ブログ(こころの不思議)

Blog

職場で「いい人」をやめたいのにやめられないあなたへ|HSP気質・自己犠牲から抜け出す方法【相談事例】

職場で「いい人」をやめたいのにやめられないあなたへ|HSP気質・自己犠牲から抜け出す方法【相談事例】

ある朝、30代の男性・Kさんは鏡の前でふと立ち止まりました。
「僕は仕事ができないわけじゃない。でも、どうしても ‘いい人でいなきゃ’ って思ってしまうんです…」

職場で頼まれごとを断れず、残業はいつも最後まで対応。
あなたのためと思って動いているのに、帰る頃にはいつも体も心もクタクタ。

「NO」が言えない自分が、どこか愛されていない気がしてしまう。
その思いはいつしか、眠れない夜と頭痛として体にも表れるようになりました。

Kさんは、いつものように笑いながら話し始めました。
でも、その声の奥には、誰にも言えない苦しさと、ずっと抱えてきた気づきの始まりがありました。

自分の中にずっとある “優しさ” と “我慢” の境界線を、一緒にたどっていく時間のスタートです。

よりびと待機カレンダーバナー
傾聴ラウンジ「ここより」ブログバナー

投稿者プロフィール

渡辺桜
渡辺桜よりびと
■待機時間:10時~19時(土日祝を含む週5日程度のシフト制)
※シフトは2週間単位で掲載します

■年齢:20代後半

■ キャッチコピー:あなたの心の声をそのまま受け止める、安心の止まり木です。


■ 得意なテーマ

– もやもやしている気持ちの整理
– 誰にも言えない話の受け止め
– 人間関係の悩み・恋愛相談
– とにかく話を聴いてほしいとき
– 感情の吐き出し

■ 聴き方・スタイル

– 話す準備ができるまでじっくりと待ちます。
– 言葉の裏にある感情を丁寧に拾い上げます。
– 否定的な判断を挟まず、お話を丸ごと受け入れます。
– 解決策は求められるまで出しません。聴くことに徹します。

■ 経験

– 臨床心理学を学び、人格特性やストレスの対処法について研究していました。
– 認定心理士、証券外務員1種、FP等の資格を持ち、専門的な知識でサポートします。
– オンライン上の相談サービスで年齢や性別、国籍を問わず様々な相談を受けました。
– 守秘義務を徹底し、年間40件以上の相談を継続的に担当していました。

■ 大切にしていること

– 否定ゼロ。あなたの全てを受け入れます。
– 話したくないことは無理に聞きません。
– 対等な立場で傾聴します。
– 泣いても沈黙してもOK。決して急かしません。

■ 人柄・ユニークポイント

– 好きなもの:音楽 / ゲーム / ラーメン / 犬・猫
– よく言われる性格:温かみがある / 話しやすい / 誠実
– ちょっとしたこだわり:旅行先の地域で一番おいしいラーメンを探しています。
– 聴き手としての密かな強み:言葉の温度から、微細な感情の変化を読み取ります。


■ メッセージ

感情が溢れたり、話が前後しても気にしないでください。あなたの伝えたい気持ちを丁寧に見つけ出します。まずは気持ちの全てを預けて、心をそっと休ませてあげましょう。

目次

職場で「いい人」を演じてしまうあなたへ――断れない毎日がしんどくなる前に

「大丈夫です」「やりますよ」と笑顔で返しているのに、心の中ではずっと疲れている。
そんな日が続いていませんか?

