30代・恋愛経験ゼロで会話が続かない…「自分には魅力がない」と思い込んでいた男性の相談事例

30代になっても恋愛の経験がなく、
「会話がうまく続かない自分には魅力がないのかもしれない」と感じていたHさん。
合コンやマッチングアプリに何度も挑戦するものの、
相手の前に立つと緊張で言葉が出なくなり、
沈黙の時間を恐れて余計に気まずさが増してしまう日々でした。
「どうせ面白い話なんてできない」
「沈黙が続いたら嫌われるに決まってる」
そんな自己批判がいつも胸の奥でざわつき、
次の行動に踏み出せない自分を責め続けていたのです。
初めてお話を伺ったとき、Hさんの口から出るのは
自分を小さく見せる言葉ばかりでした。
でも私は最初から答えを急がず、
Hさん自身の率直な気持ちをそのまま受け止めることを大切にしました。
言葉の前後やまとまりを気にする必要はなく、
浮かんだ感情をそのまま出してもらえればいい。
そんな空気をつくることが、
Hさん自身が自分の考えや不安を整理していく一歩になると感じたからです。


投稿者プロフィール

- よりびと
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■待機時間:10時~19時(土日祝を含む週5日程度のシフト制)
※シフトは2週間単位で掲載します
■年齢:20代後半
■ キャッチコピー:あなたの心の声をそのまま受け止める、安心の止まり木です。
■ 得意なテーマ
– もやもやしている気持ちの整理
– 誰にも言えない話の受け止め
– 人間関係の悩み・恋愛相談
– とにかく話を聴いてほしいとき
– 感情の吐き出し
■ 聴き方・スタイル
– 話す準備ができるまでじっくりと待ちます。
– 言葉の裏にある感情を丁寧に拾い上げます。
– 否定的な判断を挟まず、お話を丸ごと受け入れます。
– 解決策は求められるまで出しません。聴くことに徹します。
■ 経験
– 臨床心理学を学び、人格特性やストレスの対処法について研究していました。
– 認定心理士、証券外務員1種、FP等の資格を持ち、専門的な知識でサポートします。
– オンライン上の相談サービスで年齢や性別、国籍を問わず様々な相談を受けました。
– 守秘義務を徹底し、年間40件以上の相談を継続的に担当していました。
■ 大切にしていること
– 否定ゼロ。あなたの全てを受け入れます。
– 話したくないことは無理に聞きません。
– 対等な立場で傾聴します。
– 泣いても沈黙してもOK。決して急かしません。
■ 人柄・ユニークポイント
– 好きなもの:音楽 / ゲーム / ラーメン / 犬・猫
– よく言われる性格:温かみがある / 話しやすい / 誠実
– ちょっとしたこだわり:旅行先の地域で一番おいしいラーメンを探しています。
– 聴き手としての密かな強み:言葉の温度から、微細な感情の変化を読み取ります。
■ メッセージ
感情が溢れたり、話が前後しても気にしないでください。あなたの伝えたい気持ちを丁寧に見つけ出します。まずは気持ちの全てを預けて、心をそっと休ませてあげましょう。
目次
- ○ 30代・恋愛経験ゼロで「会話が続かない」――自分を責め続けてしまう夜
- ・「沈黙=失敗」と思うほど、会話は苦しくなる
- ・嫌われたくなくて顔色を見るほど、「自分」が見えなくなる
- ・「話し上手」より「正直さ」が関係を進めることもある
- ○ 「うまく話さなきゃ」が強いほど、心は固まっていく――頑張り方がズレていた
- ・頑張りすぎる人ほど、会話が「試験」になりやすい
- ・「相手を喜ばせる役割」を背負うと、自分が消えていく
- ・反省会が長いほど自信が削られる…切り替えのコツ
- ○ 「話し上手にならなきゃ」を手放したら、呼吸が戻った――変化は“心の余白”から始まる
- ・「沈黙が怖い」を隠さないほうが、場はラクになることがある
- ・自分を評価するのを一旦休むと、「できること」が増えていく
- ・「モヤモヤを見つめる」だけで、心は意外と整っていく
- ○ 恋人ができたかどうかより大事なこと――「誠実な自分でいていい」が残った
- ・「出会いの場が怖くない」だけでも、人生の景色は変わる
- ・うまくいかない日があっても、自分を責めすぎない技術
- ・「面白い人」より「安心できる人」になれると、関係は進みやすい
- ○ 読者へのメッセージ
