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ブログ(こころの不思議)

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年齢とともに体が動かなくなるのは当たり前?60代女性が“できない自分”を責めなくなった相談事例

年齢とともに体が動かなくなるのは当たり前?60代女性が“できない自分”を責めなくなった相談事例

若いころは、少し無理をしても体が動いてくれた。
「今日は疲れたな」と思っても、一晩寝れば何とかなった。

でも、年齢を重ねるにつれて、
頭では「やろう」と思っているのに体がついてこない日が増えてきます。
掃除も、料理も、ちょっとした家のことさえ、前より重たく感じる。

そんな自分に対して、
「怠けているのかな」「情けないな」と心の中で責めてしまうことはありませんか?

今回ご紹介するのは、
“できない自分”に戸惑いながらも、
少しずつ考え方をゆるめていった60代女性のお話です。

年齢とともに変わっていく心と体に、
どう向き合えばいいのか。
そのヒントを、一緒にたどっていきます。

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投稿者プロフィール

mug(まぐ)えみい
mug(まぐ)えみいよりびと
■待機時間:月・火・木・金の10時30分~16時30分(水曜日は不定期)
※祝日はお休みです
※上記以外の時間帯が追加されることもあります

■年齢:40代

■ キャッチコピー:わたしの経験を誰かの力に。「大丈夫だよ」に根拠を持たせます。


■ 得意なテーマ

– 不安障害、パニック障害、適応障害の症状について
– 不登校、登校拒否の相談。(保護者さん、お子さんどちらからでも大丈夫です。)
– 育児のお悩み全般
– 介護負担感
– 不妊治療の辛さ
– 家族との関係
– 人との関わり方

■ 聴き方・スタイル

– ご相談者様のペースに合わせて聴きます
– 話がまとまっていなくても大丈夫
– 否定せず、穏やかに受け止めます
– ご希望があればアドバイスします
– 我慢せず素直に感情を表してください

■ 経験

– 社会福祉士 精神保健福祉士 保育士取得。
– 回復期リハビリテーション病棟と介護保険病棟の医療ソーシャルワーカーとして5年、市役所障がい福祉課障がい認定調査員として5年の経験あります。
– 現在、保育士として骨盤サロンにて託児スタッフをしています。子育て支援センター臨時スタッフ経験あります。
– 不安障害、パニック障害、適応障害の経験あります。現在完治。
– アルツハイマー型認知症になった祖母の在宅介護経験、家族として施設入所支援経験があります。
– 自身の娘が聴覚過敏。HSP。不登校、登校拒否傾向にて心療内科通院中。不登校に対する学校とのやり取り経験あります。
– 自身も高校中退、大学入学資格検定試験を経験。心療内科通院・カウンセリング経験あります。
– 6年間の不妊治療を経験しました。体外受精にて妊娠。帝王切開にて出産。
–不妊治療ピアサポーター研修講義受講。
– 転勤帯同10年経験。
– 幼稚園、小学校で絵本の読み聞かせ6年目。
– アクセスバーズプラクティショナー取得。

■ 大切にしていること

– 自分の言葉で語ってもらえるように質問を工夫します。
– 素直に気持ちを表現していただけるようにします。
– 泣いても怒っても受け止めます。
– 調べられることがあれば調べます。

■ 人柄・ユニークポイント

– 好きなもの:宮古島の海/ 柴犬 / ウミガメ/耳そうじ/そのぎ茶/娘と美術館に行くこと/ピアノを弾くこと
– よく言われる性格:社交的。明るい。話しやすい。面倒見がよい。でも繊細。嫌いなことは努力しない(笑)。
– ちょっとしたこだわり:家の中の芳香剤をアロマオイルにしている。ヨーグルトメーカーでヨーグルトを作る。焼き芋も家で作ります。
– 聴き手としての密かな強み:医療ソーシャルワーカーとして染みついた面接技法。自分の経験。たくさんの辛い経験をしたからこそ、大丈夫という言葉に重りを付けることができます。


■ メッセージ

プロフィールをみていただいてありがとうございます。

一人で悩まず一緒に考えさせてくださいね。少しでも明日に変化が出るように、少しでも気持ちが軽くなるようにお手伝いします。お話しできることを楽しみにしております。

目次

掃除ができない自分が情けない…年齢を重ねて増えていくモヤモヤ

年末が近づくと「そろそろ大掃除しなきゃ」と思うのに、体がついてこない。
昔は休日に一気に片づけられたのに、今は少し動いただけで疲れてしまう。

そんな自分にイライラしたり、情けなくなったりしていませんか?
「やる気がないわけじゃないのに」「気持ちはあるのに動けない」って、地味に心を削りますよね。

今回の事例のAさん(60代以上・女性)も、まさにそこがしんどかった方でした。
掃除だけじゃなく、料理や日々の家事も「めんどくさい」が増えてきて、でもそれを認めるのが嫌で、無理に動いては落ち込む…。