今回の相談者は、30代男性のKさん。関東在住で、Zoomでお話を伺いました。
1年前、部署異動で責任ある立場になってから、仕事の量も人間関係の重さも一気に増えました。無理難題を押し付ける上司、愚痴ばかり言う部下。自分の仕事が山積みでも、人から頼まれると断れず、毎日深夜まで残業。会議で意見を求められても空気を読みすぎて「何でもいいです」と答えてしまい、嫌なことを言われても笑顔で返してしまう。
そして一人になった瞬間、強い虚しさが押し寄せる――そんな状態でした。

Kさんが本当は望んでいたのは「自分らしく働きたい」「人目を気にせずNOと言えるようになりたい」というシンプルな願い。
でも同時に、「自分が抜けたら現場が回らない」という強いプレッシャーも抱えていました。
ここからは、Kさんの“いい人スイッチ”がどうやって入ってしまうのか、そして少しずつ楽になるヒントを一緒に見つけていくお話です。

断れないのは「優しさ」だけじゃない――心の中のルールがあなたを縛っている

断れない人って、ただ優しいだけ…に見えがちです。
でも、実際はもっと複雑だったりします。

Kさんの頭の中では、「断ったら嫌われる」「私が我慢すれば丸く収まる」といった言葉が何度もぐるぐる回っていました。
さらに強かったのが、「役に立たない自分には価値がない」という思い。
これがあると、頼まれごとを断る=自分の価値が下がる、みたいな感覚になりやすいんです。

しかも職場って、“断らない人”に頼みごとが集まりやすい場所でもあります。
最初は一回だけ手伝ったつもりが、いつの間にか「やってくれる人」になってしまう。
Kさんもまさにそれで、メールは即レスが当たり前になり、プライベートでも仕事のことを考えてしまう状態が続いていました。

ここで大事なのは、「断れない自分はダメ」と決めつけないこと。
断れないのは、あなたが弱いからじゃなくて、これまでの経験の中で身についた“自分を守るためのルール”が働いているだけ、ということが多いです。
まずはそのルールの存在に気づけるだけでも、ちょっと呼吸がしやすくなります。

「本当の自分がどこにもいない」感覚――笑顔の裏で起きていたこと

Kさんが一番しんどいと話していたのは、意外にも「忙しさ」そのものより、
“本当の自分がどこにもいない感じ”でした。

職場では空気を読みすぎて意見が言えない。
嫌なことを言われても笑って受け流してしまう。
その場は丸く収まるけど、心の中では「今の、嫌だった」「本当はやりたくない」が置き去りになっていく。
それが積み重なると、自分の気持ちが分からなくなってくるんですよね。

体にもサインが出ていました。
日曜の夜に動悸がする、慢性的な頭痛、何を食べても味がしない。
こういう反応って、「もう限界近いよ」という身体からのメッセージだったりします。
でも真面目な人ほど「まだ頑張れる」「自分が弱いだけ」と押し込んでしまいがちです。

だからこそ、ここでは“ちゃんとしよう”を少し脇に置いて、
「本当はどう感じてた?」を丁寧に拾い直すことが大切になります。
Kさんも、最初は笑顔で話していました。
けれど言葉の端々から、孤独や空虚感がにじんでいて、そこが一番の核心でした。
気持ちは消えたわけじゃなくて、置いてけぼりになっていただけ。
そこに気づくところから、少しずつ回復が始まっていきます。

「自分らしく働きたい」を現実にする――最初の一歩は“超小さい自己主張”でいい

「NOと言えるようになりたい」って、言葉にすると簡単そうですが、
実際にやろうとするとめちゃくちゃ怖いですよね。

Kさんも、「断ったら嫌われる」が強かったので、いきなり大きく変えるのは現実的じゃありませんでした。
そこで大事になるのが、“小さすぎる一歩”から始めることです。

たとえば、ランチのメニューを秒で決める。
「今日はこっちがいい」と言ってみる。
こういう小さな「好き・嫌い」を表明する練習は、地味だけど効きます。
なぜなら、自己主張って筋トレみたいなもので、急に重いダンベルを持とうとすると続かないからです。

そして、職場での断り方も「バッサリ断る」じゃなくていい。
Kさんができるようになったのは、
「今は手一杯なので明日でもいいですか?」と角を立てずに伝える方法でした。
これなら相手を攻撃しないし、自分も守れる。
まさに“境界線を引く”の最初の形です。