30代・恋愛経験ゼロで「会話が続かない」――自分を責め続けてしまう夜
マッチングアプリを開いては、そっと閉じる。
合コンに参加しても、帰り道にどっと疲れて寝込んでしまう。
Hさん(30代・男性)は、そんな日々を繰り返していました。
女性と二人きりになると、何を話せばいいか分からなくなって沈黙が続く。
沈黙が続くほど「つまらないと思われた」「嫌われたかも」と頭の中が真っ白になり、心臓がバクバクして、喉がぎゅっと詰まる感じがする。
それでも「普通の人ならできるはず」と自分に言い聞かせ、次も頑張ろうとする。
けれど断られることが続くと、最後に残るのは「どうせ俺なんて」という強い自己否定でした。
本当は、自然体で会話を楽しみたい。
自分を丸ごと受け入れてくれるパートナーと出会いたい。
その気持ちは確かにあるのに、いざ人を前にすると“うまくやらなきゃ”が先に立ってしまう。
私はまず、話の上手さよりも「今どんな気持ちなのか」を丁寧に聴くところから始めました。
言葉がまとまらなくても大丈夫。沈黙があっても大丈夫。
その安心感が、Hさんの心を少しだけほどいていくきっかけになると感じたからです。
「沈黙=失敗」と思うほど、会話は苦しくなる
Hさんが一番しんどかったのは、沈黙そのものというより、沈黙が起きた瞬間に頭の中で始まる“自己裁判”でした。
「話が途切れた=自分がダメ」
「相手が黙った=退屈させた」
こんなふうに、ほんの数秒の空白が、いきなり“自分の価値”の話にすり替わってしまうんです。
そうなると、心は焦ります。
焦ると、気の利いたことを言おうとします。
気の利いたことを言おうとするほど、言葉が出てこなくなります。
さらにHさんは、帰宅後に「何を言えばよかったんだろう」と会話の反省会を延々と繰り返していました。
シミュレーションをやりすぎて、次の場面を想像するだけで疲れてしまう。
これって、真面目で誠実な人ほどハマりやすい罠なんですよね。
ここで大事なのは、「沈黙をなくす」より先に、沈黙が起きたときの“自分への言い方”を変えること。
沈黙は会話の敵じゃなくて、ただの“間”です。
間があるから呼吸ができるし、次の言葉も生まれます。
まずは「沈黙があった=失敗」という結びつきをゆるめる。
その作業だけで、会話のしんどさはかなり変わってきます。
嫌われたくなくて顔色を見るほど、「自分」が見えなくなる
Hさんは、相手を不快にさせないように、ものすごく気を配っていました。
相手の表情、返事のスピード、スマホを見る回数。
小さなサインを見つけては「今の言い方まずかった?」と不安が膨らむ。
優しさがある人ほど、こういう“読み取り”が上手いんです。
でも、上手いがゆえに疲れます。
そして疲れると、ますます「ちゃんとしなきゃ」と頑張ってしまう。
さらにHさんの中には、「相手を楽しませる役割を果たせない自分は価値がない」という思い込みがありました。
だから、自然な会話というより“試験”みたいになってしまう。
合格したい、落ちたくない。
その気持ちが強いほど、言葉は固くなるし、表情もこわばります。
ここで一度、視点を変えてみます。
恋愛の会話って、本当は「相手を楽しませる」だけじゃなくて、「自分もそこにいていい」と感じられるかどうかが大切です。
相手に合わせ続けて“自分の意見がゼロ”になると、相手もHさんのことを掴みにくくなります。
嫌われないための会話より、
“少しだけ自分を出してみる会話”へ。
その小さな方向転換が、関係の手触りを変えていきます。
「話し上手」より「正直さ」が関係を進めることもある
Hさんの中には、「面白い話ができる人=魅力がある」というイメージがありました。
だから、話題を探して必死になる。
沈黙が怖いから、とにかく埋めようとする。
でも実際は、完璧に話せなくても関係が進むことって、たくさんあります。
Hさんの印象的な言葉があります。
「沈黙がこわい。自分の息遣いだけが聞こえて、頭が真っ白になるんです」
この一言には、Hさんの“頑張り”と“怖さ”が全部詰まっていました。
そこで大切にしたのは、話し方のテクニックを増やすことではなく、
「怖い」と感じている自分を否定しないことでした。
たとえば会話が途切れたとき、Hさんはこんなふうに言える練習をしました。
「ちょっと緊張しちゃって」
これ、すごく大きい一歩です。
上手に繕うより、今の自分を少しだけ正直に出す。