私は最初に、できない自分を責めたくなる背景をいっしょに言葉にしていきました。
「何ができなくなったのか」だけでなく、「できないことで自分をどう見てしまっているのか」。
そこに触れると、Aさんのモヤモヤの正体が少しずつ輪郭を持ちはじめたんです。

「やらなきゃ」が強いほど、できない自分が苦しくなる

Aさんは「掃除しなきゃなあ」と何度も口にしていました。
この“しなきゃ”って、便利な言葉に見えて、心にはかなり負担なんですよね。

たとえば、掃除ができない=だらしない、手を抜いてる、みたいに結びつくと、できない自分を否定したくなります。
すると、家の汚れ以上に「私ってダメだな…」という気持ちが膨らんでいく。

しかも年末は“世間の空気”もあります。
テレビやSNSで「大掃除」「片づけ」「新年を気持ちよく迎える」みたいな話が増えると、焦りが加速しがちです。
本当は体が疲れているだけなのに、気持ちは追い立てられる。

Aさんも、できないことそのものより、「できない私」を責めるクセがしんどさを作っていました。
だからこそ、まずは“やらなきゃの声”がどれくらい強いかを見える化して、少しずつ緩める準備をしていきました。

気持ちは元気なのに体が追いつかない…そのズレが一番つらい

Aさんの印象的な言葉がありました。
「気持ちはあるけど体が動かないのよね。情けないわ。」

これ、年齢を重ねた方だけの悩みではなく、誰にでも起こりうる“心と体のズレ”です。
頭の中では「できるはず」「前はできた」と思っているのに、体は正直で、思ったように動かない。

このズレがあると、やろうとして動いて、途中で息切れして、さらに落ち込む…のループになりやすいんです。
しかも、疲れているのに「休む=負け」みたいに感じる人ほど、無理をしてしまう。

Aさんも「できると思って動いちゃう」と話していました。
それは怠けているのではなく、むしろ“頑張り屋さん”のサインです。
頑張れていた頃の自分が基準になっているから、今の自分に合うペースに変えるのが難しい。

だから私は、できないことを増やす話ではなく、今の体の状態を前提に「どうしたら負担を減らせるか」に焦点を当てていきました。
ズレを責めるより、ズレに合わせる。
その視点が入るだけで、心の緊張は少しほどけていきます。

夫も子どもも頼れないとき、責任を背負い込みやすい

Aさんは高齢世帯で、子どもさんは帰省はしてくれるものの、すぐ来られる距離ではありませんでした。
さらに、夫は家事を手伝ってくれない。

こういう状況だと「私がやるしかない」が強くなります。
頼れない現実があるほど、家のことを抱え込みやすいんですよね。
でも体力は落ちているから、責任感だけが残って、心が苦しくなる。

このとき大事なのは、“理想の家庭像”に自分を合わせようとしすぎないことです。
たとえば「年末は家をピカピカにするべき」「主婦(母)は家を回すべき」みたいな思い込みがあると、状況が変わったときに自分を責めやすい。

Aさんも、気づかないうちに“ちゃんとした暮らし”を自分に課していました。
だからまずは、どこまでを自分の役割だと思っているのか、どこが本当はつらいのかを一つずつ言葉にしていきました。

そして最後に出てきたのが、「今できることしかやらないと家族に宣言する」という選択。
頼れないからこそ、全部背負うのではなく、ルールを変える。
Aさんがその一歩を踏み出せたことが、ここからの変化につながっていきます。

気持ちはあるのに体が動かない|心と体のズレがつらかった理由

Aさんがいちばん苦しんでいたのは、「掃除ができない」そのものよりも、
“やりたい気持ち”と“動かない体”がバラバラに感じることでした。

頭の中では「やろう」「やらなきゃ」と思っている。
だけど、いざ動こうとすると体が重い。少しやっただけで疲れる。
そして最後に残るのは、「こんなはずじゃなかった」という落胆。

