬間に「もっとやらなきゃ」とアクセルを踏むしかなくなるから。
でも現実は、不安が強いときほど、アクセルを踏むより“整える”が必要な場合が多い。
アクセルを踏む=勉強時間を増やす
整える=集中できる形に作り直す
この違いが大きいんですね。
たとえば、1時間やろうとして手が止まるなら、10分×6回に分ける。
「できる自分」を取り戻すために、まずは“戻れる感覚”を作る。
そして「不安があるままでも机に向かっていい」と許可を出す。これだけで、心の抵抗はぐっと下がります。
不安って、なくす対象というより、“一緒に連れていくもの”に近いんですよね。
特に受験直前は、緊張があって当たり前。むしろ緊張がゼロなら、それはそれで不思議なくらいです。
だから「不安が出ても私はちゃんとやってきた」という土台を作る。
その上で、短時間集中や区切りを使って、現実的に前へ進める形に整える。
ここが整うと、勉強はまた回り始めます。
「不安を消す」から「不安があっても進める」へ——傾聴で切り替わった受験の乗り方
Mさんがいちばん苦しかったのは、勉強が進まないことそのものよりも、「こんな状態になる自分が情けない」と自分を責め続けてしまう時間でした。
真面目で頑張り屋さんほど、“崩れる”ことを許せません。だから不安が出た瞬間に、「もっと努力しなきゃ」「弱音を吐いちゃダメ」と自分にムチを打ちます。
でも、受験直前の不安って、消そうとして消えるものじゃないんですよね。むしろ「消さなきゃ」と思うほど、頭の中で不安が主役になって大きくなる。
そこで私が最初に大事にしたのは、解決策を急ぐことよりも、Mさんの中にある「怖さ」を否定せずに受け止めることでした。
「ちゃんとやってきた人ほど、直前は苦しくなる」
この前提を置いたうえで、Mさんが感じている不安を“問題”として扱うのではなく、“ここまで本気だった証拠”として言葉にしていく。
この捉え直しができた瞬間、受験の乗り方が「不安を消す勝負」から「不安があっても進める工夫」へと切り替わっていきました。
まずは「否定されない安心感」を作る——気持ちを吐き出せるだけで楽になる
不安が強い受験生に対して、周りはつい「大丈夫だよ」「気にしすぎだよ」と励ましたくなります。
もちろん優しさなんですが、本人の中では「大丈夫じゃないのに…」と、余計に孤独になることもあるんです。
だから私は最初に、Mさんの状態を“正しい/間違い”で見ないようにしました。
「その不安、変じゃないよ」
「ここまで頑張ってきた人ほど、直前期は苦しくなるよ」
こうやって、まず“安心して話せる土台”を作る。
安心ができると、不思議と呼吸が少し深くなります。
「失敗したら全部否定される気がする」
「崩れたら終わりって思っちゃう」
こういう本音が言葉になるだけで、不安って少しだけ整理されるんですよね。
ここで大事なのは、立派なアドバイスを言うことじゃなくて、
「そう感じるの、自然だよね」
「その怖さ、抱えてきたんだね」
と、感情の存在をOKにすること。
その“OK”が出た瞬間から、受験生は自分を責める力を少し緩められるようになります。
「不安=努力不足」という思い込みをほどく——不安は本気の証拠でもある
Mさんは「不安が出るのは努力が足りないから」と思い込んでいました。
この考え方って、頑張る原動力にはなるんですが、直前期にはブレーキにもなります。
なぜなら、不安が出た瞬間に「もっとやらなきゃ」と思うしかなくなって、心が休む場所がなくなるから。
そこで一緒に整理したのが、
「不安が出る=足りない」ではなく、
「不安が出る=大事なものに挑んでいる」
という見方です。
たとえば、どうでもいいことには人って不安になりません。
本気で受かりたい。ここまで積み重ねてきた。だから怖い。
この流れで考えると、不安は“敵”ではなく、“努力の裏返し”として存在していることが見えてきます。
そして、この捉え直しができると、不安との付き合い方が変わります。
「不安を消してから勉強する」ではなく、
「不安があってもできる形にする」へ。
ここが切り替わると、受験の直前期はぐっと現実的になります。
メンタルを整えるのも受験対策——「戻れる感覚」を作る小さな工夫
受験って、どうしても「勉強量」「点数」に目が行きます。
でも、直前期に大切なのは“集中できる状態を作る”こと。つまりメンタルを整えることも、普通に受験対策の一部なんです。
Mさんには、まず「不安があるまま机に向かっていい」と伝えました。
ここ、意外と大事です。
不安が出るたびに「こんな状態じゃできない」となると、机=怖い場所になってしまう。
でも「不安があってもOK」となると、机に戻るハードルが下がります。
具体的には、長時間にこだわらず、短時間集中→休憩を回すスタイルへ。
さらに「今日はここまで」と範囲を区切り、終わらせ方を決める。
こうすると、“やりっぱなし”にならず、達成感が残りやすいんです。
そして一番の狙いは、「大丈夫だ、と戻れる感覚」を体に覚えさせること。
不安がゼロになる必要はありません。
不安が出ても、戻れる。
その感覚があるだけで、受験生は踏ん張れるようになります。
不安がゼロにならなくても大丈夫——「自分を責める時間」を減らしたら、受験はまた回り始める
Mさんの不安は、魔法みたいに消えたわけではありません 。
試験が近い以上、緊張や焦りが出るのは自然です。むしろ、何も感じない方が不思議なくらい。