そのほうが相手は安心することもあるし、「この人と一緒にいられるかも」と思いやすくなります。
面白い人間じゃなくていい。
誠実で、不器用でも、ちゃんと向き合おうとしているあなたで十分。
その感覚を取り戻していくことが、Hさんにとっての最初のスタートになりました。
「うまく話さなきゃ」が強いほど、心は固まっていく――頑張り方がズレていた
Hさんは、出会いの場に行くたびに「今日はちゃんと会話を続けよう」と気合いを入れていました。
コミュニケーション本を読んだり、話題リストを作ったり、当日の会話を頭の中で何度もリハーサルしたり。
努力しているのに、なぜか結果がついてこない。むしろ回数を重ねるほど、緊張は強くなっていきました。
理由はシンプルで、Hさんの頑張りが「相手を楽しませるため」だけに偏っていたからです。
「沈黙したら終わり」
「つまらないと思われたら負け」
そんなルールを自分に課してしまうと、会話は“交流”ではなく“試験”になります。
試験だと思うほど、失敗が怖くなる。失敗が怖いほど、言葉が出なくなる。
そして帰宅後、ひとり反省会が始まります。
「なんであんな言い方したんだろう」
「もっと気の利いた返しができたはず」
そうやって自分を責めるたびに、「次こそ完璧にやらなきゃ」というプレッシャーが増えていく。
ここで大事なのは、話し上手になることよりも、心が固まる仕組みに気づくことでした。
私はまず、Hさんが抱えていた“見えないルール”を一緒に言葉にしていきました。
「うまく話せなくていい」
「沈黙があっても大丈夫」
そう言える土台ができると、会話は少しずつ“人と人の時間”に戻っていきます。
頑張りすぎる人ほど、会話が「試験」になりやすい
真面目で誠実な人ほど、「相手に失礼がないように」「変に思われないように」と気を配ります。
それ自体は素敵なことなんですが、恋愛の場面だと“気遣い”が“採点される怖さ”に変わりやすいんです。
Hさんの場合も、「会話を続けられる=合格」「沈黙する=不合格」みたいな感覚がありました。
だから、相手の反応が少しでも薄いと、頭の中で警報が鳴る。
「やばい、盛り上げなきゃ」
「次の話題、次の話題…」
そうやって焦るほど、呼吸が浅くなり、声も硬くなり、表情も固まってしまいます。
たとえば、友達との会話って、沈黙があってもそこまで怖くないですよね。
なぜかというと、評価されている感じが少ないからです。
つまり、苦しさの正体は“会話力不足”というより、“評価される前提で自分を見てしまうこと”なんです。
ここで少しだけ視点を変える練習をします。
会話は「うまくやる場」ではなく、「一緒に時間を過ごす場」。
沈黙があったとしても、それは失敗ではなく、ただの“間”。
間があると、人は落ち着けます。
落ち着けると、言葉も自然に出てきます。
頑張り屋さんほど、まずは「頑張らない練習」が必要になることがあります。
それはサボることじゃなくて、自然体に戻るための調整なんですよね。
「相手を喜ばせる役割」を背負うと、自分が消えていく
Hさんは、会話の最中ずっと「相手が楽しいかどうか」を最優先にしていました。
相手が笑っているか、退屈そうじゃないか。
もし微妙そうなら、自分が何とかしなきゃいけない。
そんなふうに“場を回す係”を一人で背負っていたんです。
でも、恋愛の会話って本来、二人で作るものです。
どちらか一方が頑張り続ける形になると、片方は疲れ切ってしまうし、もう片方も「この人、何を考えてるんだろう?」と距離を感じやすくなります。
実はここ、見落とされがちなポイントなんですが、
自分の意見や気持ちを少しも出さないと、相手は“あなた”に触れられないんです。
優しい人ほど相手に合わせすぎて、結果的に「いい人だけど、よく分からない」と思われてしまうこともあります。
Hさんにとっての第一歩は、「相手を喜ばせる」から「自分もそこにいていい」へ、目的を少し変えることでした。
たとえば、無理に盛り上げようとせず、
「緊張してます」
「こういう場、久しぶりでドキドキします」
みたいに、今の状態を素直に言葉にする。
これって弱さを見せることじゃなくて、“人間らしさ”を出すことなんですよね。
完璧な進行役より、少し不器用でも正直な人の方が安心できる。
そういう相性って、意外と多いです。
役割を脱ぐと、呼吸が戻ります。
呼吸が戻ると、言葉が戻ります。