「他人の機嫌は他人のもの」。
頭では分かっても、体感として落ちるまで時間がかかります。
でも、超小さい自己主張を重ねていくと、
「自分を守るためにNOと言ってもいいんだ」が少しずつ自分の言葉になっていきます。
自分らしく働くって、派手な変身じゃなくて、
こういう小さな選択の積み重ねなんだと思います。

「いい人」を続けるほど苦しくなる――本音に気づくための“ほどき方”

Kさんは、自分が「いい人を演じている」ことに気づいていました。
でも、気づいているのにやめられない。ここがいちばんしんどいところです。

「断ったら嫌われる」「私が我慢すれば丸く収まる」
頭では“違うかも”と思っても、体が先に反応してしまう。会議で意見を聞かれた瞬間に言葉が引っ込み、嫌なことを言われた瞬間に笑顔が出てしまう。
それって意思が弱いからじゃなくて、これまでの経験で身についた“反射”みたいなものだったりします。

ここで大切なのは、「やめなきゃ」と急がないこと。
むしろ最初は、「そのやり方で今まで何とか生きてきたんだよね」と、いったん自分を認めてあげることから始まります。
Kさんも、誰かの期待に応え続けることで職場を回してきたし、波風を立てない工夫をずっとしてきました。
だからこそ、いきなり変えるのではなく、“なぜそうなったのか”を一緒にほどいていく段階が必要でした。

「いい人」は悪者じゃない――それは心を守るための“生存スキル”

「いい人をやめたい」と思うとき、つい自分を責めたくなります。
「また断れなかった」「また愛想笑いしちゃった」って。

でも、Kさんの話をたどっていくと、「いい人」って実は“自分を守るための手段”でもありました。
上司の無理難題、部下の愚痴、責任ある立場。どこを向いてもプレッシャーがある中で、波風を立てないようにするのは、ある意味すごく合理的なんですよね。

問題は、「いい人」が悪いことではなくて、
そのスイッチが“常にON”になってしまっていること。
ONのままだと、自分の疲れにも気づきにくいし、周りも「頼めばやってくれる人」として扱ってしまう。
結果として、仕事も感情もどんどん積み上がって、限界に近づいてしまう。

だから最初にやることは、「いい人を捨てる」じゃなくて、
「いい人でいる自分に理由がある」と理解すること。
Kさんも、自分を守るために必死だったんだと腑に落ちたとき、少し表情がゆるみました。
責めるより先に、“理解する”。ここが承の大事な土台になります。

「役に立つ=愛される」になってない?思い込みの正体を見つける

Kさんの中で強かったのは、
「役に立たない自分には価値がない」という感覚でした。

これがあると、頼まれごとを断ることが、ただの予定調整じゃなくなるんです。
断る=価値が下がる、嫌われる、見捨てられる…みたいに、心の中で大事件になってしまう。

でも冷静に考えると、職場で“役に立つ”ことと、あなたが“人として大切にされる”ことは別物です。
とはいえ、頭で理解できても感情が追いつかない。
だからこそ、「どこでそのルールを覚えたんだろう?」と一緒に見ていきます。

多くの場合、こういう思い込みは、過去の人間関係の中で強化されています。
頑張ったときだけ褒められた、頼まれると嬉しかった、断ると空気が悪くなった…。
小さな経験の積み重ねで、「役に立っている自分=安全」という回路ができていくんですよね。

Kさんがポツリと言った
「いい人を卒業しても、僕は僕のままでいられるんでしょうか」

この一言には、“役に立たない自分になったら怖い”が詰まっていました。
ここに気づけると、次の一歩が現実的になっていきます。

境界線ってむずかしい――「他人の機嫌」と「自分の人生」を分けてみる

Kさんのテーマの一つが「境界線」でした。
言葉にするとかっこいいけど、現場ではめちゃくちゃ難しいやつです。

たとえば上司の機嫌が悪いとき。
「私が何とかしなきゃ」と思ってしまうと、頼まれていないのに抱え込んだり、先回りで動いたりします。
部下の愚痴を聞いているうちに、自分の仕事が進まず、結局また残業になる。
この流れ、心当たりがある人も多いと思います。