ただ、大きく変わったのは「不安が出た=私がダメ」ではなくなったことでした。
以前は、机に向かって手が止まるたびに、自己否定が強くなっていました。
「ここで崩れたら終わり」
「情けない」
そんな言葉が頭の中を占領して、勉強以前に心が疲れ切ってしまう。
でも、傾聴の中で「不安は本気の証拠でもある」と捉え直し、短時間集中と区切りを使って“戻れる感覚”を育てていくと、少しずつ自分を責める時間が減っていきました。
結果として、不安があっても机に戻れる。勉強が回り始める。
受験直前期に大切なのは、完璧な自分になることではなく、「崩れても戻れる自分」を作ることなのだと、このケースは教えてくれました。
「不安が残っている=失敗」じゃない。緊張は“自然な状態”として扱っていい
受験生の不安って、「なくさなきゃいけないもの」と思われがちです。
でも実際は、緊張や焦りがあるのは当たり前。大事な試験なら、誰だって心が反応します。
問題は“不安の存在”じゃなくて、不安に対して自分を責めるクセが強くなってしまうことです。
Mさんも、最初は「不安=努力不足」という見方をしていたので、不安が出た瞬間に自分を追い込みやすかった。
すると、余計に緊張が高まり、集中が切れ、また自己否定する。
このループがつらさを増幅させていました。
ここでのコツは、不安を“敵”ではなく“サイン”として扱うこと。
「今、不安が出てるな」
「それだけ大事ってことだな」
このくらいの距離感を取るだけで、不安は少し扱いやすくなります。
そして親御さんも、子どもの不安に反応しすぎなくて大丈夫です。
不安がある=失敗ではありません。
むしろ、不安があっても勉強に戻れたり、睡眠や食事を整えられたりすることが、直前期にはいちばん価値があるんです。
短時間集中と「区切り」で立て直せる——回復の鍵は“やり方”より“戻り方”
直前期に崩れたとき、多くの人が「もっと勉強時間を増やさないと」と考えます。
でも、集中できない状態で時間だけ増やしても、心が消耗しやすいんですよね。
Mさんが試したのは、短時間集中→休憩を繰り返すスタイルと、「今日はここまで」と範囲を区切るやり方でした。
この方法の良さは、“やり切った感覚”が残るところです。
受験生は、終わりが見えないと不安が増えやすい。
だからこそ、「終わらせ方」を作るのが大事になります。
たとえば、
・英単語20個だけ
・数学のこの問題だけ
・過去問は大問1つだけ
みたいに、ゴールを小さく設定する。
そして終わったら「今日の分はできた」と線を引く。
これを繰り返すと、「不安があっても戻れる」という感覚が体に残ります。
ここが作れると、たとえ調子が落ちる日があっても、翌日に立て直しやすい。
受験で大切なのは、毎日100点の集中じゃなくて、崩れてもリカバリーできる仕組みなんです。
親にできる一番のサポートは「気持ちの置き場」を守ること——声かけの方向性
親御さんは、何かしてあげたくなります。
勉強方法を提案したり、スケジュールを整えたり、気合いを入れ直させたり。
もちろん全部悪いわけではありません。
ただ、直前期に子どもが不安で揺れているときは、「正しさ」より「安心感」が効く場面が多いです。
声かけで意識したいのは、子どもの気持ちを“評価”しないこと。
「まだ足りない」
「もっとやらないと」
の言葉は、もう本人がいちばん自分に言っています。
代わりに、こんな方向性が役立ちます。
「不安があるの、普通だよ。ここまで頑張ってきたもんね」
「今は“戻れる形”を作る時期だね。短くてもいいからやってみよ」
「今日はどこまでできたらOKにする?」
こういう声かけは、子どもに“自分を責めない枠”を渡します。
すると、本人が自分で立て直しやすくなるんです。
最後に、親御さん自身も忘れないでほしいことがあります。
直前期の不調は、失敗のサインではありません。
それは、ここまで本気で頑張ってきた証拠。
成績の前に、気持ちが落ち着く場所を守る。
その関わりが、受験生を一番支えます。
読者へのメッセージ
受験直前の1月に、急に勉強が手につかなくなる。
それは「サボってる」でも「弱い」でもなく、ここまで本気で頑張ってきたからこそ出てくる反応です。
だからママさんも、まずは「今こんな状態になってるんだね」と事実を受け止めてあげてください。焦る気持ちが出るのは当然。でも、焦りをぶつけるほど、お子さんは“自分を責める材料”が増えてしまいます。
家でできるサポートは、派手なことじゃなくて大丈夫です。
「不安があっても、やっていいよ」
「今日はどこまでできたらOKにする?」
こんなふうに“戻れる形”を一緒に作る声かけが、直前期にはいちばん効きます。完璧を目指すより、崩れても立て直せるリズムを守る。これが受験を最後まで走り切るコツです。
もし、ママさん自身がしんどくなってきたら、ひとりで抱え込まないでくださいね。
「何て声をかけたらいいかわからない」「私の不安も大きくて、つい言い方がきつくなる」——そんな時こそ、気持ちを整理する場所があるとラクになります。
傾聴ラウンジ「ここより」では、否定されない空気の中で、今の気持ちをそのまま言葉にして整えていけます。お子さんのことで揺れるママさんほど、まず“自分の気持ちの置き場”を作ることが、結果的にいちばんのサポートになります。必要なときは、いつでも「ここより」を頼ってください。