その順番が大事でした。
反省会が長いほど自信が削られる…切り替えのコツ
Hさんは、出会いの場が終わったあとに必ず“反省会”をしていました。
あの返しは微妙だった。
沈黙のとき、変な顔してなかったかな。
もっと面白い話ができたはず。
思い出しては、胸がぎゅっと痛くなる。
この反省会、やっている本人は「改善のため」と思っているんですが、実際は“自信を削る作業”になりやすいんです。
特に、反省会の中身が「ダメ出し」だけだと、脳は「次も危険だ」と学習してしまいます。
すると次の場面で、さらに緊張が強くなる。
このループが、Hさんをどんどん苦しくしていました。
そこでやったのは、反省会をゼロにするのではなく、形を変えることです。
ポイントは3つ。
1つ目は「事実」と「想像」を分けること。
たとえば「沈黙があった」は事実。
「退屈されたに決まってる」は想像です。
2つ目は、できたことを1つだけ拾うこと。
「参加できた」「挨拶できた」「帰らずに最後までいられた」でもOK。
3つ目は、反省に時間制限をつけること。
たとえば“5分だけ”と決めて、終わったらお風呂に入る、散歩する、温かい飲み物を飲む、みたいに切り替える。
「自分を責める反省会」から「自分を整える振り返り」へ。
この切り替えができると、次の一歩が少し軽くなります。
Hさんも少しずつ、終わったあとに寝込むほど消耗する回数が減っていきました。
頑張り方を変えるだけで、心の回復力って戻ってくるんです。
「話し上手にならなきゃ」を手放したら、呼吸が戻った――変化は“心の余白”から始まる
Hさんの中にずっとあったのは、「会話が続かない=自分は価値がない」という結びつきでした。
だから、沈黙が起きるたびに自分を責め、次こそ完璧に…と気合いを入れる。
でもその頑張りは、Hさんの魅力を増やすどころか、心をどんどん固めてしまっていました。
そこで大きな転機になったのは、「うまく話す練習」を増やすことではなく、
“今の自分の気持ち”をちゃんと扱うことでした。
緊張しているなら、緊張している。
怖いなら、怖い。
うまくできない自分が出てきたら、「またダメだ」ではなく「今、しんどいんだな」と気づく。
こういう小さな扱い方の変化が、Hさんに“余白”を作っていきました。
余白ができると、呼吸が深くなる。
呼吸が深くなると、言葉が少し出てくる。
言葉が出てくると、「自分でも大丈夫かも」という感覚が芽生える。
変化って、派手な成功体験から始まるより、
「今日は前ほど自分を責めなかった」みたいな静かな一歩から始まることが多いんです。
Hさんも、まさにそこから流れが変わっていきました。
「沈黙が怖い」を隠さないほうが、場はラクになることがある
Hさんが試してみたことの一つが、会話が途切れたときに
「ちょっと緊張しちゃって」
と素直に言ってみることでした。
これ、文章で見ると簡単そうなんですが、やってみると結構勇気がいります。
だって今までのHさんは「弱みを見せたら終わり」「変に思われたら負け」って、自分に厳しいルールを課していたから。
でも実際に言ってみると、相手の反応は思ったより柔らかかったそうです。
「私も緊張してます」
「ゆっくりで大丈夫ですよ」
そんな返事が返ってきて、肩の力が少し抜けた。
沈黙って、相手がどう思っているか分からないから怖いんですよね。
でも“今の自分”を一言出すだけで、空気が「試験」から「一緒にいる時間」に戻っていきます。
完璧に盛り上げるより、正直に状態を共有する。
これができると、会話は意外と進みやすいです。
もちろん、何でもかんでも打ち明ける必要はありません。
でも「緊張してる」「言葉を探してる」みたいな軽い一言は、相手を困らせるより、むしろ安心させることがあります。
“上手に見せる”より、“一緒に呼吸する”感じ。
Hさんはその感覚を少しずつ掴んでいきました。
自分を評価するのを一旦休むと、「できること」が増えていく
Hさんが苦しかったのは、できた・できないで自分をジャッジするクセが強かったことです。
会話が続けばOK、途切れたらアウト。
誘ってOKをもらえたら価値あり、断られたら価値なし。
こんなふうに、出来事がそのまま“自分の点数”になっていました。
でも、人との相性やタイミングって、自分だけでコントロールできない部分も大きいです。
断られた=あなたがダメ、とは限らない。