ここで一度、シンプルに切り分けます。
他人の機嫌は他人のもの。自分の体力と時間は自分のもの。
この線引きができると、いきなり強く言い返さなくても、行動が変えられます。

たとえば「今は難しいです」ではなく、
「今は手一杯なので、明日でもいいですか?」みたいに、角を立てずに距離を取る。
これも立派な境界線です。

Kさんは、境界線が分からなくなる瞬間が来ても、
「今、境界線が揺らいでるかも」と自分で気づけるようになった、と話していました。
それって、派手じゃないけどすごく大きい変化です。
“気づける”だけで、流され方が変わる。
ここでは、この「自分を取り戻す感覚」を育てていくのがポイントになります。

「NO」は冷たさじゃない――自分を守る練習が、毎日を変えはじめた

上記の段階で、Kさんは「いい人」をやめられない自分を責めるのを少しやめて、
その裏にある思い込みや反射に気づけるようになっていきました。

でも、気づくだけでは現実はまだ変わりません。
職場には相変わらず無理難題を押し付ける上司がいて、愚痴をこぼす部下もいる。
仕事は山積みで、責任ある立場のプレッシャーも消えない。

だから次のテーマは、「分かった」から「やってみる」へ。
大きな決断や劇的な変化じゃなくて、“小さな行動”を積み重ねていく段階です。

Kさんが目指したのは、人目を気にせずNOと言えるようになること。
ただ、いきなり強い言い方をすると自分が怖くなる。そこで、角を立てずに断る言い回しや、自分の「好き・嫌い」を言葉にする練習から始めました。

この転換点で大事なのは、「NO=相手を拒絶」じゃないって体で覚えること。
むしろ、NOは“自分を守るための合図”。
それができるようになると、仕事も人間関係も、少しずつ息がしやすくなっていきます。

断り方は“強さ”じゃなく“設計”――角を立てずに距離を取るコツ

断るのが苦手な人にとって、「断る」って、ほぼケンカの宣言みたいに感じることがあります。
Kさんもそうでした。断った瞬間に嫌われる気がして、心臓がギュッとなる。
だからこそ、転の段階では“断り方の設計”がめちゃくちゃ大事になります。

ポイントは、相手を否定しないまま、自分の状況を伝えること。
Kさんが実際に使えるようになったのは、
「今は手一杯なので明日でもいいですか?」という言い方でした。

これ、すごく絶妙なんですよね。
「できません」だと強く聞こえるけど、
「今は手一杯」なら事実の共有。さらに「明日でもいいですか?」で代案も出せる。
相手も「じゃあ明日ね」と言いやすい。

断れない人ほど、「断る=相手を傷つける」と思いがちです。
でも実際は、曖昧に引き受けて後で潰れるほうが、お互い困ることも多い。
早めに線を引くほうが、結果的に関係が安定することもあります。

最初は緊張します。言ったあと、罪悪感が出るかもしれません。
でもその罪悪感は、「新しい行動をした証拠」みたいなもの。
慣れてくると、断ることが特別じゃなくなっていきます。

「好き・嫌い」を言う練習――自己主張は“超小さい一歩”で育つ

Kさんに提案したのは、まず職場の大きな問題に突っ込む前に、
日常で“超小さい自己主張”を増やすことでした。

たとえば、ランチのメニューを秒で決める。
「どっちでもいい」じゃなくて、「今日はこっちがいい」と言ってみる。
こんなことで?と思うかもしれませんが、これが地味に効きます。