この流れって、外から見るとただの家事の悩みに見えがちなんですが、
本人の中では「自分の価値」や「これまでの自分らしさ」にも関わってくるんですよね。

Aさんも、若い頃の自分を基準にして、今の自分を見ていました。
だからこそ、できない現実が出てくるたびに“否定”が強くなる。

私はまず、Aさんが何にいちばん傷ついているのかを丁寧に聴いて、
「掃除の問題」ではなく「自分をどう見てしまうか」の部分を、いっしょに整理していきました。

「できた自分」が基準のままだと、今の自分に優しくできない

Aさんは「若いころのように動きたい」と話していました。
この言葉には、ただの願い以上に、“以前の自分に戻りたい”という切実さが含まれていたように思います。

人って、昔できていたことほど「今もできて当然」と感じやすいんですよね。
掃除も料理も、長年やってきたことならなおさらです。
だから、できなくなった瞬間に「え?私どうしたの?」とショックが大きくなる。

しかも厄介なのは、体の変化って急に来るわけじゃなく、じわじわ来るところ。
“昨日までの自分”の感覚のまま動こうとして、うまくいかなくて落ち込む。
そして「年齢のせい」と言いたくない気持ちがあると、さらに自分を責めてしまう。

ここで大事なのは、基準を変えることです。
「昔の私」基準ではなく、「今の私」基準にしてあげる。
それは諦めじゃなくて、現実に合わせて暮らしを組み替える作業なんですよね。

Aさんの場合も、基準を変えた途端に「じゃあ、今はここまででいいかも」と選択肢が増えていきました。
まずは“できた自分”を否定しないまま、“今の自分”にも席を作る。
その第一歩が、心の負担をかなり減らしてくれます。

「やらなきゃ」が強い人ほど、疲れても休めなくなる

Aさんの頭の中には、「掃除しなきゃなあ」という言葉が何度も回っていました。
この“やらなきゃ”は、真面目さや責任感の証でもあります。
でも同時に、休むことを許さないスイッチにもなりやすいんです。

たとえば、疲れているのに座ると「このままじゃダメ」と焦る。
少し横になると「サボってるみたい」と罪悪感が出る。
結果、休めないまま体力が落ちて、ますます動けなくなる…という悪循環。

しかも家事って、終わりが見えにくいですよね。
やってもやっても、また汚れる。
完璧を目指すほど、達成感より「まだ足りない」が残りやすい。

Aさんも“年末だからちゃんとしなきゃ”という空気に引っ張られていました。
そこで私は、まず「年末の大掃除って、絶対にやらないといけないもの?」と、いっしょに問い直しました。
やらないと生活できない必須タスクと、昔からの習慣が混ざっていると、心が苦しくなりやすいからです。

“やらなきゃ”をゼロにする必要はありません。
でも、握りしめすぎているなら少し緩める。
その余白ができると、休むことも「ちゃんと必要なこと」に変わっていきます。

体の変化は「怠け」じゃない。むしろ頑張ってきた証拠かもしれない

Aさんは「いろいろ考えるだけでも疲れる」と話していました。
この感覚、経験したことがある人は多いと思います。
体だけじゃなく、考えること自体がしんどい。
それって、心と体がもう十分頑張ってきたサインかもしれません。

年齢を重ねると、回復に時間がかかるようになります。
筋力や柔軟性の変化もあるし、寒さで体がこわばりやすくもなる。
そこに「昔のペース」をぶつけると、そりゃしんどいですよね。

でも不思議なことに、こういう変化ほど「気合いでどうにかしよう」としがちです。
気合いで動けた時代が長い人ほど、なおさら。
Aさんも「できると思って行動してしまう」と言っていました。

ここで私が大切にしたのは、Aさんの頑張りを“否定しない”ことです。
「無理しないで」だけだと、頑張ってきた歴史まで否定されたように感じる人もいます。
だからこそ、「ここまでやってきたからこそ、今ちょっと疲れやすくなってるのかもね」と、事実として一緒に受け止める。

そのうえで、「じゃあ今は、体が楽な季節に外の掃除を回そう」とか、
「寒い時期は室内の軽いところだけにしよう」といった、現実的な組み替えにつなげていきました。

体の変化は、あなたの価値を下げるものじゃありません。
むしろ、これまでの人生をちゃんと走ってきた証拠。
そう捉え直せたとき、Aさんの表情がふっと緩んでいったのが印象的でした。

「冬に大掃除しなきゃ」を手放したら、気持ちがふっと軽くなった

Aさんの中には、ずっと強い合言葉みたいなものがありました。
「年末なんだから、ちゃんと大掃除しなきゃ。」

でも、よくよく考えると…“年末に大掃除をする”って、絶対のルールというより昔からの習慣なんですよね。
もちろん、やって気持ちよく新年を迎えたい人もいます。
ただ、体がつらいのに無理してまでやる必要があるかというと、そこは別の話。