相手が疲れていたかもしれないし、単純に予定が合わなかっただけかもしれない。
そこを全部「自分の欠陥」に回収してしまうと、心が持ちません。
そこでHさんには、「評価するのを休む」という感覚を大事にしました。
うまくできたかどうかより、
“その場にいた自分”をまず認める。
たとえば、参加しただけでも一歩。
緊張しながらも挨拶できたなら十分。
帰り道に自分を責める前に、「今日も頑張ってたな」と一言かける。
こういう小さな自己扱いが増えると、不思議なことに次の行動がラクになります。
気持ちが少し安定するから、余裕が出る。
余裕が出るから、相手の言葉も聞ける。
相手の言葉が聞けるから、返しも自然になる。
「頑張ってるのに報われない」状態の人ほど、
まず“自分に厳しすぎる評価システム”を見直すのが近道だったりします。
Hさんはその見直しで、土台から変わっていきました。
「モヤモヤを見つめる」だけで、心は意外と整っていく
Hさんがやったのは、話し方のテクニックを増やすことではなく、
自分の中に出てくるモヤモヤを、なかったことにしない練習でした。
たとえば、出会いの予定が近づくと
「また沈黙したらどうしよう」
「変な人って思われたらどうしよう」
という不安が出てくる。
以前のHさんは、その不安を消すために“準備”を増やしていました。
話題を10個用意して、流れを台本みたいに作って、完璧を目指す。
でもそれは、不安を消すどころか「完璧にできなかったら終わり」という新しい不安を生んでしまっていました。
そこで、準備より先にやることを変えました。
不安が出てきたら、まず言葉にする。
紙に書いてみる。
「怖い」「恥ずかしい」「一人になるのが不安」
出てきた言葉を見て、「ああ、今これがしんどいんだな」と認める。
それだけで、不安って少し落ち着くことが多いんです。
さらに、体の反応にも目を向けました。
動悸、喉の詰まり、肩の力み。
「また来たな」と気づけるだけで、飲み込まれにくくなります。
深呼吸を一回する、肩を回す、温かい飲み物を飲む。
そういう小さなセルフケアは、派手じゃないけど効きます。
モヤモヤをなくすのがゴールじゃなくて、
モヤモヤがあっても自分を見捨てない。
この感覚が育つと、対人の場面で踏ん張れる力が増えていきます。
Hさんの変化は、まさにここから加速していきました。
恋人ができたかどうかより大事なこと――「誠実な自分でいていい」が残った
Hさんは、すぐに恋人ができたわけではありません。
でも、以前のHさんと今のHさんでは、同じ“出会い”でも体の反応がまるで違いました。
あの頃は、女性の前に立つだけで息が浅くなり、動悸がして、喉が詰まり、帰宅後は反省と自己否定でぐったり。
「沈黙=失敗」「断られる=自分には価値がない」そんな決めつけが、毎回の出来事を重たくしていました。
それが今は、沈黙があっても「終わった…」と崩れ落ちることが減り、
会話が途切れたら「ちょっと緊張してます」と素直に言える場面も出てきた。
完璧に話そうとしないほうが、呼吸が楽で、相手の言葉もちゃんと聞ける。
この“心の余白”が、Hさんの中に残った一番大きな変化でした。
そして最後にHさんが持ち帰った言葉は、とてもシンプルです。
「面白い人間じゃなくていい。誠実なあなたのままで、そこにいていい。」
恋愛は結果が見えにくいからこそ焦ります。
でも焦りが強いと、つい自分を責める方向に進みがち。
だからこそ、まずは“自分を壊さない関わり方”を身につけることが、遠回りに見えて一番の近道になることがあります。
「出会いの場が怖くない」だけでも、人生の景色は変わる
恋愛の悩みって、結果が出ないと「意味がなかった」と感じやすいですよね。
でもHさんの変化を見ていて思うのは、恋人ができたかどうかより先に、
“出会いの場そのもの”に対する怖さが減ったことが、ものすごく大きいということです。
以前のHさんにとって出会いの場は、ほぼ“罰ゲーム”でした。
うまく話せない自分を確認しに行く場所。
断られて「やっぱり俺はダメだ」と証明される場所。
だから参加する前から消耗して、当日は全力で頑張って、帰宅後に寝込む。
この流れが続くと、当然「もう行きたくない」となります。
でも怖さが減ると、選択肢が増えます。
行けるかもしれない。
行っても大丈夫かもしれない。
もしうまくいかなくても、回復できるかもしれない。
この“かもしれない”が増えるだけで、人は前に進みやすくなるんです。