なぜなら、断れない人って、普段から自分の好みを後回しにする癖があるからです。
「相手に合わせたほうが早い」「波風立てないほうが楽」
この選択を繰り返すうちに、だんだん自分の感覚が鈍くなる。
すると、いざ大事な場面で「本当は嫌」が出てこなくなります。

だから、まずは自分の感覚を取り戻す。
好き・嫌い、疲れた・まだいける、今は無理・後ならできる。
この“内側のセンサー”が戻ってくると、断る判断もしやすくなります。

Kさんも最初は「選ぶのが苦手で…」と言っていました。
でも小さな選択を重ねるうちに、「自分の気持ちって、意外とあるんだな」と実感が出てきたんです。
自己主張って才能じゃなくて、練習で育つものなんですよね。

「自分を守っていい」許可が降りた瞬間――体が先にラクになることもある

ここで印象的だったのは、Kさんの変化が“言葉”より先に“体”に出たことでした。
「自分を守るためにNOと言ってもいいんだ」という許可が降りた瞬間、
Kさんは深く長い溜息をついて、憑き物が落ちたような表情になったんです。

これ、よくあるんですよね。
頭ではずっと分かっていたのに、心と体が追いついていなかった。
でも、誰かに否定されずに話せて、
「それはあなたが頑張ってきた証拠だよ」と受け止めてもらえたとき、
体が先に「あ、もう戦わなくていいのかも」と緩む。

Kさんは日曜の夜に動悸が出たり、頭痛が続いたり、味が分からなくなったりしていました。
こういう症状があると、「まず休む」「まず線を引く」が本当は最優先です。
でも責任感が強い人ほど、自分より周りを優先してしまう。

だからこそ、ここでのポイントは“自分を守る許可”。
誰かを敵にしなくてもいい。強くならなくてもいい。
ただ、「今日はここまで」を自分に言ってあげる。
それを繰り返すうちに、仕事のやり方も人間関係の距離感も、少しずつ整っていきます。

Kさんに起きた変化は派手じゃないけれど、確実に生活を変える力がありました。
次は、その変化がどう日常に根づいていったのか――次の段階へつながっていきます。

「いい人」をやめても関係は壊れなかった――自分の価値を守りながら働く日々へ

上記の段階で、Kさんは少しずつ「NO」を言う練習を始めました。
いきなり強く断るのではなく、「今は手一杯なので明日でもいいですか?」と角を立てずに距離を取る。
そして、ランチのメニューを決めるような小さな自己主張も積み重ねていく。

その結果、Kさんの毎日は“別人みたいに完璧”になったわけではありません。
上司の顔色を伺う癖はまだ残っているし、気を抜くと昔の反射が出てしまうこともある。
でも大きかったのは、そこに気づけるようになったことです。

「今、境界線が分からなくなってるかも」
そうやって自分に声をかけられるようになると、ズルズル巻き込まれにくくなります。
そして何より、Kさんは“自分の時間を取り戻す”行動を始めました。定時で帰る日を作り、スマホの電源を切って趣味の時間を持つ。
この「自分の人生に戻る感じ」が、ここでのいちばんの収穫だったと思います。

ここからは、Kさんが持ち帰った変化を、日常に根づかせていくポイントを3つに分けてお話しします。

完璧じゃなくていい――「戻る」じゃなく「気づいて戻せる」ことが強い

変化って、一直線に進むものじゃないんですよね。
特に「いい人」が長年の癖になっている場合、ふとした瞬間に元の反応が出ます。

たとえば上司が不機嫌なとき、反射で「私が何とかしなきゃ」と思ってしまう。
部下の愚痴を聞いているうちに、また抱え込んでしまいそうになる。
こういう“戻り”は、むしろ自然です。

Kさんも「上司の顔色を伺う癖はまだある」と話していました。
でも昔と違うのは、そこに早めに気づけること。
「今、境界線が揺らいでるかも」と自分で察知できると、被害が大きくなる前に手が打てます。