私はAさんと一緒に、「これは本当に必須?それとも“こうあるべき”?」を丁寧に分けていきました。
そして、寒い時期に外回りまで完璧にやろうとするのではなく、
“今の体が楽に動けるやり方”に暮らしを合わせる提案をしました。

さらに、私自身の例として「私は冬の大掃除はしていなくて、春にまとめてやるんです」と話したところ、
Aさんが「えっ、そうなの?」と驚いて、そこから表情が一気にやわらいだんです。
“ちゃんとしなきゃ”がほどけた瞬間って、こんなふうに分かりやすく出るんだな…と感じました。

風習と必須を分けると、「やらない選択」が持てるようになる

「年末の大掃除」「おせち」「年賀状」みたいに、
日本の暮らしには“やるのが当たり前”とされることが結構ありますよね。

でも実際は、それをやらなくても生活は回ることが多いです。
もちろん、気持ちの区切りとして大事にしたい人もいる。
ただ問題は、「やりたい」ではなく「やらなきゃ」で固まってしまうこと。

Aさんの場合、掃除がしんどいのに「やらない」という発想がなかなか出てきませんでした。
それは、怠けたいからじゃなくて、真面目だから。
“やるべき”を守ってきた人ほど、手放すのが怖いんですよね。

そこで私は、まず「必須」と「風習」を仕分けしました。
たとえば、最低限の生活に必要な掃除と、年末にやると気持ちがいい掃除は別物です。
「必須」だけを押さえて、「風習」は体調と相談して決めればいい。

こうやって分けると、Aさんの中に選択肢が増えていきます。
「やらない」ではなく、「今はやらない」「別の時期にやる」「ここだけやる」。
0か100かじゃなくなるだけで、気持ちの圧がスッと下がるんです。

「私もやってないよ」の一言が、安心につながることがある

人って、意外と“正解探し”をしてしまうんですよね。
特に家事や暮らしのことは、周りの家庭がどうしているか見えにくい。
だからこそ「みんなやってるのに私だけできてない」と感じやすい。

Aさんも、どこかで「年末に大掃除をしないのはダメ」という前提を持っていました。
それが強いほど、できない自分が情けなくなる。

そこで私は、押しつけのアドバイスではなく、
「私は冬は無理しないで、春にまとめてやる派なんです」と、あくまで一例として伝えました。

するとAさんは、「そんなやり方もあるのね」と笑ってくれたんです。
この笑いって、すごく大事で。
“正解は一つじゃない”って体感できた瞬間なんですよね。

もちろん、誰にでも同じ言葉が効くわけじゃありません。
でも、相談者さんが「自分だけができないわけじゃない」と思えたとき、
罪悪感の針が少し戻ることがあります。

完璧な提案より、「そういう人もいるんだ」という安心。
それが、次の行動を選ぶ力につながっていく。
Aさんの変化を見て、私は改めて“安心の土台”の大切さを感じました。

「今の自分に合わせて暮らしを組み替える」ことは、負けじゃない

Aさんは、やらなきゃを緩めたことで「無理してまで行動しなくなった」と話していました。
これって、一見すると“頑張らなくなった”みたいに見えるかもしれません。
でも本当は逆で、今の自分を守るための立派な判断なんですよね。

年齢を重ねると、体の回復スピードや筋肉のこわばり方が変わってきます。
だから、昔と同じ段取りで暮らしを回そうとすると無理が出やすい。
そこに必要なのは、根性よりも“設計変更”です。

たとえば、寒い時期は外の掃除を避けて、室内の軽いところだけにする。
重いものを動かす掃除は、暖かくなって体がほぐれやすい季節に回す。
料理も、毎回手作りを目指すのではなく、負担の少ない形を混ぜる。

こういう工夫は、サボりではなく生活の知恵です。
そして何より、「今の私に合う暮らし」を選べることは、これからの安心につながります。

Aさんは「時々、できると思って無理しちゃう」とも言っていました。
その揺れがあるのも自然です。
だからこそ、“戻る場所”として「今できることだけでいい」を持っておく。
この考え方が、Aさんの心を支える柱になっていきました。