Hさんも「恐怖ではなくなった」と言っていました。
これって、派手な成功じゃないけど、人生の土台を支える変化です。
恋愛を諦めるか、挑戦するか、という二択ではなく、
「自分を守りながらやってみる」という第三の道が見えてくる。
その状態に入れたことが、Hさんにとっての大きな成果でした。
うまくいかない日があっても、自分を責めすぎない技術
Hさんが変わっていった理由の一つは、「うまくいかない日の扱い方」が上手くなったことでした。
恋愛って、どうしても波があります。
手応えがある日もあれば、空回りする日もある。
相手の都合やタイミングもあるし、相性もある。
だから“毎回うまくやる”は、そもそも無理ゲーです。
でも以前のHさんは、うまくいかない日があると、
「やっぱり俺はダメだ」
「一生独りなんじゃないか」
と、未来までまとめて決めつけてしまっていました。
この決めつけが一番しんどい。
出来事以上に、心にダメージが残ります。
そこで大事にしたのは、うまくいかなかった日のあとに
「自分に何を言うか」を変えること。
反省するにしても、ダメ出しだけで終わらない。
“事実”と“想像”を分ける。
そして小さくても「できたこと」を1個拾う。
参加できた、途中で帰らなかった、相手の話を聞けた、緊張を言葉にできた。
こういう点を拾うと、心の回復が早くなります。
うまくいかない日がゼロになることはありません。
でも、うまくいかない日があっても自分が折れないようになると、続けられます。
続けられると、自然と経験値が増えます。
この順番が、Hさんの中で回り始めたのが大きかったです。
「面白い人」より「安心できる人」になれると、関係は進みやすい
恋愛の会話って、つい「盛り上げなきゃ」と思いがちです。
Hさんもまさにそうで、面白い話をしよう、気の利いた返しをしよう、と頑張っていました。
でも、頑張れば頑張るほど硬くなり、沈黙が怖くなり、うまくいかない。
この悪循環にハマっていたんです。
そこで視点を変えました。
“面白い人”を目指すより、
“一緒にいて安心できる人”を目指す。
これ、かなり現実的で、しかも強いです。
安心できる人って、話題の引き出しが多い人とは限りません。
むしろ、無理をしていない人。
相手の話をちゃんと聞ける人。
言葉に詰まっても誠実に向き合える人。
こういう要素が積み重なると、「また会いたい」に繋がりやすい。
Hさんが「ちょっと緊張してます」と言えたのは、その象徴でした。
取り繕わないことで、相手も取り繕わなくていい空気になる。
すると会話は、無理に作るものではなく、自然に流れるものになっていきます。
恋愛は、テクニック勝負というより“空気”の相性です。
その空気を作るのは、派手な話術よりも、誠実さや落ち着きだったりします。
Hさんが持ち帰った
「誠実なあなたのままで、そこにいていい」
という言葉は、まさにこの方向を示していました。
焦らなくて大丈夫。
あなたのペースで、あなたの言葉で、あなたのまま進めばいい。
その土台が整うと、出会いは“怖いもの”から“試してみてもいいもの”に変わっていきます。
読者へのメッセージ
うまく話せない日があっても大丈夫です。
沈黙が怖くて、帰り道に自己反省ばかりしてしまう夜があっても、あなたが弱いわけじゃありません。
それだけ真剣に向き合ってきたし、傷つきながらも前に進もうとしてきた証拠です。
もし今、「恋愛がうまくいかない」こと以上に、
“自分を責めるクセ”が止まらなくなっているなら。
まずは、話し方を変える前に、心の扱い方を変えていくのが近道になることがあります。
誰かに気持ちを言葉にするだけで、
頭の中で暴走していた不安が落ち着いたり、
「本当は何が怖かったのか」が見えてきたりします。
答えを出すためじゃなくて、あなたの中にある声をちゃんと聴くために。
傾聴ラウンジ「ここより」では、
うまくまとめなくても、途中で言葉が止まっても大丈夫な場を用意しています。
話の上手さや正解よりも、今のあなたの気持ちを大切にしながら、一緒に整理していきます。
「こんなことで相談していいのかな」って迷う内容ほど、
実はずっと一人で抱えてきた“しんどさ”だったりします。
よかったら、あなたのペースで話しに来てください。
誠実なあなたのままで、ここにいていい。そう思える時間を一緒に作っていけたら嬉しいです。