大事なのは、「戻っちゃダメ」と自分を叱らないこと。
戻るのは、あなたが弱いからじゃなくて、それだけそのやり方で生き延びてきた時間が長いからです。
だから、気づいたら戻せばいい。
“失敗”じゃなくて、“調整”。この捉え方ができると、心が折れにくくなります。

自分の時間を確保する――定時で帰る日が「心の土台」になる

Kさんが実際にやってみたことの中で、すごく大きかったのがこれです。
定時で帰る日を作って、スマホの電源を切り、趣味の時間を持つ。

一見、仕事の問題と関係ないように見えますよね。
でも実は、こういう“回復の時間”がないと、境界線って引けないんです。

疲れ切っているときって、判断力が落ちます。
「断ったら面倒なことになりそう」→「じゃあ引き受けよう」
この短絡ルートになりやすい。
逆に、ちゃんと休めていると、「これは今じゃなくていい」「ここは距離を取ろう」が出てきます。

趣味の時間って、ただの息抜きじゃなくて、
「私は仕事だけの人間じゃない」という感覚を取り戻す時間でもあります。
Kさんが目指していた“自分らしく働きたい”は、
仕事の中だけで作るものじゃなく、生活全体で育っていくんですよね。

まずは週1回でもいい。
“自分の予定を優先する日”を、予定表に先に入れてしまう。
それだけでも、心の軸が少しずつ戻ってきます。

最後に持ち帰った言葉――「誰かのために生きるのをやめても、価値は変わらない」

Kさんが一番欲しかったのは、「NOと言う技術」だけではなく、
“NOと言っても大丈夫”という安心だったんだと思います。

いい人をやめるって、突き詰めると怖いんですよね。
「嫌われたらどうしよう」
「見捨てられたらどうしよう」
この不安があると、どんなに上手い断り方を知っていても、体が動かない。

だから結の段階では、行動のコツ以上に、
“自分の価値”の話が大切になってきます。

Kさんが持ち帰ったメッセージは、
「誰かのために生きるのをやめても、あなたの価値は1ミリも変わらない」でした。

これって、きれいごとに聞こえるかもしれません。
でも、実際に“自分を守る行動”を少しずつ重ねた人ほど、この言葉が現実になります。
断っても、関係は意外と壊れない。
むしろ、無理を続けて倒れるほうが、周りにも迷惑がかかる。

もしあなたも、「いい人」をやめたいのにやめられないなら。
まずは大きく変わろうとしなくて大丈夫です。
小さく線を引く。小さく自分を選ぶ。
その積み重ねが、あなたの毎日をちゃんと守ってくれます。

読者へのメッセージ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

職場で「いい人」を続けてしまうのって、甘えでも根性不足でもありません。
むしろ、周りを大事にしてきた証拠です。だからこそ、限界が来るまで一人で抱え込みやすいんですよね。

もし今、「断れない自分が嫌だ」「本音が分からなくなってきた」「笑ってるのに心が空っぽ」みたいな感覚があるなら、あなたの中の“守ってほしいサイン”が出ているのかもしれません。

いきなり大きく変わらなくて大丈夫です。
まずは、誰にもジャッジされない場所で、今の気持ちを言葉にしてみること。
それだけでも、心の荷物は少し軽くなります。

傾聴ラウンジ「ここより」では、アドバイスで押し切るのではなく、あなたのペースで気持ちを整理できるように、丁寧にお話を聴いていきます。
「うまく話せない」「何から話せばいいか分からない」でも大丈夫。言葉にならない部分も含めて、一緒にほどいていく場です。

「もう少しラクになりたい」
その気持ちが少しでもあるなら、ひとりで頑張り続ける前に、傾聴ラウンジ「ここより」をのぞいてみてくださいね。

よりびと待機カレンダーバナー

SHARE
シェアする

ブログ(こころの不思議)一覧

ページの先頭へ