「今できることだけでいい」そう決めたら、暮らしも気持ちも整いはじめた

Aさんが最後に持ち帰ったのは、すごくシンプルな言葉でした。
「加齢で体は思った通りに動かなくなるけど、そんな自分を認めて大切にしていこう。」

これって、言うのは簡単でも、実際にやるのは難しいんですよね。
長年、家のことを回してきた人ほど「まだやれるはず」「ちゃんとしなきゃ」が根強いから。

でもAさんは、無理に昔の自分に戻ろうとするのではなく、
“今の自分で回る暮らし”に切り替える方向へ舵を切りました。

具体的には、「今できることしかやらない」と家族に宣言し、
そのルールで生活してみた。
すると、気持ちが楽になり、無理して動いて落ち込む回数も減っていったんです。

完璧じゃなくていい。
できない日があっても、また戻ればいい。
そういう“戻れる考え方”を持てたことが、Aさんの一番大きな変化だったと思います。

家族に「宣言する」と、罪悪感が減ってラクになる

「できることしかやらない」って、心の中で決めるだけでも効果はあります。
でも、家族に一言伝えると、もっとラクになることが多いです。

なぜかというと、家の中って“暗黙の期待”が生まれやすいから。
誰も責めていないつもりでも、本人は「やらないと迷惑かける」と感じてしまう。
その状態だと、休んでいても頭の片隅でソワソワして、結局しんどいんですよね。

Aさんは、夫があまり手伝ってくれない状況もあり、
「私がやらなきゃ」が強くなりやすい環境でした。
だからこそ、ルールを変えるには“言葉にする”ことが大事でした。

宣言といっても、立派なスピーチはいりません。
「最近、体が前みたいに動かないから、今年は無理しないでできる範囲でやるね」
これくらいで十分です。

言ってみると、「そうなんだ、わかったよ」と受け止めてもらえることもあるし、
もし反応が薄くても、自分の中で「伝えた」という事実が支えになります。
罪悪感って、黙って抱えるほど膨らむので、外に出すだけで軽くなることが多いんです。

「戻れない」より「合わせていく」ほうが、うまくいく

年齢を重ねたときにしんどいのは、体力が落ちることだけじゃなくて、
“昔の感覚のまま生きようとする”ところに無理が出ることです。

Aさんも「若いころのように動きたい」と思っていました。
その気持ちはすごく自然です。
でも、その願いが強すぎると「戻れない現実」にぶつかった時に落ち込みが大きくなる。

ここで大事なのは、「戻る」より「合わせていく」という発想です。
今の体の反応を基準にして、暮らしのやり方を組み替える。
これは妥協ではなく、生活を続けるための調整です。

たとえば、掃除なら“寒い時期は軽め、暖かい時期に大きい作業”と季節で分ける。
料理なら“手作りの日”と“ラクする日”を最初から作っておく。
こういう工夫を先に決めておくと、毎回「サボったかな?」と悩まなくて済みます。

Aさんも、やり方を変えたことで「無理してまで行動しなくなった」と話していました。
これって、自分を甘やかすことじゃなく、長く暮らしを回すための知恵なんですよね。

ときどき無理しちゃってもOK。「戻る場所」があれば大丈夫

Aさんは変化のあとも「時々、できると思って無理をしてしまう」と言っていました。
この“ぶり返し”って、全然おかしくないです。

人は長年のクセがあると、つい昔のペースで動こうとします。
特に調子がいい日ほど「いけるかも!」と思って、頑張りすぎてしまう。
そして次の日、どっと疲れて落ち込む…というのもよくある流れです。

でも、ここで大切なのは「無理しちゃダメ」と自分を責めないこと。
むしろ、「あ、また頑張りすぎたな。じゃあ今日は休もう」
この切り替えができる方が、回復が早いんです。

Aさんが持てた強みは、“戻る場所”ができたことでした。
「今できることだけでいい」
この言葉があると、頑張りすぎた日があっても、ちゃんと戻ってこられる。

完璧にできるようになることがゴールじゃありません。
揺れながらでも、自分を大切にする方向へ戻れること。
その積み重ねが、これからの暮らしを穏やかにしてくれます。

読者へのメッセージ

年齢を重ねると、気持ちは前向きなのに体が追いつかなくて、
それだけで「私ってダメだな…」と落ち込んでしまうことがあります。

でも、体が疲れやすくなるのは、ここまでちゃんと生きてきた証拠でもあります。
「できない自分」を責めるより、今の自分に合うやり方へ少しずつ組み替えていく。
それだけで、暮らしも気持ちもびっくりするほどラクになることがあります。

とはいえ、頭では分かっていても、ひとりだとまた「やらなきゃ」が強くなったり、
誰にも言えないモヤモヤを抱え込んでしまったりしますよね。

そんなときは、傾聴ラウンジ「ここより」で、いま抱えている気持ちをそのまま話してみてください。
結論を急がなくても大丈夫です。うまく言葉にできなくても大丈夫です。
まずは“今のあなたの本音”を、いっしょに丁寧にほどいていけたらと思っています。

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